株式会社センタードは 2025年4月10日、SEO対策に関わり生成AIでの記事作成経験がある20〜50代の男女を対象に、Webアンケート「SEOにおける生成AIの利用実態とニーズ」を実施した。この調査では、主に利用している生成AIツール、月間の記事作成本数、1本あたりの作業時間、記事作成で感じる課題、生成AI利用への満足度を尋ねた。
調査概要
調査方法：インターネット調査
対象者：20代〜50代の男女でSEO対策に関わり生成AIでの記事作成経験がある方
有効回答数：100名
調査期間：2025年04月10日
生成AI利用率はChatGPTが70％でトップ、Geminiが52％で追随
はじめに、「主にどの生成AI（ChatGPTやGemini等）を利用していますか？」という問いに対し、ChatGPTが70％と圧倒的な利用率を示した。次いでGeminiが52％、Claudeが25％と続いている。Notion AIは23％、Grokは20％という結果となっている。
ChatGPTの利用率が他の生成AIを大きく引き離した結果となっており、認知度の高さや使いやすさなどが影響していると考えられる。一方で、GoogleのGeminiも半数以上の利用率を示しており、検索エンジンの強みを活かした実用性の高さが評価されていると推察される。
AI記事作成の頻度は月3～5本が最多、制作時間は3時間未満が主流
「生成AI（ChatGPTやGemini等）を用いて、月間どれくらい記事を作成していますか、もしくはされていましたか？」という質問に対し、最も多かったのは「3～5記事」の39％であった。次いで「1～2記事」が26％、「6～10記事」が20％と続いた。全体の約85％が月間10記事以下の利用となっている。
また、「生成AIで一つの記事を作成し公開するのに平均してどれくらいの時間をかけていますか？（人的文章調整、図表ビジュアル作成、ファクトチェック、内部リンク設定など全作業を含む）」という問いに対しては、「3時間未満」が36％と最も多く、次いで「1時間未満」が29％、「30分未満」が19％となった。84％の利用者が3時間未満で記事を完成させていることから、生成AIを使った記事作成は比較的短時間で完了しており、生成AIは記事作成の効率化に大きく貢献していると考えられる。
生成AI記事作成の満足度は74％ 最大課題は「独自性」と「調整の難しさ」
「生成AI（ChatGPTやGemini等）での記事作成で感じる課題はなんですか？」という問いに対しては、「独自なコンテンツが作成できない」との回答が40％と最も高く、次いで「記事内容の調整が難しい」が37％、「検索順位が上がらない」が32％となっている。「記事の内容が事実と異なる」という問題も26％に上る結果となった。
これらの課題は、生成AIを使った記事作成の本質的な問題点を浮き彫りにしている。特に独自性の欠如や内容の正確性の問題はSEO対策の観点からも重要な課題であり、生成AIだけに頼った記事作成には限界があることを示している。生成AIはあくまでも文章作成の補助ツールとして位置づけ、人の手による編集や独自の視点の追加が必要不可欠だと言えるだろう。
一方で、「生成AI（ChatGPTやGemini等）での記事作成の満足度を教えて下さい」という質問に対しては、「とても満足」が30％、「やや満足」が44％と、合計74％が満足していると回答している。「普通」は20％、「やや不満」と「とても不満」を合わせても6％にとどまっている。
課題を感じながらも満足度が高いという結果は、生成AIが記事作成の効率化や文章の質の向上に一定の効果をもたらしていることを示しているのではないだろうか。特に時間的コストの削減効果が大きいと考えられ、課題はあるものの、記事作成業務を助けるツールの一部として生成AIが定着しつつある様子がうかがえる。
今後は、生成AIと人間のライティングスキルを組み合わせた「共創ライティング」が進化し、より高品質で独自性のある記事作成が実現していくだろう。また、事実確認機能や独自コンテンツ生成のためのAI技術の向上により、現在の課題も徐々に解決されていくことが期待される。AIは記事作成においては人間の「代替」ではなく、クリエイティブのパートナーとして位置づけられることで、その価値はさらに高まっていくと考えられる。
古田ちほ アドクロ編集部
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