SEOコンサルティングサービス「ランクエスト」を運営する株式会社ecloreは、2024年2月14日から2月29日にかけて、WebメディアのE-E-A-T（経験・専門性・権威性・信頼性）に関する実態調査を実施した。この調査では、企業オウンドメディアやアフィリエイトメディアの運営者・編集者を対象に、E-E-A-Tに関連する取り組みや意識について、150名から回答を得た。
調査概要
調査方法：インターネット調査
対象者：SEO業務に従事する男女
有効回答数：150名
調査期間：2025年2月20日
出典元：4,300社以上のSEO支援実績を誇るランクエスト
Webメディアの専門性アピールは「プロフィール設置」が最多
「記事執筆者の専門性を示すために、どのような情報を記事内またはサイト内で公開していますか？（複数選択可）」という問いに対し、最も多かった回答は「執筆者の経歴・実績ページ（プロフィール）を設置」で64.7%（97名）となった。次いで「執筆者の資格・受賞歴・専門領域の明記」が51.3%（77名）、「インタビュー形式で専門性をアピール」が12.7%（19名）と続いている。
一方で「特に公開していない/あまり意識していない」という回答も12.0%（18名）あり、一定数のメディアでは執筆者の専門性の可視化がまだ進んでいないことがわかる。
これらの結果から、多くのWebメディアが執筆者の専門性を示すための情報公開を重視しており、特に経歴・実績の公開や資格等の明記によって読者に対する信頼性の確保を図っていることが見て取れる。
オーソリティサイトとの連携、4割以上が積極的に取り組む
「オーソリティサイト（専門性が高い）メディア・業界団体・学術機関など）との連携や被リンク獲得に関して、どのように取り組んでいますか？」という質問に対して、最も多かった回答は「積極的に連携や寄稿・コラボを行い、被リンクを獲得している」で42.7%（64名）だった。次いで「依頼や問い合わせがあれば対応する程度」が38.7%（58名）、「ほとんど取り組んでいない（または計画中）」が12.0%（18名）となっている。
「特に戦略的には行っていないが、被リンクを自然に獲得している」という回答は6.6%（10名）と少数派だった。
この結果から、約8割のWebメディアが何らかの形でオーソリティサイトとの連携や被リンク獲得に取り組んでおり、特に4割以上が積極的にアプローチしていることが明らかになった。Googleの評価指標であるE-A-Tの重要性が業界内で広く認識されていることを示しているのではないだろうか。
ユーザーとの信頼関係構築はSNSコミュニケーションがトップ
「ユーザーとの信頼関係を構築するために実施している工夫として、当てはまるものはどれですか？（複数選択可）」という問いに対し、最も多かった回答は「SNS上でのユーザーとのコミュニケーション（コメント返し、DM対応など）」で40.7%（61名）だった。次いで「メールマガジンや問い合わせフォームでの継続的なフォロー」が36.0%（54名）、「口コミやレビューを積極的に掲載・共有」が35.3%（53名）と上位3つの施策がほぼ同率で実施されていることがわかる。
一方で「特に実施していない」という回答も13.3%（20名）あり、「カスタマーサポートや顧客事例を記事化して発信」は11.3%（17名）と比較的低い実施率にとどまった。
この結果から、Webメディアはソーシャルメディアを活用したダイレクトコミュニケーションや継続的なフォローアップを重視しており、ユーザーとの双方向のやり取りを通じて信頼関係の構築に努めていることが推察される。
E-A-T強化は権威あるサイトとの連携に注力
「今後、E-A-T（専門性・権威性・信頼性）をさらに強化するために、注力したい取り組みは何ですか？（複数選択可）」という質問に対して、最も多かった回答は「権威あるサイトや業界団体とのコラボ・被リンク獲得戦略を強化する」で43.3%（65名）だった。次いで「読者や顧客との信頼関係を深める施策（コミュニティ運営、SNS活用など）」が38.0%（57名）、「執筆者のプロフィールや属性をより詳細に公開し、専門性を明示する」が36.7%（55名）と続いた。
この結果から、今後のE-A-T強化戦略として、外部の権威ある機関との連携や、読者との信頼関係構築、執筆者の専門性可視化の3点が特に重視されていることがわかる。
調査結果から、現在のWebメディアにおいては執筆者の専門性を明示するためのプロフィールページ設置が最も一般的な取り組みとなっており、オーソリティサイトとの積極的な連携やユーザーとの双方向コミュニケーションも重視されていることが明らかになった。今後もE-A-T強化に向けて、引き続き権威あるサイトとの連携強化やユーザーとの信頼関係構築に注力する傾向が続くと推察される。
古田ちほ アドクロ編集部
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