看板広告と言っても、その種類は多岐に渡ります。オフライン広告の中でも露出度が極めて高い広告手法であり、広告掲出も長期間に渡ることが多いため、高いブランディング効果や宣伝効果が期待できます。
新聞折込やポスティング・DMなどといった印刷物を直接配布する広告手法に比べるとコストは高くなるため、視認性の高い屋上看板は比較的資本の大きい企業が広告掲出することが多いです。
しかし、全ての看板広告において高い費用が必要というわけではありません。他のオフライン広告同様、自社のアピールしたい内容によって使い分けることで、高い費用対効果を発揮します。
看板広告とは?
看板広告とはOOH(Out Of Home)の一種で、屋外に設置された看板を利用し、商品・サービスを宣伝する広告のことです。大小様々な看板がありますがその多くが自社の認知向上に利用されています。実店舗の店名やサービス名が書かれている店頭看板も看板広告の一種です。業種・業態やアピールしたい内容によってそれぞれに適した看板広告があります。
長期間の広告掲出を前提にしていることが多く、一定エリアの不特定多数の消費者に繰り返し見てもらうことができるため、訴求力の高い広告媒体と言えます。広告掲出には一定のコストがかかりますが、掲出期間を延長利用する際は広告枠の利用料のみで継続が可能なことが多く、初期投資さえしてしまえば継続的に効果が期待できる点も特徴の一つです。
看板広告の種類
看板広告は企業イメージや広告物の内容によって多くの種類が使い分けられています。
比較的広いエリアの不特定多数の人へ向けて企業の認知向上を中心に設置されるものや、直接実店舗へ消費者を誘導するために設置されるものなど、看板の形態・大小も様々です。屋上看板のような大きな看板は比較的遠くからでも見られるため、企業名やロゴ、大まかなサービス内容など企業の認知向上に利用されることが多いです。 一方で、実店舗への誘導を目的とする広告なら、突き出し看板のような、歩行者の視線に入りやすい小さめの看板の方が効果が期待できます。
自社のアピールしたい内容に合わせて、看板広告の形態・大小などを検討することが費用対効果を獲得するために重要です。
看板広告は以下の5つの種類に分けられます。
- 屋上看板
- 壁面看板
- 突き出し看板
- 建植看板(野建て看板)
- スタンド看板
詳しく解説します。
屋上看板
屋上看板とは、ビルの屋上に設置した広告板や広告塔を利用して広告を掲載する看板広告のことを指します。
遠くからも視認性が高いため、細かいサービス内容や実店舗への誘導より、企業イメージ・認知の向上などに利用する方が広告効果が期待できるとされています。駅や大型交差点、高速道路沿いのビルなどに設置されていることが多い看板広告です。
通勤・通学などで利用されるルートにある看板は反復訴求効果が見込めるため、より高い広告効果が期待できます。また、高速道路沿いの屋上看板は幅広いエリアにアプローチできるため人気となっています。
制作にまとまった金額が必要なこともあり、契約期間は1年が基本といったケースが多く、平均月数~数百万円のコストがかかります。
壁面看板
壁面看板はビルなどの壁面を利用して広告物を出稿する広告手法を指します。最近では、広告の内容を変更することが容易なため、LEDビジョンを使ったDOOH(デジタルサイネージ)が主流となりつつあります。 屋上看板とは違い、ある程度近い場所で見られるように設計されているものがほとんどです。
屋上看板同様、年間契約のパターンが多く、月数十万円~数百万円の規模感となります。中には1ヶ月単位で契約できる看板もありますが、初回の製作コストを考えると長期で実施した方がお得なケースが多いです。
突き出し看板
突き出し看板はビルなどの建物から垂直に突き出して設置される看板広告のことを指します。建物から突き出して設置するため、表示面に一定の規制があります。そのため、出稿目的としては、商品やサービスの宣伝というよりは、実際にその建物にある企業の広告や、店舗の目印などのように、企業そのものの広告というイメージで使われることが多いです。
建植看板(野建て看板)
自立看板とも呼ばれ、建物から少し離れた場所に基礎を立てて設置されることが多い看板広告です。道路からわかりにくい場所へ建てられた店舗などへの誘導のために利用されることが多く、広告・宣伝というより案内板として使われることが多い看板広告です。そのため、企業のロゴ、企業名や行き方などシンプルなデザインのものが多いのも特徴です。
既に設置された野建て看板に広告を出す…というよりは、自分の店舗誘導に合わせて1から設置する企業も多く、土地探し~設置まで、数百万規模で料金がかかる事も。既に設置されている面であれば、月数万円程度の維持費で広告が出せるケースが多く、地方に行けば行くほど料金が下がる傾向にあります。
スタンド看板
地面や建物に固定せずに利用する看板広告を指します。
通行人の目線かそれより低い高さの看板で、店舗のメニューや営業時間など目の前にいる人に向けた内容の広告物を掲示することがほとんどです。飲食店にとっては来店動機作りにもなる重要な役割を果たしてくれます。
看板広告は大小様々ですが、小さいものには小さいものなりの役割があるため、企業の課題や取り組みに適した看板広告を掲出することが大切です。
看板広告の特徴・メリット
看板広告は不特定多数の人へ向けた広告宣伝活動に使われるものがほとんどです。 多くの人に繰り返し見てもらえることで、高い効果が期待できる広告手法です。また、最近では、最新の技術を駆使して、効果測定が可能な看板広告も新たなサービスとして提供され始めています。
看板広告の特徴・メリット ~視認性の高さ~
看板広告はその大小を問わず、不特定多数の人に見てもらえる視認性の高い広告手法と言えます。
