株式会社Essenは2026年10月15日、タクシーの屋根にデジタルサイネージを搭載する「ルーフトップサイネージ」の商用提供を福岡エリアで開始した。第一号広告主にはデジタルバンク「みんなの銀行」を迎え、博多・天神エリアを中心とした福岡市周辺を走行するタクシー30台で広告を展開。掲出期間は10月15日から11月14日までの1カ月間となっている。

ルーフトップサイネージは、タクシーの屋根に設置したディスプレイを通じて広告を配信する屋外広告メディア。従来のタクシー広告は車体ラッピングや車内ディスプレイなどが中心だったが、今回のサービスでは車両の屋根を新たな広告スペースとして活用する。街中を移動するタクシーの特性を生かし、歩行者や周辺を走行する車両のドライバーなどへの広告接触を狙う仕組みだ。
Essenは2026年8月、群馬県の高崎・前橋エリアでタクシー30台を使った実証実験を実施。街頭での視認性や広告クリエイティブの表示品質、広告接触後の行動変容を測定する手法などを検証してきた。その結果を踏まえ、福岡エリアでの商用提供に至った。
第一号広告主となった「みんなの銀行」は、2021年に開業した福岡発のデジタルバンク。今回の広告では、3種類のクリエイティブを週替わりで放映し、一部期間には公式Xと連動したキャンペーン素材も配信する構成となっている。また、10月19日から26日には、公式Xでクイズに回答すると抽選で景品が当たるキャンペーンも実施。街中での広告接触をSNS上のコミュニケーションにつなげる取り組みを展開した。
同サービスでは、走行データをもとにした推定リーチ数の算出に加え、広告接触後のWebサイト訪問や申込ボタンのクリックなどの行動分析、アンケートによるブランドリフト測定にも対応する方針だ。Essenは2027年2月頃に大阪エリアでの提供を予定しており、その後は東京をはじめとする主要都市への展開を目指している。
これまで広告スペースとして十分に活用されてこなかったタクシーの屋根を、新たなデジタルOOH媒体に転換。従来の車体ラッピング広告とは異なり、デジタルサイネージならではのクリエイティブの切り替えや、SNSキャンペーンとの連動も可能となる。さらに、走行データや広告接触後の行動分析を組み合わせることで、屋外広告の効果を可視化しようとする点も特徴となっている。

