近年では、SaaS企業を中心に、BtoB広告でタクシーサイネージの採用が増加しています。特に都市部ではビジネスパーソンのタクシー利用頻度が高いため、繰り返し訴求できるだけでなく、経営者やエグゼクティブといった意思決定者に直接アプローチできる点が大きなメリットです。また、移動中の待ち時間に広告を視聴してもらえるため、サービスや商品の詳細をしっかり伝えることが可能です。BtoB向けクラウドサービスや専門ツールなど、BtoB向けの広告キャンペーンに効果を発揮しています。

タクシーサイネージのもう一つの強みは、視認性の高さとターゲティング精度です。利用者が車内という閉じた環境にいるため、広告への自然な接触が期待でき、他のメディアと比較しても訴求効果が高いとされています。す。

今回は、タクシーを活用したデジタルサイネージ広告の成功事例について詳しくご紹介します。ぜひ、新たな広告手法の可能性を探る参考にしてください。

タクシーを利用したデジタルサイネージ広告は多くの企業に効果的なマーケティング手法として注目されています。中でもタクシーの利用者の属性を把握し、効果的にターゲティングを行っている事例をいくつか紹介します。

タクシーCM以外のBtoB広告についてはこちらをご覧ください。

株式会社Sales Markerは、俳優の斎藤工さんを起用した新CM「これからの営業はインテントセールス」を公開。同社が提供する『Sales Marker』は、520万社の企業データベースを活用し、企業の課題やキーパーソンの興味関心をタイムリーに把握することで、適切な営業アプローチを可能にするBtoBサービスです。米国ではBtoB企業の約6割が導入している「インテントセールス」の日本市場での普及を目指し、今回のCMが制作されました。 CMでは、斎藤工さんが熱血営業部長を演じ、「インテント（興味関心）」と「テント」を掛け合わせたユーモアのある演出が特徴的です。業界別に「不動産業界編」「M&A業界編」「代行会社編」と具体的な活用シーンを紹介し、視聴者の理解促進を図っています。 

株式会社Saleshubは、デヴィ夫人を起用した「STOP！テレアポ」編の放映をしました。全国30都道府県のタクシー内で放映されています。従来の電話営業手法であるテレアポに取り組む営業チームの前に、デヴィ夫人扮するカリスマビジネスパーソンが現れ、「あなた、それ絶対Saleshubよ」と助言し、営業手法の変革を促すというものです。このCMの放映開始とあわせて、Saleshub導入時の初期費用が40%引きとなる「あなた、それ絶対Saleshubよ」キャンペーンも実施しました。

クラウド型コールセンターシステム「BIZTEL」を提供するBtoB企業の株式会社リンクは、女優の松本若菜さんを起用したCM「変身篇」と「発音篇」を公開しました。

BIZTELは、インターネットとPCがあれば、どこからでもビジネス電話の受発信が可能となるクラウド型コールセンターシステムです。

CMでは、BIZTELの利便性と新しい働き方をユーモラスに伝える内容となっています。

「変身篇」では、在宅勤務中の女性（松本さん）が祖母と米子弁で会話している最中に、パソコンから「BIZTEL」の着信音が鳴ると、ラフな服装からオフィススタイルに瞬時に変身し、標準語でオペレーター業務を行う様子が描かれています。BIZTELを活用することで、場所を問わず業務が可能になることを表現しています。

「発音篇」では、祖母が「BIZTEL」の発音を間違え、松本さんが正しい発音を教えるコミカルなやり取りが展開されます。最終的に、祖母が正しい発音を披露し、松本さんが驚くという微笑ましいシーンが特徴です。

株式会社SUPER STUDIOが提供する統合コマースプラットフォーム「ecforce」の新CM「アジャイルにしていれば篇」が1月20日より全国のタクシーで放映開始。劇団ひとりさんがDX担当部長としてデータ活用プロジェクトの失敗に直面し、「アジャイルデータ活用」の重要性を熱演します。

UPSIDERは、最大1億円以上の利用限度額やバーチャルカードの発行・管理機能、会計処理の早期化を支援するSaaS機能を備えた法人カードです。

UPSIDERの広告では、「株式会社ココナラ」などの成長著しい上場企業や「食べチョク」などのスタートアップ6社の代表者や経理担当者が登場し、同カードの利用体験やその魅力について語っています。

各企業の代表者がUPSIDERの利便性や導入効果について具体的に語り、またロングバージョンがYouTubeで公開されており、より詳細な利用体験を視聴することができます。

ユーザーの声は、サービスのレビューとして信頼度が高く、またユーザーにとっても宣伝になります。今回のタクシー広告で、認知度向上と利用促進を目指しました。

企業とユーザーが融合するコミュニティサクセスプラットフォーム「commmune（コミューン）」は、お客様が出演するCMシリーズを配信しました。このシリーズは合計４回配信されており、株式会社Gakkenなど延べ17社のユーザーが出演しています。

CMでは、commmuneを活用してコミュニティ運営に取り組むお客様が、喜びや新たな発見、活用方法、実際の成果などを自身の言葉で語っています。また、用意されたセリフではなく、自然なインタビュー内容で、お客様の本音を表現しています。

株式会社ログラスは、クラウド経営管理システム「Loglass」の新タクシーCMを配信開始しました。Loglassは、企業の経営データを一元管理し、迅速で精度の高い経営判断を支援するシステムです。CMでは、各業界を代表する企業のCFOや経営企画担当者が出演し、導入後の経営管理や意思決定がどのように変わったのかをリアルな声で伝えています。

Macbee Planetは東京23区内の約11,500台のタクシーにて初となるCM放映を実施しました。同社はLTV（顧客生涯価値）を重視した成果報酬型マーケティングを展開しており、「すべてのマーケティングを成果報酬に」という新たなタグラインを掲げています。今回の取り組みは、ビジネスパーソン層を中心に認知拡大とブランド浸透を図るために実施しました。

タクシーを配信メディアに選んだ理由として、同社はターゲットとするビジネスパーソンや投資家層との高い親和性を挙げています。また、クリエイティブ面ではファクトに基づいたストーリーや大きなテロップを活用し、タクシー車内でも伝わりやすい内容を追求しています。

動画市場が急成長する中、広告業界では大小さまざまなデジタルサイネージ広告が注目を浴びています。その中でも比較的小規模なタクシーを利用したデジタルサイネージ広告。タクシーは利用者の多くがビジネスマン、中でも経営者層が占める割合も高いため、タクシーのデジタルサイネージ広告ではBtoBに特化した商品・サービスの広告が多い傾向にあります。

不特定多数の人にリーチできる広告宣伝でありながら、経営者層にダイレクトでアプローチ可能な数少ない広告手法の1つでもある、タクシーを利用したデジタルサイネージ広告。リアルでの集客が難しい今だからこそ、一度試してみてはいかがでしょうか。