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【ニュース解説】屋外大型ビジョンの視認率をアイトラッキング調査で計測
屋外広告媒体事業を展開する有限会社サーチと株式会社パス・コミュニケーションズは、屋外大型ビジョンの視認率に関する調査を共同で実施しました。
都内5カ所(渋谷・新宿・池袋・新橋・秋葉原)の屋外大型ビジョン視聴可能エリアを360°VR映像とSpatial Sound(立体音響)で再現し、10代~60代までの男女各10名(合計120名)を対象にアイトラッキング専用VRゴーグルとヘッドフォンを使用した視認率の調査を実施。屋外大型ビジョンの広告画面に「音声有り」と「無音」のコンテンツを各2回表示し、それぞれに対する被験者の中心視点を計測し客観的な測定をしました。
※被験者には調査目的を非開示で実施
【アイトラッキング専用VRゴーグル「FOVE0」と被験者の中心視点をヒートマップで表した管理画面】
調査の結果、全体の平均視認率は「70.3%」となり、性別による明確な違いは特に見られませんでした。
一方、屋外大型ビジョンに「音声有り」と「無音」のコンテンツを表示し、音声の有無による視認率の差を調査した結果、音声が有ることにより視認率が約14.4%増加。本調査により、屋外大型ビジョンの音声の有無が視聴機会に大きく影響することが明確になりました。
アイトラッキング調査後に実施したアンケートによると、VR映像全体を通して一番気になったものは「屋外大型ビジョン」との回答が約7割で最も多くなりました。
性別で見ると、女性の方が男性と比べ「屋外大型ビジョン」の割合が多くなる結果になりました。
また、屋外大型ビジョンの音の有無による印象比較では「音が流れている時の屋外大型ビジョン」が9割半ばを超えて圧倒的に多くなりました。
(2024年5月15日プレスリリースより)
高い視認率の中で、10代の視認率が一番低かった理由としては、Z世代は生まれたときからインターネットが日常的にある環境で育っており、スマホなどで普段から多くのメディアや広告に触れているため、意識して広告を見ることが他の年代より少ないからではないでしょうか。Z世代はSNSを使いこなし、拡散する力を持つ世代です。思わず興味を引かれるようなクリエイティブ作りが必要かもしれません。
屋外ビジョン広告はどの年代においても高い視認率があるということが分かりました。
さらに、屋外ビジョンのようなオフライン広告の話題性はSNSといったオンライン上でも投稿や拡散されたりと、オフラインだからといって場所・時間など訴求が限られたものではなく、クリエイティブによっては大きな波及効果が得られます。
最近で言えば、名古屋駅のシンボル「ナナちゃん」が人生初の「人間ドックデビュー」広告としてレントゲン写真を模した姿が公開されると、X上で話題になり、多くの関連投稿が見られました。(※参考:ナナちゃん人形記事)
オフライン広告がオンラインで話題になることも少なくなく、オフライン広告の影響力は今後も続いていくでしょう。
実際に屋外ビジョンへの出稿を検討する際は、掲出する場所や通行量などを重視しがちだと思います。
しかし今回、音声ありとなしのビジョンを比較した時に、音声ありのビジョンの方が圧倒的(9割超)に目がいくことから、音声が流せるビジョンかどうかも検討の際の一要素とすることで、広告効果が大きく変わるかもしれません。
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