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2024年6月24日週 渋谷OOHレポート
アドクロ編集部がお届けする今週の渋谷OOH Report。今週渋谷で展開された広告で、抑えておきたい広告事例をピックアップしていきます。
井の頭線渋谷駅で展開している、「オークの樹の下」の広告です。
「オークの樹の下」は電子コミック配信サービス「めちゃコミック(めちゃコミ)」にて独占配信中の漫画作品。
今回のプロモーションでは、韓国発の本作にちなんで、韓国の”推し文化”である「応援広告を模したデザインで展開されています。日本をはじめとする世界10か国の読者の実際のレビューをもとに、主人公「リフタン・カリプス」への「応援広告」として展開(参考)
「世界が推す男」というキーフレーズと、世界各国の言葉で描かれた応援メッセージが印象的なデザインでした。渋谷はインバウンド需要もあり、海外の方も多くいらっしゃることから、意外な形で本作を知るきっかけになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回の展開は渋谷駅を始め、新宿・六本木等でも展開されており、盛り上がりを見せておりました。
新宿駅の様子
渋谷駅構内では2箇所に渡ってTBSの広告が展開されていました。
1カ所目は渋谷キラキラボード(渋谷109近く)です。こちらでは、TBS DRAMA GALALERYと称して、TBS社が配信しているドラマコンテンツがずらりと並んだデザインとなっていました。
「GALALERY」ということもあり、各ドラマのイメージ画像を額に飾ったデザインで、それぞれ説明文に描かれたQRコードから説明に飛べる仕様に。
通路の両サイドを挟みこむような形で展開。渋谷駅の中でも比較的通行量が落ち着いたエリアという事もあって、比較的ゆっくり眺められる広告となっていました。
2カ所目は東横BIG20(ミヤシタパーク出口近く)です。
6月末からスタートするドラマ「笑うマトリョーシカ」の広告で、週刊誌風のデザインが印象的でした。
真ん中に描かれたQRコードからはドラマの説明ページに遷移することができ、興味を持った方がすぐにアクションを起こせる設計となっていました。
同じ「TBS」社の広告ではありますが、若干内容が異なる事もあって、同じ渋谷駅ながら反対側ともいえる場所で展開されていました。
渋谷駅で展開されていたCHANELのスキンケア製品「ヌメロアンドゥシャネル」の広告です。
先日の「ブルードゥシャネル」はブラックトーンが強めで、少し“大人”な雰囲気を感じさせるクリエイティブとなっていましたが、今週は白基調で全体的に明るい印象を持たせつつ、上品な赤がクリエイティブに締まりを与えていたような印象がありました。
7月から始まる「夏クール」のアニメ番組の広告です。
こちらの広告は渋谷駅地下の階段・エスカレーターが並ぶ通路沿いに展開されました。ユニークな点として、階段側(画像1枚目)は静止画固定のクリエイティブ、エスカレーター側(画像2枚目)は動画中心のクリエイティブと分かれていた点。
エスカレーター沿いは動きがあったり、上り・下りともに常に人の流れがあるため、気に入った広告があっても写真を撮影することが比較的困難と言えます。一方反対側の階段側は、人の流れが比較的落ち着いていることもあり、SNSを意識した写真撮影が比較的やりやすい場所です。
こちら意図して展開したかは分かりませんが、明確にクリエイティブを分けることで、最適化を図った様子はうかがえます。クリエイティブのコストはかかりますが、リーチを最大化する手法として検討してみても良いかもしれません。
渋谷駅改札内で展開された「TOYO TIRES」の広告です。
「青を灯せ」をメインメッセージにして展開された同広告では、クリエイティブ内で多くは語らず、ビジュアル重視のデザインに。
荒野、橋の上、雪上…と様々なロケーションで活躍するタイヤのビジュアルが全面に押し出されており、色んな場所で活躍する同社の製品を訴求するデザインで、大型ボード4枚連続での掲載となっていました。
渋谷駅の道玄坂ハッピーボードで展開された『呪術廻戦』展の広告です。
広告ではありますが、何か伝えようという感じでもなく、超ラフデザインのビジュアルが掲載。最初に見たときは、何か印刷ミスを疑うような仕上がりとなっていました。
広告の真ん中に貼られたチラシ風のビジュアルには、「呪術展やるよ~~~」と作者のメッセージが掲載。手書きのメッセージに今回の広告意図が載せられていました。
SNSでもファンを中心に話題となり、Xで関連投稿には100以上の拡散が見られていました。
今週、特に興味深く見ていたのが、CHANELのスキンケア製品「ヌメロアンドゥシャネル」の広告事例です。先週、同じ場所で展開された「ブルードゥシャネル」からクリエイティブを一新し、全く異なるトーンで展開。
黒が強めの「ブルードゥシャネル」から一転、白基調の「ヌメロアンドゥシャネル」は明るく上品な印象で、同じ場所で異なるトーンの広告を展開することで、ブランドの多様性と新鮮さをアピールしているようにも捉えられました。
CHANELの広告戦略は、ブランドの一貫性を維持しながらも、商品ごとに持つ世界観を消費者に上手く表現しているように感じました。特に今週のクリエイティブは、白と赤のコントラストは視覚的に強いインパクトを与え、上品さと高級感を演出。広告が視認されやすくなるだけでなく、ブランドのエレガントなイメージを強調していました。
また来週以降の展開にも引き続き注目していきます。
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