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70代女性の幸福度、フィンランド級の高水準に データで見る現代シニアの価値観
株式会社ADKマーケティング・ソリューションズは、関東・関西地区の男女15-79歳10,000名以上を対象としたオリジナル調査「ADK生活者総合調査2024」より『今どきシニアの最新調査結果』を発表した。
調査方法:インターネット調査
対象者:関東(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・群馬県・栃木県・茨城県)、関西(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・和歌山県・滋賀県)の15~79歳の男女(中学生は除く)
有効回答数:16,574名
調査期間:2024年5月14日(火)~6月3日(月)
出典元:ADK生活者総合調査2024 https://www.adkms.jp/company/column/20241126-2/
幸福度の調査では、個人の幸せの実感度合いを「とても幸せ」を10点、「とても不幸」を0点として聞いたところ、70代平均が6.86点で全年代の中で最も高い結果となった。これは世界一位であるフィンランドの幸福度7.741ポイントに近い数値となっている。男性においても、50代を境に歳とともに幸福度は上がる傾向にある。60代、70代では仕事や子育てから解放され、自分の自由になる時間が増えることが要因として上げられそうだ。
次に、「よりどころにしているもの」について全23項目の中から当てはまるものを複数回答で聞いたところ、50代以降すべての年代で、男性は「妻(夫または妻)」、女性は「子ども」が1位となり、男女ではっきりと回答に差が現れた。男性は今まで通り妻と支えあって残りの人生を過ごしたいと思っている一方で、女性は子供が元気でいてくれることが一番の心の支えとなっているようだ。
「お金をかけている(かけたい)商品やサービス」について全33項目中から当てはまるものを複数回答で聞いたところ、男性50・60代では「自分の趣味やこだわり」が1位、70代は「家族と楽しく過ごす」が1位となった。一方で女性は、50〜70代の全年代で「家族と楽しく過ごす」がトップとなった。
50代男性の2位を見ると「一人の時間を楽しく過ごす」となっている。先ほどの「よりどころとしているもの」では「妻」と答えた男性でも、一番お金をかけるのは自分のことという回答となっていることが興味深い。また、女性の3位には自分の体のことが選ばれている年代もあるが、男性の回答にはいずれの年代でも見当たらない。このことも男女のシニアライフで優先的にお金をかけたいものに明確な差が見られる特徴だ。
シニアの「日頃行っている趣味・スポーツ」に関して、全86項目の中から当てはまるものを複数回答で聞いたところ、「1泊以上の国内旅行」と回答した人は年齢を重ねるごとに上がっていた。特に70代の男性は半数近い48.5%が国内旅行が趣味の一つだと答えている。女性は50代から徐々に右肩上がりに上がっているが、平均して3~4割弱がこの回答を選ぶ結果となった。外出する趣味は健康志向としてもシニアに人気のようで、経済的、体力的にまだ余力があり、自由時間が増える男性シニアが好んで国内旅行に行く傾向にあることが見て取れる。
調査結果から、シニア世代の幸福度や生活の重点は性別や年代によって明確な違いがあることが分かった。特に70代女性の幸福度が高い背景には、仕事や子育てからの解放、自分の時間の増加が影響していると考えられる。また、シニア世代が健康や余暇の充実に関心を寄せていることも示された。今後、シニア層をターゲットとした商品やサービスの提供には、こうした多様なニーズに対応した選択肢が求められるだろう。
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