「発売日」ではなく「初めて夏日になった日」の方が大事
編集部:とはいえSHARPの場合、家電など新商品発売と連動した投稿とかも多そうですよね。
SHARP:たしかに、社内で何か商品を発売することになれば「発売日にXで発信して欲しい」って言われます。でも、例えば「エアコンの発売日」っていうのは、SHARP側の勝手なわけですよ。
投稿を見る人のエアコンが壊れているなら話は別ですが、大多数の人にとって企業が決めた「発売日」なんて知らなくてもいいわけです。勝手に「発売日」を決めて、こっちの都合を発信してるだけだと僕は思うんですよね。
そうでなく、「その年の初めて夏日になった日」にエアコン関連の発信をした方が、勝手さがなくなるわけです。みんなが暑いと思っているから。

そこでやっと発信と受信のバランスが成立すると思っています。よっぽど皆さんが好きなコンテンツであれば、「発売日」の切り口が多分成立すると思うけど、ほとんどの場合、成立しないですね。
編集部:発信するタイミングをだいぶ意識されているのですね。
SHARP:何を発信するかも大事ですけど、僕は“いつ”発信するかってのが相当なウエイトを占めてると思います。タイミングに関してはよく考えないといけない。何をやるか色々考える前に、いつやるかっていうのを見直せば、相当改善すると思う。
数字よりも「お客さんの声」
編集部:普段、投稿ごとに効果計測ってしているのですか?
SHARP:効果計測はやらないです。正確には、誰か別の人がデータが必要だったら提供していますし、私以外の人がたまに分析しているのは知っています。
編集部:山本さん自身が効果計測をしない理由が何かあるのですか。
SHARP:数字だから。数字は数字でしかないから言葉を書く人間にとっては意味がない。そんなことより「お客さんの反応やリプライこういった意見があった」というエピソードを大切にしています。
だから、ポストされた具体的な声を僕は全部見てる。そっちの方が大事ですよね。そのリアクションは数字じゃないし、効果を測るために数字を見るのは各商品の担当者など、必要な人だけでいいと思っています。
さらに言えば、広告担当として広告を作っていた時から感じていましたが、広告ってやった人が自分の仕事を自分で測るでしょう。それはおかしくないですかって。冷静な計測は、多分当事者じゃない人が測るべきだと思う。
直接関係していれば「良く見せよう」と言い訳ができますから。そういう意味では、別の人がXの反響を取るのは僕は全然いいと思うし、その分析してもらってもいいと思いますね。
