BtoB製造業のデジタルコミュニケーションを支援するイントリックス株式会社は、製造業におけるユーザーの購買プロセスと情報収集方法、問い合わせまでの検討期間などの実態について、2024年12月に調査を実施した。
調査概要
調査方法：インターネット調査
対象者：業務用製品・サービスの購入決定に関わるユーザー
有効回答数：200名
調査期間：2024年12月16日～18日
情報収集はデジタルとリアルのハイブリッド化
業務上必要な製品やサービスについて、日常的にどのような媒体から情報収集しているかという問いについて、「企業の公式Webサイト」という回答が70%と最も高く、次いで「展示会」が41%、「新聞・業界紙」が32%という結果となった。この結果から、上位にはデジタル媒体とリアル媒体が混在し、ユーザーは様々な媒体から情報を得ていることが分かる。特に、展示会が2位にランクインしていることは、オンラインでは得られない実物確認や対面での情報収集ニーズの高さを示しているのではないだろうか。
製品基本情報と比較検討を重要視
Q1で選んだ媒体でどのような情報を閲覧しているかという問いについては、「製品やサービスの基本情報」が71%と最も高く、「競合製品との比較」が41%、「導入事例」が39%と続いた。基本情報へのニーズが突出して高い一方で、比較検討や実績確認といった購入判断に直結する情報も重視されている傾向が見て取れる。これは、業務用製品を選ぶ際、まず『何ができる製品なのか』を理解し、その後導入に繋がる情報を得ながら『本当に自社に合うのか』を確認するという、段階的な情報収集が定着していることを表しているのではないだろうか。
製品の選定は慎重な比較検討が主流
業務上必要な製品・サービスについて、選定する際は何社ほど比較検討するかという問いについては、「3～5社」が60%と過半数を占め、「1～2社」が32%、「6～10社」が7%という結果となった。この結果は、大多数の企業が複数の選択肢を慎重に比較検討していることを示している。特に6割の回答者が3社以上を比較検討していることから、業務用製品・サービスの選定においては、幅広い選択肢の中から最適な製品を選び出すという考え方が定着していることが分かる。
今後は、デジタルとリアルを組み合わせたハイブリッドな情報収集スタイルがさらに進化していくことが予想される。特に、基本情報の収集はデジタルで行い、実機確認や詳細な製品理解はリアルで確認、といったように役割分担が明確化していく可能性がある。
また、製品選定時の慎重に比較検討する傾向は、製品・サービスの高度化や投資対効果への意識の高まりとともに、今後もさらに強まることが考えられる。
商品やサービスを販売する企業側には、オンラインとオフラインの両方での充実した情報提供と、競合比較に耐えうる製品価値の明確化が一層求められるだろう。
古田ちほ アドクロ編集部
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