ベジタブルテックは、2026年3月26日よりOsaka Metro御堂筋線の車内において吊り革広告の掲出を開始した。「野菜は、持ち運ぶことができる」というメッセージを軸に、通勤空間を活用した新たなプロモーションを展開したもので、都市の生活導線を健康導線へと再設計する取り組みとして位置付けられる。

背景には、日本人の野菜摂取量が長年にわたり目標値に届いていないという社会課題がある。特に働く世代において不足が顕著であり、従来の「購入して自宅で調理する」という前提が現代のライフスタイルと乖離している点が問題視されてきた。同社はこの構造に対し、「野菜を持ち運べる形に再設計する」というアプローチを提示し、日常の中に自然に健康を組み込む発想を打ち出した。
具体的には、1日あたり約120万人が利用する御堂筋線の車内において、吊り革という接触頻度の高いメディアを活用。視線だけでなく手に触れる距離でメッセージを届けることで、「野菜を携帯する」という新しい選択肢を日常の中に浸透させる構成となっている。掲出は1年間にわたり継続され、通勤という反復的な行動の中で認知と意識の定着を図る設計だ。さらに本施策は、グラングリーン大阪で展開中の「ピースフード大学」と連動し、広告で得た気づきを学びや行動へと接続する導線も構築された。セミナーでは健康診断の数値を起点に生活改善を考える内容が展開され、単なる認知施策にとどまらない体験設計となっている。
「野菜は、持ち運ぶことができる」という発想は、従来にはなかった新たな選択肢を提示する概念。こうした未認知の考え方を浸透させるには、継続的な接触設計が不可欠となる。吊り革広告は目線の高さに位置し、手で触れられる距離にありながら乗車中は常に視界に入るメディアである点が特徴。日々同じ路線を利用する通勤者に対し、繰り返し接触を生むことで、新しい概念の理解と定着を段階的に促す媒体として機能している。

