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2024年6月10日週 渋谷OOHレポート
アドクロ編集部がお届けする今週の渋谷OOH Report。今週渋谷で展開された広告で、抑えておきたい広告事例をピックアップしていきます。
今週の渋谷駅の大型広告では、アサヒが新発売する「未来のレモンサワー」の広告が掲載されていました。
「未来のレモンサワー」は、6月11日から販売されるアサヒビール社の缶チューハイ。2024年1月に「缶を開けるとレモンスライスが浮き上がってくる」というコンセプトが発表された際は、今までにない商品特徴が大きな話題になりました。
今回、エリア限定(首都圏・関信越エリアの1都9県)での販売かつ数量限定商品として展開を予定しており、こちらの広告はその発売にちなんでの展開となりました。
デザインはシンプルで、テキストを抑えたデザインになっており、今までにない商品である雰囲気を感じさせます。まさに「未来」を意識させられる演出です。
また、渋谷PARCOではPOPUPイベントも展開されており、11日の発売に向けて盛り上がりが高まっている雰囲気を感じました。
その斬新な商品コンセプトとともに、広告デザインも非常にシンプルでありながら未来を感じさせるものでした。テキストを抑えたデザインは、消費者に想像力を働かせる余地を残し、商品の新しさを強調。首都圏限定かつ数量限定という販売戦略も、希少価値を高め、消費者の購買意欲を刺激する効果が見られます。
先週から引き続き、渋谷駅前の大型ボードでは、伊藤園「お~いお茶」の広告が展開されていました。「お~いお茶グローバルアンバサダー」に就任した大谷翔平選手を起用した広告で、「日本の魅力的なお茶文化を世界に広めたい」という同社と大谷選手の想いを広げる目的で展開されています。
今週は渋谷駅構内に、お~いお茶のペットボトルデザインが描かれた円柱広告が出現。そのリアルなボトルデザインに物珍しく写真を撮る、訪日外国人の方がいたりなど、注目されているように感じました。
渋谷駅地下の改札前で掲載されたDUNLOP REFINED(ダンロップリファインド)の広告。こちらは2021年に始動したブランドで、スニーカー、アパレルをはじめとした商品を展開。“人生を旅しよう。Explore Your Life.”をコンセプトに、商品を企画・販売しています。
今回は6月10日より展開している「父の日に買わないで。キャンペーン」にちなんだ広告となります。お父さんには、「贈り物ではなく、自分自身で選んで買ってほしい。」、若者世代の方には、「ブランドを知って、選択肢として認識してほしい。」といった思いが込められているといいます(参考)
シューズのビジュアルにインパクトを感じつつも、自社ブランドながら「買わないで」と思いきったコピーが印象的な広告でした。「買わないで」というコピーは一見矛盾しているようですが、逆にブランドの誠実さと革新性を強調しているようにも捉えられます。シューズのビジュアルもインパクトがあり、若者世代にブランドを認知させる狙いがあったのではないでしょうか。
道玄坂ハッピーボードで展開された、Amazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ)の広告です。
「二度目のGW はじまる。」が目を引くキャッチとして展開。GWというと、5月の連休を想像しがちですが、こちらの広告では「ガンダムウィーク」を表現しているようでした。
こちらの広告では、プライムビデオで見放題配信中のシリーズ最新作「機動戦士ガンダム #SEEDFREEDOM」とGW(“連休”の意味)を掛け合わせて、「あの戦士たちも、休むらしい。」といった“休み”をテーマにしたデザインになっています。
企画にちなんで、ピールオフにて「GW休暇申請書」を配布する大胆さにも驚かされました。また、子供頃に作品に親しんだと思われる、30~50代の男性が懐かしそうに眺め、写真を撮影している様子が印象的でした。
渋谷駅構内で複数個所で展開されており、集中的に展開された様子が伺えました。
渋谷駅の改札内では映画「怪盗グルーのミニオン超変身」の広告が展開されていました。
こちらの広告では、円柱2本と壁面ポスターを同時に掲示できる広告枠となっています。今回の広告では、壁面は映画の宣伝、円柱はミニオンがぎゅっと描かれたクリエイティブとなっていました。円柱の立体感によって、今にも溢れ出てきそうなインパクトがあります。
7月19日と公開まで少し期間はありますが、デザイン内に描かれているように「父の日」を意識して展開されたのかもしれません。
渋谷駅内で掲載された、博報堂・博報堂DYメディアパートナーズの夏のインターン募集広告です。
「何者でもないって、最強だ。」ってコピーが大きく描かれ、学生に向けて挑戦の第一歩を促すような応援メッセージが掲載。透明感があり、まるでダイヤモンドを彷彿とさせるデザインで、まるで宝石店の広告のような印象すら感じました。
テレビアニメ「逃げ上手の若君」の広告が渋谷駅構内で展開されていました。
同作は、「魔人探偵脳噛ネウロ」「暗殺教室」など人気作を世に出している松井優征氏が少年ジャンプにて連載している漫画作品です。
「史上初⁉広告より主人公逃亡中!!」のメッセージが気になる広告ですが、公式Xアカウントを見るとその全貌が明らかに。
2024年6月9日に発信されたポストでは、掲示予定のデザインが一足早く公開。そこには、メインキャラクターである「北條時行」が描かれていますが、渋谷駅で掲載された広告には掲載されていないという仕掛けが展開されていました。
作品の設定を上手くリアルでも再現した、ユニークな演出でした。
今週は、2024年6月16日の父の日を意識したコンテンツがいくつか見られました。例えば、DUNLOP REFINEDの「父の日に買わないで。キャンペーン」広告は、「父の日に買わないで。」という思い切ったコピーが特徴的でした。「お父さんには自分自身で選んで買ってほしい」という願いを込めているようで、シューズのビジュアルと大胆なコピーが消費者の関心を引きつけていました。
また、映画「怪盗グルーのミニオン超変身」の広告は、立体感のある円柱と壁面ポスターを使い、ミニオンのインパクトを最大限に引き出しています。公開までの期間があるにもかかわらず、デザイン内に「父の日」を意識した要素が盛り込まれており、父の日を意識した訴求が見られました。
直接父の日と関係ないかもしれませんが、アマゾンプライムの「機動戦士ガンダム #SEEDFREEDOM」の広告も、子供の頃に作品に親しんだ30~50代の男性が懐かしそうに眺め、写真を撮影している様子を見ると、父の日を意識したのではないかと思わせます。
OOH広告の面白さは、季節やイベントに応じて広告の内容が大きく変わることです。駅に掲示される広告も、季節やイベントにちなんだものが増え、主要駅を回ると「広告で季節を感じる」ことができます。これから季節は本格的に夏に移り変わっていきますが、どんな広告と出会えるのか、引き続きウォッチしていきたいと思います。
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