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キッチンなど実寸大で掲載した広告 実施の目的を担当者に聞いた
住宅設備機器と建築資材のインターネット通信販売を行う株式会社サンワカンパニーは、システムキッチンや洗面ボウルなどの自社商品を実寸大で掲載した駅広告を7月から展開しています。
サンワカンパニーはオンラインストア等を通じてキッチン、洗面化粧台、タイル、フローリングなどの様々な住宅設備機器・建築資材を取り扱っている会社。横浜と札幌に完全無人のスマートショールームを展開するなど、時間に縛られず、自由に商品を見て検討できる環境を提供しています。
今回の広告では、同社のショールームに誘導する目的で広告を展開していました。
株式会社サンワカンパニー マーケティング部マーケティング課の柴田侑真氏によると、今回の企画は2024年3月頃から検討を始めたそう。2024年1⽉末〜2⽉末の約1か⽉間、札幌駅で同様の広告を展開した際は、ショールーム来場数が2倍に増加するなど反響は大きかったといいます。
【札幌駅前通地下広場に掲出した実際の広告】
今回の広告は、札幌に続く展開として、仙台(7月15日~28日)や名古屋(7月15日~28日)、東京(8月26日~9月1日)で展開されました。
「仙台・名古屋については広告を掲出し始めたばかりですので、まだ効果は数字に表れていませんが、空間づくりにご興味のある方が、家づくりの際にこの広告を思い出してくださることを期待しています。東京については8月末頃の実施なので、どういった反応が見られるか楽しみです」と柴田氏は話す。
掲載した広告クリエイティブのポイントや狙いについては、
「近年の物価高の高騰や今後予想される住宅ローン金利上昇の影響から、住宅の取得に対して慎重になるユーザーがより一層増えています。注文住宅やリフォームにおける住宅設備の検討段階においても、『デザインや価格に納得してから決めたい』『じっくり検討したい』という傾向が強まっています。そんな中、『相談するのは選択肢がある程度決まってからにしたい』というご要望も一定数あることから、実寸大の商品を見てイメージを膨らませていただけるような広告を企画しました」
「一番のポイントはキッチンや洗面台などを実物大で見せている部分です。ショールームに行かずとも、この広告で大まかなサイズ感は確認できるようにしています。ただ当社が大切にしているデザインや質感などは本物を見ない事には伝わらないのが正直なところなので、それをストレートに伝えるコピーとしています。見た方の気持ちに寄り添い、『本物を見たい!』を思っていただけるような広告にしています。また、各地の方に対して呼びかけているようなコピーもポイントの一つです」
【名古屋版では「名駅」とエリア特有の言い回しでコピーを書いている】
今回の実寸大広告は「現物を見る」というシンプルかつ効果的なアプローチで、購入意欲を喚起する狙いがあるようでした。駅広告の特徴である“歩行者に近い距離感”と“面の大きさ”を活かし、実物を見る機会がないキッチン等の設備を実寸大で見せることで、サイズ感をリアルに伝えるだけでなく「本物が見たい」とショールームへの誘導を意識した展開となっていました。
住宅購入においては、「実際に見て納得する」というステップが非常に重要であり、サンワカンパニーはそのニーズに応える形で広告を展開しています。こうした取り組みが、消費者に対してどれほどの影響を与えるのか、今後の反響が期待されます。
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