メルセデス・ベンツ日本は2026年4月24日、東京・表参道にブランド体験拠点「Mercedes-Benz Studio Tokyo」を期間限定でオープンした。約1年間の展開を予定しており、車両展示やカフェ、各種コラボレーションを通じてブランド認知の拡大を図る取り組みとなっている。

今回の出店は、同社がグローバルで進める「Mercedes-Benz Studio」プロジェクトの一環として位置付けられる。ブランドの世界観を体験できる場を都市部に設けることで、従来のディーラーとは異なる接点を創出する狙いが背景にある。2026年は自動車誕生から140年という節目の年でもあり、新規顧客との接点拡大を強化するタイミングでもあった。特に高級車ブランドに対する心理的ハードルを下げ、若年層や女性層にもリーチする必要性が高まっている点が企画の前提となっている。また、オープン前には表参道駅構内においてメッセージ性の強い広告を大々的に展開し、来街者に対して事前に期待感を醸成するコミュニケーションを行っていた。


会場は表参道交差点近くのプロモーションスペースで、ラグジュアリーブランドとストリートカルチャーが交差する立地を活かした構成となっている。施設内では最新モデルを含む車両展示に加え、試乗体験や映画とのコラボ展示を展開したほか、カフェ「Mercedes Cafe by I'm donut?」を併設。人気ドーナツブランドを手掛けるシェフによる複数ブランドの商品を提供し、飲食を入口とした来場動機を設計している。さらに、ファッションブランドとの協業によるラッピング車両の展示やスタッフユニフォームの統一など、空間全体でブランドの世界観を表現する構成が特徴だ。展示内容は期間中に随時更新され、来場のたびに新しい体験を提供する仕組みとなっている。

ディーラーには「買う気がなければ入りにくい」という心理的ハードルが伴うが、カフェやファッションブランドとのコラボを入口にすることで、クルマに関心のない若年層やファッション層にも場を開く設計となっている。売り場ではなくブランドを好きになってもらう場として機能させることで、将来の顧客候補との最初の接点をつくる狙いと考えられる。

