月間3000万人以上の利用ユーザーを誇るWEBサービスのマイベスト。
前編ではその成長戦略について、後編では質の高いコンテンツ作りについて迫りました。
コンテンツ作りでは旗を掲げることが大事
編集部:コンテンツ作りの中で最も重視していることは?
太田:ユーザーに対して選択をする際に何を基準に選べばいいのかの旗作りをしてあげることですね。
一定の軸をマイベストが定義をし、筋を通すことでユーザーに最高の選択体験をしてほしいと考えています。
その軸をもってランキングを制作しているので、同じ軸をお持ちの方にとってはランキングから選んでいただければ良い結果になるかなと思いますし、反対に別の軸を持っている方にとっては別のところで選んでいただくのもまた1つの選択体験になるかなと思っています。
例えば冷蔵庫、それも3~4人向けのものを例に挙げると、マイベストでは「同じ寸法の冷蔵庫なら、容量がより大きいものがおすすめ」と伝えています。これと同じ考えを持っている方はそのままランキングを見ていただき、違う考えを持っている方は別の絞り込みで探す、もしくは別のところで探すというのも1つの選択体験になります。
もちろんすべての方にとって最高の商品をマイベスト内で揃えるというのが理想な状態ですが、「絶対にマイベストを通して何かを買ってほしい」というよりも「マイベストを通して最高の選択体験をしてほしい」という想いが強いので旗作りをして軸を作るということは大切にしています。
編集部:ユーザー理解で重要なポイントは?
太田:定量的なものでいくとインターネット上におけるマーケットリサーチの徹底ですね。
対象の商材を求めるユーザーがどのような行動をしているのか、データ分析ツールを活用して定量的に判断することは大切にしています。
一方で定性的な面ではユーザーを想像することです。例えば洗濯機のコンテンツ作りをしていた時の話ですが、洗濯機の騒音の大きさについてのリサーチをしており、各洗濯機がどれくらい騒音が大きいのかの検証、比較をしていました。
その際に代表の吉川から「騒音を気にするときってナイトモードで使うときなんじゃないの?」と指摘が入ったんです。確かに日中の騒音を気にする人もいると思いますが、夜に近所迷惑にならないかどうか、って実際自分が使うときに気にするポイントの1つなんですよね。
企画段階でこの考え方は非常に重要視されているので、リサーチが中途半端であったり確証のないふわっとした企画は落とされています。
こうやっていざ自分が使うときって何を気にするんだろう?というポイントをかなり大事にはしているので結果的にユーザーによって役に立つコンテンツの提供ができているんだと思います。
編集部:もはや「ユーザー目線」ではなく「ユーザーの1人」になってしまうんですね。
太田:そうなんです。
なのでコンテンツ制作において人を採用するときって実はライティングスキルがあるかどうかではなく、専門性があったり商材に対して情熱を持っているかどうかを重視しているんです。
それよりも扱う商材についてどれくらい好きなのか、詳しいのかというところを重視しており、そこに加えて専門家の監修が入るのでマニアックな部分まで突き詰めることができるのでコンテンツの質は上がりますね。
家電量販店でお店の専門家に質問しながら物を買うのと同様に、WEB上であればマイベストを覗けば専門家ぞろいで何でも見つかるサイト、という感覚で使っていただきたいです。
本当に価値のあるコンテンツ力がSEOに強く反映される
編集部:コンテンツと言えばSEOに強いイメージですがどのような方針で戦略を立てられていますか?
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