アイドルグループ「FRUITS ZIPPER」のメンバーである真中まなの誕生日に合わせ、ファンによる大規模な応援広告が新宿駅および秋葉原駅で展開された。大型サイネージを中心に掲出され、駅空間全体が一人のメンバーを祝福するビジュアルで埋め尽くされるプロモーションとなっている。

FRUITS ZIPPERは、Z世代を中心に支持を集めるアイドルグループ。メンバーの真中まな(まなふぃ)は、ファンによる自発的な応援活動が極めて活発なことで知られている。昨年実施された原宿エリアでの広告ジャックが大きな反響を呼んだことで、単なる祝賀の枠を超えた継続的なムーブメントとして定着しており、今回の生誕祭応援広告もその延長線上にある。

広告の内容は、「君が好き!」「大めでたい!」といったメッセージを軸に構成され、複数のクリエイティブが時間差で掲出される演出が採用された。駅構内の大型サイネージを横断的に活用することで、通行者の視界のあらゆるポイントに同一タレントが出現する設計となっており、強い没入感を生み出している。さらに、エリア全体を空色で統一するなど、空間演出としての完成度も高く、単なる掲出を超えた"ジャック型"のプロモーションとなっている。
推し活は個人の趣味消費にとどまらない経済圏として拡大しており、2024年調査では市場規模が約3.5兆円、推し活人口が約1,384万人に達し、前年から250万人増という規模に成長している(推し活総研調べ)。「応援広告」は、韓国発祥の文化が海外ファンにも波及し、BLACKPINKのLisaの誕生日にはニューヨークのTimes Squareに11枚のビルボードが掲出されるなど、高額投資による大規模展開が海外では常態化している。日本でもJO1メンバー(川尻蓮)への応援広告としてスターフライヤーの機体をラッピングした"推しラッピング飛行機"がファン主導で実現するなど、OOHの形態そのものが更新されている。件数の増加にとどまらず、空間全体をジャックする演出の質や複数エリアへの同時展開など、プロモーションとしての完成度が年々高まっている。今回の生誕祭応援広告は、新宿・秋葉原という主要ターミナルを同時ジャックする規模であり、ファン主導の広告が商業的なブランドプロモーションと遜色のないOOH体験を生み出す水準に達していることを示している。

