東京都内を中心に、SNS上でバズったり、話題になった面白い広告をまとめました。今回は2025年6月に話題となった広告事例を紹介します。
Topics①：Aぇ! group新曲「Chameleon」
Aぇ! groupの新曲「Chameleon」の広告です。
広告コピーには「ただいま街に擬態中。」と、楽曲タイトル「Chameleon（カメレオン）」とリンクさせた世界観づくりがなされています。あたかも背景に擬態化したようなビジュアルで展開し、「不意に視線を感じる」ような意外性を演出していました。
各メンバーはスーツ姿で、真顔や驚きの表情を交えながら、広告の境界を破ってこちらを覗き込む演出が特徴的です。まるでポスターの“向こう側”に彼らが実在しているような錯覚を与える構造となっており、気になって通行人も思わず足を止めてしまう、そんなインパクトある見せ方です。柱巻き・壁面といった複数媒体を横断的に使用することで、渋谷の街全体に“擬態している”というメッセージがより強調されていました。
公式Xも多くの拡散・コメントが見られるなど話題となりました。
Topics②：漫画「頭文字D」30周年記念の広告
漫画「頭文字D」の30周年を記念した広告です。渋谷駅構内の大型枠で、歴代の登場車種やキャラクターを大きく描いた構成になっています。
中央には「頭文字D」のキャラクターたちが愛車と共に並び立ち、トヨタAE86やマツダRX-7ら往年のスポーツカーが丁寧なタッチで描かれています。背景は一切排し、キャラクターと車体だけを強調したシンプルな構成とすることで、没入感を高めています。
注目すべきは、右側に「私たちもです」と添えられたメッセージとともに、スズキ、スバル、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱と自動車メーカー7社のロゴが並ぶ点。商業的には競合する企業がひとつのコンテンツを称えるために足並みを揃えて名を連ねるのは非常に稀であり、それだけ「頭文字D」という作品が自動車業界に与えた影響の大きさを物語っています。
アニメや漫画の枠を超え、自動車文化そのものを再び盛り上げようとする、メッセージ性の強い広告展開でした。公式Xでは1万以上の拡散が見られ、ビジュアル内の書き下ろしイラストが配信されるなど話題となりました。
Topics③：映画「小林さんちのメイドラゴン」劇場公開の告知広告
渋谷駅で展開された、映画「小林さんちのメイドラゴン」の劇場公開を告知する広告です。
「全国にいる100万人の小林さん」「全員、劇場に行きなさい！」という強烈なコピーが通行人の視線を瞬時に奪います。実際に全国に存在する“小林姓”の人数データ（約100万人）を活用し、通行人との偶然の共通点をフックに訴求する、ユニークなアプローチでした。
特に注目すべきは、女優・小林幸子さんを起用したビジュアル。煌びやかな衣装と正面を見据える力強い眼差しが、強い存在感を出していました。
また、広告の下部には「あなたの映画よ！」といったキャッチが添えられ、全国の“小林”さんへメッセージを発信する内容に。作品の内容を知らない“小林”さんはもちろん、通行人でも「会社の小林さんに教えてあげよう」と思わず足を止めてしまうような、そんな大胆な見せ方となっていました。
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渋谷道玄坂エリアで展開された、「“暗”闇バイト募集中」
渋谷道玄坂エリアで展開された、「“暗”闇バイト募集中」
加藤誠也 アドクロ編集部
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