看板広告の多くは一度広告掲出されてしまえば長期間広告が掲出され続けますので、多くの人に繰り返し見られることになり、企業の認知向上に高い効果を発揮します。
広告掲出後、広告主側の人的負担はほぼない状態で広告掲出が続けられるのもメリットの一つです。期間が満了となったタイミングで延長手続きができる場合も多く、長期間同じデザインで広告宣伝を行う場合には、人的コストも考えると高い費用対効果が期待できます。
看板広告の特徴・メリット ~エリアを絞った広告宣伝が可能~
看板広告は一度広告掲出してしまえば広告物が移動することはないため、エリアを絞った広告宣伝活動が行えます。
掲出する場所によって通行人の属性をある程度予測することができるため、ターゲットを絞った広告宣伝を行う場合にも有効な広告手法です。そのため、何を誰にどれだけアピールしたいかで看板広告の種類や場所を選ぶことが重要です。
看板広告の探し方
看板広告を出したいと思っても、数多くの看板広告が全国各地にあるため、自社の条件に合った看板広告の選定は容易ではありません。看板広告と一言に言っても、地域によってアプローチできるユーザーも異なってきますし、屋上看板や壁面看板など、看板広告の種類も豊富にあります。PRしたい商品・サービスの条件に合った看板広告を選び、効率的かつ効果的な広告展開を目指しましょう。
ここでは、看板広告の探し方についてご説明します。
キーワードで「看板広告」で検索する
インターネットの検索エンジンに「看板広告」と入力し、検索をかける方法です。
検索すると、看板広告について解説している記事や、看板広告を扱っている広告代理店のホームページなどが見つかりました。どの種類の看板広告にするのか、どのエリアに掲出したいのか明確でない場合は、広告代理店に相談してみるのも一つの手です。広告のプロが自社の商品・サービスに適した媒体を提案してくれます。
地元の看板業者、不動産業者へ問い合わせてみる
地元に看板業者があれば、まずは相談してみると良いでしょう。代理店等を介在せず、直接看板を管理しているオーナーと交渉することでより安く看板を出す事ができます。
一方で、全く土地勘のない場所に看板を出すとなった場合、地元で看板を保有している業者や不動産業者を検索で見つけるのは難しく、結局代理店経由でしか看板が出せない…なんて場合もあります。
アドクロを使って検索する
看板広告を探すなら、広告に特化したプラットフォームであるアドクロを使って検索する方法があります。フリーワードやタグ、媒体特徴などから媒体を探すことも可能です。また、看板を管理しているオーナー企業と直接やり取りも可能です。
カテゴリーから探す
アドクロでは、数多くの広告媒体の中からカテゴリー別に検索することができます。「看板広告」というカテゴリーで絞り込むと900件以上の媒体が表示されました。また、「ビジョン」というカテゴリーで絞り込むと、150件以上の媒体が見つかるのでDOOHの利用を検討している方にも便利です。
フリーワードから探す
フリーワードやPRを行いたいエリアから看板広告を探すこともできます。広告商品の一覧ページから「渋谷」や「屋上」、「壁面」などのキーワードを入力・検索し、「看板」のタグで絞り込むことで条件に合った看板広告を探すことができます。
アドクロは無料の会員登録後、利用できるようになります。広告が出稿されることになるまで一切料金はかかりません。もちろん、各媒体ごとへの具体的な問い合わせも無料です。ぜひお気軽にご利用ください。
看板広告の課題と業界の取り組み
看板広告はその特性上、効果測定が難しいことが課題とされていました。
印刷物を利用した広告手法に比べ費用も必要なことから、長年中小企業にとっては手を出しづらい印象のある広告手法でした。最近ではその課題を克服し、企業の大小関わらず高い費用対効果が期待できる看板広告も続々と増えてきています。
リアルタイムな効果測定が可能 ~Vision Eye~
株式会社ニューフォリアが提供するVision EyeではDOOHのリアルタイムな視聴数を把握することが可能です。Vision EyeはDOOHに取り付けたカメラと、最先端の顔認識・分析技術を利用することで視聴者数・視聴者属性などを把握したり、DOOHの角度や設置位置などを微調整したり、広告効果を最大化させることができるサービスです。
日本初インプレッション型広告販売DOOH ~LIVE BOARDマーケットプレイス~
株式会社LIVE BOARDが提供する国内初のインプレッション型広告取引が可能なDOOHを利用した広告配信サービスです。複数のDOOHがネットワークで一元管理されており、DSPの管理画面からインプレッション数を確認することができます。そのため、世界中からリアルタイムな広告買付が可能な新しいDOOHとして注目されています。今は都内に50面以上の対応ビジョンがありますが、これからはIoT技術を利用した即時性の高い広告サービスが主流になるのかもしれません。
看板広告の一例
看板広告の今後
屋上看板や壁面看板を筆頭に、スタンド看板のような小型のものまで最近ではデジタルサイネージが主流となってきました。広告物の差し替えが容易な点や、インターネットと接続することでサービスの幅を広げられることなどから急速に普及しています。
ひと昔前までは大型の看板はコストが高く、中小企業にとっては中々利用しづらい印象もあったかと思います。しかし、現在ではインプレッション型広告販売が可能なDOOHや、数時間だけなどスポットで広告掲出ができるDOOHなど比較的コストを抑えて使用できる看板広告も増えてきました。
今後5Gの普及に伴って動画広告市場は急成長していくことが予測されています。この成長の波に乗って、プログラマティックDOOHも急速に普及していくのではないでしょうか。看板広告をご検討の方は、ぜひ本ページを参考にしてみてください。