公開日:
更新日:
約9割が生成AI導入の効果を実感!多くの課題も浮き彫りに
株式会社Helpfeelは、有料の生成AIを導入している企業のツール導入立案者または運用担当者を対象に、「企業の生成AI導入」に関する実態調査を実施した。
対象者:調査回答時に有料の生成AIを導入している企業のツール導入立案者または運用担当者と回答したモニター
有効回答数:1,007名
調査期間:2024年10月3日(木)~10月5日(土)
モニター提供元:PRIZMAリサーチ
生成AIを導入している企業の導入立案者と運用担当者に対し、「社内に生成AIを導入した理由を教えてください」と質問したところ、「リサーチ・分析のため」がトップで33.4%、次いで「顧客対応の自動化のため」が32.5%となった。3位以降は文書作成や情報収集のためといったような、効率的な情報活用や業務支援を目的とした導入が続いている。また、クリエイティブな業務への活用や技術的な用途も挙げられており、生成AIの導入理由が幅広い業務領域にわたっていることが分かる。
また、「生成AIを導入して、その効果に満足していますか?」という質問に対しては「とても満足している」が30.4%、「やや満足している」が58.0となり、全体の9割近くがおおむね満足という評価であった。生成AIの業務導入に対する満足度は非常に高いことがうかがえる。
「生成AIを導入してみて課題を感じましたか?」という質問に対しては、「かなり課題を感じた」という回答が19.5%、「やや課題を感じた」は58.1%となり、全体の77.6%が課題を感じているという結果となった。
どのような業務に課題を感じたか、導入理由に対する課題感をまとめたものが下の表である。
最も多いのは『リサーチ分析のため』に生成AIを導入した場合の「かなり課題を感じた」という回答で、40.6%であった。「やや課題を感じた」の34.5%と合わせると75.1%となり、多くの人が何らかの課題を感じたようだ。
次に多かったのは『顧客対応の自動化のため』という導入目的で、何らかの課題を感じたと答えた人は72.8%にのぼった。
対して、『情報収集のため』や『設計・デザイン案作成のため』など、情報やアイディアをリサーチする目的での導入では課題感は少ない傾向となっている。このことから、高い精度が求められる分析作業や、直接的に業績や顧客満足度に影響を与える可能性が高い対人対応には複雑かつ柔軟な対応が求められるため、AIの性能や導入の適合性が大きな課題になっていると考えられる。
生成AIの導入は幅広い業務領域で高い満足度を得ているが、導入目的によって課題感に差があることが明らかになった。特に「リサーチ・分析」や「顧客対応の自動化」では、高い精度や柔軟性が求められるため、多くの課題が浮き彫りになっているようだ。一方で、情報収集やデザイン案作成のような用途では課題を感じている部分は比較的少なく、AIの得意領域を活用することで大きな効果を上げられる可能性が高いだろう。導入目的による適切な生成AIの選定や継続的な運用改善が、生成AIをさらに有効活用するための鍵と言えそうだ。
この記事は役に立ちましたか?
記事ランキング
- 週間
- 月間
プロマーケターが推すこの一冊
- 新着
- 人気
閉じる
会員登録情報の入力