生成AIで変わるマーケターの仕事　6割が実感した“これから求められるスキル”とは？

更新日：2025年03月28日

生成AIで変わるマーケターの仕事　6割が実感した“これから求められるスキル”とは？

株式会社キーワードマーケティングが展開するメディア「キーマケLab」は、事業会社のマーケティング部に所属する管理職301名を対象に「生成AIに対するマーケターの意識調査」を実施した。この調査では、生成AIの登場によって変化したスキルへの認識や、業務への影響について意見を集めた。

調査概要

調査方法：インターネット調査

対象者：事業会社に勤めているマーケティング部の管理職

有効回答数：301名

調査期間：2024/12/12～12/20

掲載元：【調査】生成AIに対するマーケターの意識調査を実施。求められるスキルに関して約6割が変化を体感している結果に

出典元：キーマケLab

約7割が「マーケターに求められるスキルの変化」を実感

まず、「生成AIの登場により、マーケターに求められるスキルは変化したと感じますか」という問いに対し、「大きく変化した」と回答した人は21.6%、「やや変化した」が46.5%となり、全体の68.1%がスキルの変化を実感している結果となった。

一方で、「あまり変化していない」が20.3%、「全く変化していない」が5.0%と、変化を感じていない層も一定数存在している。

「生成AIの登場により、マーケターに求められるスキルは変化したと感じますか」という質問で「大きく変化した」「やや変化した」を選んだ回答者に対して、具体的にどのような変化を感じているかを尋ねたところ、「データから本質的な課題を見抜く力が重要になった」が69.8%で最も高く、「生成AIに的確な指示を出せる力が重要になった」が58.5%、「効率化より、本質的な価値の追求が求められるようになった」が41.0%と続いた。

約半数が生成AIを業務に活用中

「お勤めの会社では、マーケティング業務において、AIを積極的に活用していますか」という問いに対し、「積極的に活用している」と回答した人は18.9%、「やや活用している」が32.9%となり、合わせて51.8%が何らかの形で生成AIを活用していることが明らかになった。

一方で、「あまり活用していない」が26.9%、「全く活用していない」が17.6%という結果となり、約半数は生成AIを十分に活用できていない現状も浮かび上がっている。企業によって導入の進捗にばらつきがあるものの、すでに一定の割合の企業で生成AIが実務に取り入れられていることが分かる。

この結果から、生成AIはマーケティングの現場において着実に浸透し始めており、今後さらに普及が進むことが期待される。

また、上記の「お勤めの会社では、マーケティング業務において、AIを積極的に活用していますか」という質問で「積極的に活用している」「やや活用している」を選んだ回答者に対して、生成AIの活用によって業務量がどう変化したかを尋ねたところ、「大幅に減った」が4.5%、「やや減った」が42.9%となり、合計で47.4%が業務量の減少を実感していることが分かった。一方で「変わらない」という回答も36.5%あり、効果にはばらつきがあることが分かる。

これらの結果から、生成AI時代のマーケターには単なるツールの操作スキルよりも、データから本質的な課題を見抜く力や、AIに的確に指示を出す能力が求められるようになってきていると言える。また、マーケターの約半数が生成AIによる業務効率化を実感している一方で、必ずしもすべての業務で効果が出ているわけではないということも見て取れる。

「お勤めの会社では、マーケティング業務において、AIを積極的に活用していますか」という質問で「積極的に活用している」「やや活用している」を選んだ回答者に対して、マーケティング部門での生成AI導入後の具体的な業務変更について聞いたところ、最も多かった回答は「より効果的なデータ分析の仕組み作り」で52.6%となった。次いで「定型作業の生成AI活用による自動化」が49.4%、「クリエイティブ制作プロセスの見直し」が34.6%と続いている。

このほか「チーム体制の変更」(33.3%)や「予算配分の見直し」(30.8%)も3割を超える回答があり、定型業務の自動化だけでなく、データ分析の高度化や制作プロセスの改善といった、より本質的な業務変革にAIが活用されていることが見て取れる。