株式会社EXIDEAは、2024年10月10日から11日にかけて、日常的にPCを利用しながら企画・ライティング・事務作業・デザイン・システム開発などの業務を行う109名を対象に、「AIの発展による仕事への意識調査」を実施した。この調査では、AI技術の進歩に対する不安感、生成AIの業務利用の実態、今後求められるスキルなどを明らかにした。
調査概要
調査方法：インターネット調査
対象者： AI技術の影響を受ける業種の従業員
有効回答数：109名
調査期間：2024年10月10日～11日
出典元：EmmaTools
仕事喪失の懸念、34%が実感
「あなたは、AI技術の進歩により、自分の仕事が奪われるのではないかと恐怖を感じますか。」という質問に対して、「非常に感じる」が7.4%、「少し感じる」が26.6%となり、合計34%の回答者が不安を抱えていることが明らかになった。一方で、「全く感じない」（22.0%）、「あまり感じない」（36.7%）と、58.7%が比較的楽観的な見方を示している。この結果から、AI技術の進展に対する受け止め方には大きな個人差があることが見て取れる。
約4割が業務で定期的に生成AIを利用
次に、「あなたは、日常業務で生成AIを使用していますか。」という問いに対しては、「ほぼ毎日使用している」（9.2%）、「週に数回使用している」（16.5%）、「月に数回使用している」（15.6%）と、合計41.3%が定期的に活用していることが分かった。一方で、「使用していない」と回答した割合は49.5%に達し、業務でのAI活用は発展途上の段階にあると考えられる。この結果から、AIの導入は着実に進んでいるものの、利用状況は職種や企業文化によって大きく異なることが示唆される。生成AIの業務利用は現在、普及の過渡期にあると言えるのではないだろうか。
AIリテラシーとヒューマンスキル、双方の重要性が浮き彫りに
「あなたは、生成AIの進歩に伴い、どのようなスキルや意識が必要だと感じていますか。」という問いについては、「AI技術の基礎理解」（57.8%）が最も重要視され、次いで「倫理的判断力」（48.6%）、「データ分析・解釈能力」（45.0%）が上位に挙がった。また、「人間特有の感性・直感力」（41.3%）や「創造的問題解決力」（38.5%）など、人間ならではの能力も高く評価されている。これにより、今後はAI技術に関する知識だけでなく、人間ならではの判断力や創造力を活かすスキルも求められることが分かる。
今後、生成AIの業務利用は確実に増加すると予測されるが、その普及速度は業種や職種によって差が出る可能性がある。また、AIの進化に伴い、新たな形での職業スキルの重要性が高まると考えられる。今後企業にとっては、従業員のAIリテラシーを向上させるだけでなく、人間特有の創造力や判断力を活かせる環境を整えることが求められるだろう。
古田ちほ アドクロ編集部
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