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口コミの力を最大化するUGCマーケティングのキホン
それでは、UGCで具体的な効果を上げるためにはどのようなアプローチが必要なのでしょうか。その効果を測定し、向上させるための方法を紹介します。
生成されたUGCの効果は、以下のようにいくつかの方法で測定することができます。
各SNSプラットフォームでキーワードやハッシュタグ検索で投稿数を調べてSNS上でどのぐらい拡散されたのかを測定したり、自社サイトやアプリでのレビューや写真投稿の数を調査します。UGC測定ツールを使用するとより詳細なデータを時間をかけずに取ることができるようになるため、SNSに力を入れたい企業は導入を検討するのもおすすめです。
キャンペーンや新商品の発売時など、特定の期間の企業からの働きかけによって生成されたUGCがどの程度増えたのかを測定します。これはSNSのハッシュタグ率やWEBサイトなどへのリンククリック率を調べたり、サイト訪問者のアクセス数とコンバージョン数を調べることで検証できます。また同様に、UGCを介してのエンゲージメント率も測定します。これらもUGCの情報収集や効果測定をサポートするツールを導入すれば、より効率的に行うことができるようになります。
商品やサービスを実際に利用したユーザーがどれぐらい満足感を抱いたのか、またキャンペーンなどを実施した時にはユーザーの参加率はどれぐらいだったのかを計測します。アンケートを利用して直接ユーザーからUGCの効果や改善点についての意見を収集したり、UGCに対するコメントやシェアの数、リンククリック数を測定することで、コンテンツに対するユーザーの参加度を把握することができます。
UGCの効果を最大限に引き出し、その成果を向上させるためには以下のようなアクションが考えられます。
商品やサービスをどのようなターゲットに見てもらいたいのか、そしてどのようなターゲットにUGCを生成してもらいたいのかを見定めることが重要です。ペルソナ設計やカスタマージャーニーマップの作成を行うことで情報を整理し、狙った層に届くようなプラットフォーム選びや、ターゲットが共有したいと思うようなコンテンツ作りに繋げましょう。
ユーザーから積極的にUGCを投稿してもらえるようにハッシュタグを利用したキャンペーンを実施したり、クーポンを発行してユーザーの参加率を上げるように働きかけることもUGCの効果を上げるのに有効な手段です。
このように企業から積極的に情報を発信し継続的にアプローチをすることで、ユーザーから生み出される最新のUGCを長期的に獲得することができるようになるメリットもあります。
現代のマーケティングにおいて重要な役割を担うようになったUGCですが、活用する際に注意しなくてはならないポイントがあります。UGCを扱う際の注意点と、それに対する対処法をいくつか紹介します。
UGCの著作権は投稿者であるユーザー本人にあるため、利用する際は慎重に検討をする必要があります。著作権やプライバシーの侵害に当たらないように配慮し、本人の利用許可を得るだけでなく、投稿そのものが法律に抵触したものではないかの確認も必要です。対応を間違えれば炎上のリスクを背負ってしまうこともあるため、法律の専門家と連携したり企業内でマニュアルの整備を行うなどの対策が必要です。
様々なユーザーから生み出されるUGCは、その性質上コンテンツの質の低下やバラつきが生まれることがあります。質の低いUGCが多く拡散されてしまうと商品やサービスのイメージに大きな影響を与えてしまいますので、そうならないための対策が必要です。
ユーザーの投稿に公式がコメントを返すなど直接コミュニケーションを取ることで、ユーザーの意識を高めて自発的にクオリティの向上を促すことなどが効果的かもしれません。
ユーザーが生み出すUGCの中からはネガティブな投稿や悪質な内容のものが生まれることもあります。これらを見つけた時には、企業として真摯に対応することが重要です。間違った内容が拡散されないように目を光らせながらネガティブな意見もないがしろにせず、必要に応じて対応策を公開したり改善に役立てる姿勢をユーザーに見せる必要があります。
適切に対応することでユーザーからの信頼が増したり、ユーザーからの報告を受け付けることで問題のある投稿を早く見つけて対処できることもありますので、迅速で適切な対応をすることを心がけましょう。
UGCを収集する際は、目的に合ったコンテンツを選定して活用することが重要です。投稿内容がブランドのイメージに合っているか、こちらのアピールしたいメッセージに沿っているかなどの項目を元に選定します。ユーザーの投稿を使用する際には著作権やプライバシーに配慮し、適切な許可を得るようにして法的な問題を回避しましょう。
前述にもあるように、UGCの品質を向上させるためには企業側からアプローチをするのが有効です。ユーザーが高クオリティな投稿を上げられるようにガイドラインを明示したり、高品質な素材やキャプション、フォーマットなどを提供し、ユーザーの投稿クオリティを向上させるよう働きかけましょう。
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