【新宿】2025年12月15日週 OOHレポート

更新日：2025年12月18日

アドクロ編集部がお届けする2025年12月15日週の新宿OOHレポート。新宿で展開された広告で、押さえておきたい広告事例をピックアップしていきます。過去のOOHレポートはこちら。

Topics①：Mrs. GREEN APPLE「BABEL no TOH」の広告

Mrs. GREEN APPLEの5大ドームツアー「BABEL no TOH」の東京ドーム公演完売を伝える感謝広告です。

すでにチケットが完売しているにも関わらず、あえて大規模な広告を展開することで、バンドの圧倒的な集客力と勢いを伝えるブランディング広告になっていました。公演期間中である12月中旬というタイミングでの掲出は、これからライブに参加するファンには高揚感を与えつつ、広告を視聴する新宿駅利用者には参加意欲を盛り立てる心理的な効果を狙っていると考えられます。

鮮やかなイエローを背景色に使用することで、薄暗い天井付近のスペースでも強力な視認性を確保。メンバーのビジュアルと、ツアーの世界観を表すイラストを並べたビジュアルとなっていました。

Topics②：映画「アバターファイヤー・アンド・アッシュ」の広告

新宿BBB

映画「アバターファイヤー・アンド・アッシュ」の公開告知広告です。

壁面や巨大なデジタルサイネージに加え、床面にもロゴやビジュアルを展開することで、通路全体を作品の世界観で埋め尽くす空間ジャックを展開。「観るのではない。そこにいるのだ。」といったコピーを通して、映画鑑賞を超えた圧倒的な没入体験というシリーズ最大の売りを物理的な空間演出とリンクさせて通行人の身体感覚に訴えかけています。

シリーズを象徴する神秘的な「青」と「赤（炎）」を対比させたビジュアルは、物語の劇的な変化とスケールアップを通行人に直感させています。公開日である12月19日の直前、まさに街がクリスマスや年末の空気感に包まれるタイミングでの大規模展開であり、冬休みの娯楽を求める層に対し、作品の存在感を印象付ける戦略的な広告でした。

新宿ウォール456

Topics③：ブランド卵「ヨード卵・光」の広告

GREENシート

日本農産工業のブランド卵「ヨード卵・光」の広告です。

「褒めよう。ちょっと頑張れた一年を。」というメインコピーを掲げ、師走の忙しさで疲れが溜まっている通行人に対し、自己肯定と慰労のメッセージを投げかけるアプローチを採用しています。クリスマスカラーである赤と緑を基調とし、紙吹雪が舞う祝祭感のあるデザインを施すことで、本来は日常的な食材である卵を「一年の締めくくりにふさわしい小さな贅沢」として再定義する演出がなされていました。

新宿東口ツインシート

「毎朝の電車通勤、よく頑張ったな」や「寒い中外出した自分エラい！」など、当たり前の日常を「頑張り」として伝える暖かみを感じる展開です。また、「ダイエット、続かなくても挑戦した自分すごい！」といった人間味を出しつつ、肩の荷を下ろし、その安らぎと共にコクのある卵で心身を満たすという提案が、年末の心情に寄り添う形でなされていました。