ヒガシマル「東にハマりたい」
都内各所で展開されたヒガシマルの広告です。ヒガシマル醤油は、うどんスープの東日本エリアでの認知拡大のために、東新宿、東銀座など、「東(ひがし)」が付く駅構内の複数個所に広告を掲出しました。
ヒガシマルの「東」という大きなロゴと、各駅の特徴を反映したキャッチコピー、そして愛らしいキャラクターが躍動しているビジュアルは、老若男女問わず、幅広い層に受け入れられそうなデザインです。
地域の「あるある」を盛り込むことで親しみと共感を呼び、さらに繰り返し人の目に触れる駅構内で展開することにより、商品を印象づける効果が期待されます。幅広い層に訴求しつつ、駅や地域の特性に合わせた展開が可能な駅広告の特性を活かした、優れたプロモーションです。
岸優太「ヒビケア」美ハンド広告
新宿駅構内にて展開されたひび・あかぎれ治療薬「ヒビケアシリーズ」の広告です。
イメージキャラクターに起用された「Number_i」の岸優太さんは、以前からネット上で「手がきれい」と高い評価を受けており、今回の広告ビジュアルでは、商品の特性が岸さんの美しい手によって一層引き立てられています。
岸優太さんの高い影響力と、商品の特徴である「手肌のケア」を効果的に結びつけられた広告に、SNSでは「手タレ(ハンドモデル)いらず」、「ヒビケアが映える手の構図が素晴らしい」などの声があがりました。
鮮やかな赤色とシンプルなビジュアルは視覚的なインパクトが強く、岸さんのファンだけでなく、通勤客や買い物客などの幅広い層に商品を的確に伝えるデザインです。駅構内という多くの人が行き交う場所で展開することで、商品認知の拡大が見込まれます。
ベストヒット歌謡祭 大型広告
渋谷駅構内で展開された、音楽特番「ベストヒット歌謡祭」の広告です。この広告は段階的な広告展開で注目を集めました。第1弾では、出演アーティストの発表に先駆けて、読売テレビからアーティストへの招待状を掲出し、視聴者の期待感を興味を誘う仕掛けが行われました。
続く第2段は、出演アーティストの個性が光る直筆の返信を掲示することで、見る人を楽しませるクリエイティブです。SNSでは、ファンが広告とアーティストのグッズを写真に撮って投稿したり、「放送当日が楽しみすぎる」などの声があがりました。
渋谷駅は若者を中心に多くの人が利用するため、そこでの広告展開はターゲット層への効果的なプロモーションにつながりました。さらに、番組公式Xとの連携によって、より幅広い層に関心が集まったと考えられます。
編集部からの一言
2024年11月に話題となった面白い広告を紹介しました。今回は物語性を重視した広告が多くみられました。
「宝石の国」の完結記念広告は、美しいイラストと物語の軌跡を振り返る内容で、ファンはもちろん、作品を知らない人々の心にも訴求しました。SNSでは称賛の声が広がり、オンラインとオフラインの連携が自然に実現しました。
オンラインとオフラインの連携といえば、ベストヒット歌謡祭とHUAWEIイヤホンの広告です。ベストヒット歌謡祭は、出演アーティストの直筆メッセージがファンによってXで拡散され、公式アカウントとの連携で放送前から注目度が上昇しました。
HUAWEIイヤホンの広告は「イヤホンを落とした経験」という共感を呼ぶ場面を視覚化し、ユーモアと機能性を巧みに表現しています。さらに、Xの「いいね」数と連動する仕掛けが話題となり、駅構内の通行客に強い印象を与えました。
視覚的な注目度を高めた事例としては、Adoの「Episode X」と「インフォーマ」が挙げられます。大胆なビジュアルと物語的な要素を融合させたクリエイティブは、情報量の多い街頭広告の中でも作品の世界観を見事に表現し、強い印象を残しました。
これらの広告に共通するのは、ターゲットの潜在的なニーズや日常の課題を深く理解し、それを物語化・視覚化することで感情的なつながりを生み出している点です。商品情報を一方的に伝えるのではなく、「自分ごと」として受け手に認識させる広告体験が、ブランド価値の向上につながっていると考えられます。このような広告手法は、他業界のマーケティング戦略にも応用できる事例ではないでしょうか。
来月以降も、どういった広告が見れるのか楽しみですね。
過去の事例はこちらからご覧いただけます：面白い広告まとめ | ネットでバズった話題の広告
アドクロ編集部
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