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【2024年4月版】ネットで話題となった面白い広告 | リアルな銃痕に驚き
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アドクロ編集部が毎月お届けする「ネットで話題となった面白い広告」。東京都内を中心に、SNS上でバズったり、話題になった面白い広告をまとめました。今回は2024年4月に話題となった広告6事例を紹介します。
「最終回は気づかないうちに終わっていく。」
【JR東日本ドア横】
JR各線のドア横ポスターで掲載された花王のヘアケアブランド「メリット」の広告が話題になりました。
デザインの半分以上を占める、シャンプーをする親子と自転車の練習をする親子の様子が印象的なポスター。手書き風のテキストには、「最終回は気づかないうちに終わっていく。」「遠くまで行ってほしいし、ずっと近くにいてほしい。」と子供の成長を見守る親目線のフレーズが描かれています。
このメッセージと、シーンを彷彿とさせるイラストが話題となり、SNSでは「メリットの広告見て涙出た」「メリットの広告良すぎて朝からうるうる」「こんなん全パパママが泣くやん」といった共感の声が多数みられました。
文章量は決して多くないですが、そのシーンをリアルに彷彿とさせるイラストと、手書き風の文字が“人間味”を感じさせるクリエイティブだったように思います。商品特性を直接訴求しているわけではないですが、利用シーンを彷彿とさせる見事な展開だったと思います。
「もっこり」に苦笑いも、リアルな銃痕に驚き
【新宿スーパープレミアム】
新宿駅で掲載されたNetflix (ネットフリックス)の「シティーハンター」の広告がSNSで話題となりました。
東京の新宿を舞台にした「シティーハンター」は、殺し・ボディーガード・探偵などを請け負うスイーパー冴羽リョウの活躍を描く作品です。今回、ネットフリックスによって実写作品化されました。
今回の広告では、作中にも登場する重要な言葉である「もっこり」を銃痕で表現。通りがかりに見つけると、思わず苦笑いしてしまうような内容ですが、近づいてみるとそのクオリティに驚かされます。
なんと描かれた銃痕は、ポスター印刷ではなく、本当に穴が開いている仕様となっていました。同様に、ひび割れも描かれていましたが、本当に割れているような見せ方となっています。こちら、広告枠の上に厚みのある素材を被せることで幅を出して銃痕を表現していました。
このこだわりを感じるクリエイティブに、SNSの投稿では2,000近い拡散が見られました。
「ここまでやるか!」とも思ってしまいますが、こういった一癖も二癖もある演出が、OOHの醍醐味でもあると改めて感じた事例でした。
看板広告で有名な「きぬた歯科」まさかのコラボ広告
【恵比寿駅前看板】
不動産投資プラットフォーム「楽待」を運営する株式会社ファーストロジックが恵比寿駅で掲載した看板広告が話題となりました。
こちらの広告は、看板広告で有名な歯科医院「きぬた歯科」の許可を得た上で実現したコラボレーション看板で、恵比寿駅西口付近に掲出されました。
きぬた歯科のきぬた院長が大きく描かれつつ、内容は「楽待」の宣伝になっています。SNSでは多数の発見報告の投稿が見られ、盛り上がりを見せました。
#モンダミン揃うまで毎日サイコロ企画
【神田駅駅貼りポスター】
JR神田駅で掲載されたアース製薬のポスターが話題になりました。こちらの広告は、同社の公式Instagramアカウントで実施している企画「#モンダミン揃うまで毎日サイコロ企画」に基づいた広告です。
Instagramの実際の投稿画面の様子がそのまま描かれており、なかなか“モンダミン”というフレーズが揃わないモヤモヤを感じつつ、揃ってほしいと願うワクワク感も同時に感じる内容になっています。
企画は終了してしまったようですが、あと1文字で揃うタイミングではライブ配信が実施され、ユーザー参加型の企画にすることで話題化していました。
企業アカウントで思い切った企画であると思いつつも、継続的に楽しめる嬉しさと、毎日投稿するネタとしても機能していたように感じます。
「無駄だよ どっち向いてもブラウンだよ」
4月上旬に2週間にわたって展開された、キャンメイク「ブラウンパレッド」の広告が話題になりました。
同じ渋谷駅で見られ、1週目は東急渋谷駅のBIG14とBIG8、2週目は東急渋谷駅の改札内のBIG8という広告枠での展開となりました。
目を引くのは、手書き風の文字にデザインの半分以上を占める商品企画担当者の想いが溢れ出たメッセージ。一般に通行量が多いエリアでは、文字量を抑えて視覚的に広告を訴えていくことが優先される傾向にありますが、“あえて”なのか文字量多めのクリエイティブは非常に目を引きました。
また、2週目の展開ではちょっとした工夫も。東横渋谷BIG8のクリエイティブを見て頂き、「ヤバいの作っちゃったんで、ブラウンで挟みます」「無駄だよ どっち向いてもブラウンだよ」というメッセージが気になった方も多いのではないでしょうか。
実はこちら、広告が通路挟んで両挟みになっている仕様となっています。
基本的にメッセージ主軸のクリエイティブながら、2週目は場所の特性を上手く利用しつつ、遊び心のある訴求でした。
規模は数百万?渋谷で話題になった応援広告
4/22週に渋谷駅の井の頭線改札前で展開された、真中まなさんの誕生日広告(応援広告)が話題になりました。
真中まなさんは、アイドルグループFRUITS ZIPPERのメンバーで、こちらの応援広告では4月22日の誕生日に併せて、ファン有志で実施された広告です。
注目すべきは、柱ラッピング+サイネージによる動画配信という規模感。広告掲載費だけでも500〜600万程度(※推定)はかかってるのではないかと想定されます。
多くの場合は、B0またはB1サイズのポスター貼りで応援広告が実施されるため、稀に見る規模感であったように感じます(※ポスター貼りでも印刷込みで数万~十数万はかかるため、毎回ファンのパワーに驚かされています)
真中まなさんの応援広告の前週には、すとぷり(Strawberry Prince)のメンバー「るぅとさん」の応援広告が渋谷駅複数個所で展開されたりと、その規模感が徐々に大きくなっていっているのは気のせいでしょうか…?
【東急 駅貼りポスター渋谷駅(1,2枚目)、東横線渋谷ロング4(3枚目】)
「るぅとさん」の応援広告については、1人の方に向けた応援広告が同じ駅構内5カ所での展開となかなか見ない規模でした。全てオリジナルデザインで、ファンの方の熱量を感じる応援広告だったように感じます。
編集部から一言
今回は、2024年4月に話題となった面白い広告を紹介しました。
花王の「メリット」広告は、親子の日常シーンを描いた心温まるイラストとメッセージが話題になり、SNSでは共感の声が多数見受けられ、多くの関連投稿が見られました。
楽待ときぬた歯科のコラボ広告は、意外なコラボレーションが注目を集め、その新鮮味をもたらしました。周辺を通りかかった方が、「きぬた歯科の広告かと思ったら違った」といった投稿をしているのも見られましたが、あのデザイン=きぬた歯科として定着している認知度の高さも凄みを感じさせます。
また、キャンメイクの「ブラウンパレッド」広告は、手書き風のメッセージとプロダクト担当者の想いを前面に出したデザインで、通行量の多いエリアにおいて独自性と親しみやすさを表現しました。文字量の多さが、逆に“熱量を表現”する良い方面に働いていた点も見逃せません。
来月以降も、どういった広告が見れるのか楽しみですね。先月の記事も併せてご覧ください。
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