インフルエンサーマーケティングの成功事例を数多く手がける企業「FinT」。
今回は、インフルエンサー事業部リーダーの有末氏に、企業が今すぐ実践できる具体的な考え方とテクニックについて聞きました。
SNS時代において、商品を売る上で欠かせない手法となったインフルエンサーマーケティング。その成功の裏にある具体的なアプローチや、企業がすぐにマネできるマインドについて、現場の視点から徹底解説します。
何を伝え、何を伝えないか、その判断基準は?
編集部: プロが考えるインフルエンサーマーケティングで意識すべきポイントやマインドの部分で、押さえておくべき点があれば教えていただけますか?
有末: 「案件っぽさ」を減らすことではなく、「案件としてどう楽しんでもらえるか」を意識することが大切だと思っています。ユーザーのリテラシーが上がっている中で、いかに楽しんでもらえるかを考えることがポイントです。
具体的には、3つのマインドを持っておくべきだと思います。まず一つ目は、インフルエンサーやそのファンをどれだけ理解できるかです。インフルエンサー自身やそのファン層の特性を知ることが成功の鍵です。
二つ目は、SNSのトレンドやアルゴリズムをどれだけ理解しているか。どのトレンドが伸びるのか、アルゴリズムの変化を踏まえてコンテンツを作らないと、思ったように伸びない可能性があります。
最後に、クライアント様の商品の訴求をどれだけスリムかつ鋭くできるかです。時折、クライアント様から商品の情報を全て伝えたいと言われることもありますが、どの情報を伝えて、どの情報を省略するかの取捨選択が重要です。
編集部: 何を伝え、何を伝えないか、その判断基準はどうしているのでしょうか?
有末: ユーザーにとって何が最も喜ばれるか、どれが最も刺さるかを基準に考えています。例えば、節約系のインフルエンサーが価格に関する情報を伝えることでユーザーが喜ぶなら価格を強調しますし、美容系のインフルエンサーが商品の効能や特徴を言うことが重視されるのであれば、それにフォーカスします。インフルエンサーごとにどの情報が最も相性が良いのかを見極めることが大切です。
編集部: 普段、クライアントにどのような助言をされるのでしょうか?
有末: 動画で伝える訴求内容については毎回ディスカッションを重ねるようにしています。どの情報を伝えるべきか、どこを省略すべきかを明確にするために、例えばYouTubeであれば概要欄に記載する形でカバーすることもあります。また、最も伝えたいポイントは動画の冒頭に配置し、不要な情報はテロップで補足するなど、調整を行いながら最も効果的な形に仕上げていきます。これが、ユーザーに喜んでもらえ、動画が伸びるための鍵だと考えています。
編集部: 動画だけでなく、概要欄も重要な要素なのですね。
有末: そうですね。例えばアプリのYouTubeプロモーションでは、概要欄から直接アプリのダウンロードができるリンクを設置することが一般的です。YouTubeでは概要欄、TikTokではコメント欄など、プラットフォームごとに重要視される場所が異なるので、各媒体ごとに最適化することが必要です。
その上で文章やコンテンツの内容も含めてインフルエンサーとしっかり話し合って、どの方法が最も良いかを決定していきます。動画を作って終わりというわけではなく、全体を見て、ファン層が何を喜んでいるのか、どの部分にこだわっているかというところまで把握することがとても重要です。
今すぐマネできる3つのテクニック
編集部: 企業が取り入れられるテクニックって何かありますか?
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