株式会社ecloreは2024年12月18日、40代および70代の男女各150名を対象に、オンラインコンテンツの利用実態に関する調査を実施した。この調査では、各世代のオンラインコンテンツの利用傾向、購買判断に影響を与える情報源、信頼できるコンテンツの種類などについて各世代計300名の回答を分析した。
調査概要
調査方法：インターネット調査
対象者：40代および70代の男女
有効回答数：300名（40代、70代各150名）
調査期間：2024年12月18日
動画とテキスト、世代で異なる主力コンテンツ
まず、「普段、あなたが最もよく利用するオンラインコンテンツ形式はどれですか？」という問いに対し、40代と70代で大きな違いが見られた。
40代では動画コンテンツ（YouTube、短尺動画、セミナー動画など）が48.0%（72名）と最も多く、次いで文章メインのコンテンツ（記事、ブログ、ニュース）が44.7%（67名）となった。一方、70代では文章メインのコンテンツが58.0%（87名）と過半数を占め、動画コンテンツは36.0%（54名）に留まる結果となった。
この結果から、40代は動画による情報取得を好む傾向があるのに対し、70代は従来型の文章による情報取得を重視する傾向が強いということが見て取れる。
【40代の回答】
【70代の回答】
商品購入時に重視するのは共通して「専門家の意見」
「商品・サービスを購入する前に最も参考にするコンテンツ形式はどれですか？」という質問に対して、両世代とも専門家による記事やレビュー記事を最も重視する傾向が見られた。40代では44.0%（66名）、70代では47.3%（71名）が専門家による記事を選択している。
この結果から、商品の購買判断において専門家の意見を重視する傾向は年齢を問わず共通していることが分かる。
【40代の回答】
【70代の回答】
新しい知識の習得方法、両世代で動画コンテンツが主流に
「新しい知識を習得する際、理解しやすいと感じるコンテンツ形式はどれですか？（複数選択可）」という問いに対し、両世代とも映像で動きや手順を示す動画コンテンツが最も高い支持を得た。40代では52.7%（79名）、70代では54.0%（81名）が動画コンテンツを選択している。ただし、グラフや図表による視覚的コンテンツの支持率には大きな差が見られ、40代の30.0%（45名）に対し、70代では14.0%（21名）と半分以下の結果となった。
これにより、新しい知識の習得においては年齢を問わず、動画による学習が最も効果的だと認識されていることが分かる。
【40代の回答】
【70代の回答】
企業の信頼獲得 40代は専門家の評価、70代は公式情報を重視
「ブランドや企業に対する信頼を築く際、最も信頼できると感じるコンテンツ形式はどれですか？」という問いに対し、40代と70代の両世代において、「専門家や公式担当者による署名付きの記事・コラム」が最も高い支持を得た。具体的には40代で46.7%（70名）、70代で43.3%（65名）が選択しており、専門家の意見が世代を超えて重要視されていることが分かる。
次に支持されたのは企業公式の動画コンテンツ（社内紹介動画、ウェビナー）で、40代では30.7%（46名）、70代では24.7%（37名）となった。動画コンテンツへの信頼度は40代の方が6ポイント高く、若い世代ほど動画による情報発信を受け入れやすい傾向が見られる。
また、「ブランドの歴史や実績（年表、成果の一覧）」に対する評価は40代の20.0%（30名）に比べ70代では24.0%（36名）となり、具体的な成果を重視する傾向が40代に比べてやや高い結果となった。
この結果から、企業やブランドへの信頼構築においては専門家による情報発信が世代を問わず最も重要視されているものの、その他の情報源については世代によって差があることが明らかとなった。
【40代の回答】
【70代の回答】
これらの調査では、オンラインコンテンツの利用傾向は、目的によっては世代間で明確な違いが見られる結果となった。特に情報の取得方法において、40代は動画を中心とした多様なメディアを活用し、70代は文章を中心とした従来型のメディアを好む傾向が強いことが見て取れた。
また、新しい知識の習得においては両世代とも動画コンテンツを重視するという共通点も明らかになった。今後はより一層、動画を中心としたコンテンツ展開が進んでいくものと予測される。
古田ちほ アドクロ編集部
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