アドクロ編集部がお届けする今週の渋谷OOH Report。今週渋谷で展開された広告で、抑えておきたい広告事例をピックアップしていきます。
Topics①:ネットフリックス「三体」
渋谷駅で掲出されたネットフリックス「三体」の広告。渋谷駅前に設置された屋外ビジョン複数面をジャックして展開されました。
実際にウェザーニューズのキャスターを務める駒木結衣さんが動画に出演。冒頭、ウェザーニューズのコンテンツかと思いきや、駒木さんの「明日は...来ないでしょう!」の一言で画面が切り替わり、「YOU ARE BUGS お前らは虫けらだ」と急転直下な展開の動画がSNSで話題となっています。
実在するメディアとタッグを組むことでリアリティを上げつつ、一気に画面が切り替わる驚きが、複数ビジョンの同時展開と相まって迫力のある演出となっていました。
Topics②:ドライクリスタル「#環奈と乾杯」
アサヒが展開する「スーパードライ ドライクリスタル」の広告です。「スーパードライ ドライクリスタル」は「スーパードライ」でおなじみのアサヒビールが展開する、アルコール分3.5%のビール。
今回の広告では、大型の広告枠に「#環奈と乾杯」とQRコードだけが描かれたシンプルなデザインで掲載。白地の背景に赤字で溢れんばかりの文字がインパクトのある一枚となってます。右側に描かれたQRコードからは特設ページに遷移することができ、「#環奈と乾杯」の通り、橋本環奈さんと乾杯が出来る動画が流れる仕組みとなっています。
ビールの広告ながら、ビールのイラストや写真、説明が一切ない思い切ったデザインですが、その想いきりゆえ駅構内でも存在感のある広告でした。
Topics③:「コンビニとか書店とかドラッグストアにあるペリペリです。」一番くじの広告
バンダイが展開する一番くじの広告。こちらの広告では、一番くじならではの「ペリペリ」とくじを剥がす感覚を体感出来るピールオフを同時展開(※写真はピールオフ終了後)した、体験型の広告となっていました。
「一番くじ」のくじ券をイメージした配布物には、「一番くじ」ロゴを始めとしたステッカー14種とメモ帳1種の全15種のうち、1種がランダムに封入。剥がすまで中見が分からない仕様となっており、誰でも気軽に「一番くじ」特有のペリペリ感、何が当たるか分からないドキドキ・ワクワク感を体感できるようになっていました。
無料で参加出来るピールオフ形式を採用し、誰もが「ペリぺリ」を体感できる形式にすることで、今までやったことない方の取り込みを目指した施策のように思います。
Topics④:スズキ「新型スイフト」
道玄坂キラキラ☆ボード
スズキが販売する自動車「スイフト」の広告です。駅構内が公共交通機関という特性上、自動車の広告はほとんど見る機会がなく、非常に珍しい展開だったように思います。
明るめの色味と若年層を意識したイラストが印象的なビジュアルに、スイフトの写真がそのまま掲載された目を引く広告となっています。スイフトをイラストにせず、写真をそのまま載せることで、存在感を出しつつも、若干の違和感からつい視線が奪われるコンテンツになっていました。
「SWIFT In Your City shibuya」と描かれたメッセージも非常にシンプルで、スペックや自動車の特徴などは一切書かれていない、とても思い切りの良い広告だったように思います。
Topics⑤:小学館クリエイティブ「とびきりおいしい おうちごはん」
小学館クリエイティブが発行する書籍「とびきりおいしい おうちごはん」の広告。今週、渋谷駅構内の3カ所で展開されました。
緑が印象的なデザインで、「新学期は、料理に挑戦!」と記載された通り、4月以降の新生活を控える子供やその両親を狙った内容となっていました。
掲出された箇所は、少し低い場所(3カ所中2箇所)になっており、子供の伸長でも視認性が高い面で掲載されていたことを考慮しても、渋谷駅を利用する親子連れをターゲットとしていると考えられます。
また、全く同じデザインで複数個所に展開されていたため、「また見たな」と再想起させることができる点もポイントでした。
来週から4月で新生活を迎える方は多いのではないでしょうか。
新生活の基盤は出来つつも、習い事など新しい事へのチャレンジ需要は次週以降さらに増えていくと想定しており、それを狙った広告も増えると考えています。次週以降の展開にも注目していきます。