株式会社マクロミルは、2025年の二十歳の集い（成人式）の対象となる新成人500人を対象に、利用しているSNSや自身の価値感などについてインターネット調査を実施した。
調査概要
調査方法：インターネットリサーチ
対象者：全国の2025年成人式の参加対象者
※2004年4月2日～2005年4月1日生まれで、2025年（令和7年）1月の成人式の対象年齢
有効回答数：男性250人、女性250人／合計500人
調査日： 2024年12月6日～12月10日
掲載元：新成人500人調査 ～関心のあるニュースの1位に「経済・金融政策」。貯蓄・資産運用を56％が行う一方で、海外への関心は低下。ChatGPTのスマホ検索やTikTokの利用率が増加～（マクロミル調べ）
出典元：マクロミル調べ
「LINE」が圧倒的人気の中「BeReal.」が大躍進
まず、現在利用しているSNSについて伺ったところ、「LINE」が94％で最多、次いで「Instagram」が84.8％、「X（旧Twitter）」が83.6％という結果となった。「LINE」は多くの人が連絡手段として活用しているのはもちろん、お気に入りのお店のLINEショップカードにポイントを溜めたり、ショート動画が中心の「LINE VOOM」のコンテンツを楽しんだりと、機能も充実している。また、InstagramやX、TikTokなどのSNSも相変わらずの人気だ。今回特徴的だったのは若者の間で人気の「BeReal.」が28.2％で前年から11.4ポイント増加している点だ。他のSNSと比べても前年からの増加率は最も大きく、「BeReal.」は今後もさらにユーザー数を増やしていくだろう。
Google・SNSで検索する人多数 ChatGPTも急成長
次に「スマートフォンから何らかを調べる際（検索する際）に利用するメディアをすべてお選びください。」との質問には、「Google」が87.7％で最多となった。SNSで調べものをする人も多く、詳細を動画で分かりやすく見ることができる「YouTube」や、リアルタイムで現在の状況について知ることができる「X（旧Twitter）」などは、調べる事柄や状況に応じて使い分けていることが予想できる。また、近年急成長を遂げている「ChatGPT」は30.8％で、昨年と比べ20％近く増加している。この増加率から、Google検索を追い抜く日は案外近いかもしれない。
自分らしい時間の使い方？「タイパ重視」が増加
次に、自身の価値観や特徴について質問したところ、「自分らしさ（他者は他者、自分は自分）を大切にする」が48.0％で最多となった。自分らしさを大切にしつつ自分以外の人の感性も尊重するという考え方の中で「仲間志向が強い」という回答が23.2％だったも特徴的ではないだろうか。これは、SNSなどを通じ、自分に近い価値感の人に共感することで仲間意識が生まれていることが予想できる。
また、昨年と比べ最も高い増加率となったのは「タイパ（タイムパフォーマンス）を重視する」で、昨年より約5％の増加を見せた。タイパ重視の影響でショート動画が人気だったり、倍速視聴する人が増えたりしている。これは、今年の新成人のような若者世代だけでなく、時間的制約を感じている幅広い世代に見られる傾向と言えるだろう。
新成人に響く広告施策のポイントとは？
次に海外に対する関心について伺ったところ、「外国語習得」が61.4％で最多、次いで「海外旅行」が56.0％、「外国人と日本国内で働くこと」が47.2％いう結果となった。前年に比べ、全体的に減少している中、「海外留学」は若干の増加を見せた。翻訳アプリなどを駆使することで外国語を習得していなくても困らなくなっていたり、感染症の流行や世界的インフレなどの影響から、海外志向の人が少し減った印象だ。しかしながら、海外留学への関心は大きく減少することはなく外国語習得に関心を持つ人もまだまだ多いため、将来的に仕事で役立つ外国語学習は行いたいと考える人も多いのではないだろうか。
今年の新成人はいわゆるZ世代に当てはまる。SNSを中心としたコミュニケーションや、多様性を重視した考え方など、Z世代ならではの価値観が明らかになった。多くの情報が溢れる中で、Z世代はタイパを重視し、効率的に情報収集を行うとともに、社会貢献や環境問題に関心を持ち、自分にとって何が有益な情報なのかを、自分の価値感でしっかり取捨選択しているようだ。今年の新成人へ向けたマーケティングを実施する際には、これらのZ世代の考え方を意識することで、効果的なアプローチが可能となるだろう。
小松未知子 アドクロ編集部
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