日本赤十字社は、献血の必要性を伝える普及啓発施策「THINK 献血」の一環として、札幌・仙台・新宿・名古屋・梅田・広島・博多の全国7都市でピールオフ広告を展開した。8月21日の「献血の日」に合わせた企画で、広告からステッカーをはがして持ち帰れる仕掛けを取り入れている。

「THINK 献血」は、普段は献血を自分に関係のないものと捉えている人にも、献血について考え、理解するきっかけをつくることを目的に2024年度から展開している普及啓発施策。輸血用の血液は人工的に製造できず、長期間保存することもできないため、継続的な献血への協力が欠かせない。一方、日本赤十字社によると30代以下の献血者はこの20年で半分以下に減少しており、若い世代を含めた持続的な献血基盤づくりが課題となっている。今回のピールオフ広告は「私たちの一歩。献血について話してみた。」をテーマに、全国学生献血推進実行委員会の学生が献血について語り合う姿を紹介。献血をすることだけを直接呼びかけるのではなく、まずは「知る」「考える」「誰かと話す」といった行動を献血への一歩として提示した。

広告は札幌駅前通地下歩行空間、地下鉄仙台駅、東京メトロ丸ノ内線新宿駅のメトロプロムナード、JR名古屋駅、阪急大阪梅田駅、広島駅新幹線口、西鉄福岡(天神)駅の7都市で展開。各地域の主要な交通拠点を使い、幅広い層との接点を設けた。広告には「けんけつちゃん」シリーズのキャラクターをデザインした全6種類のステッカーを設置。通行者が広告から好きなステッカーをはがして持ち帰れるようにしたほか、裏面には「献血ウラ話」として献血に関する豆知識を掲載した。広告を見て終わるのではなく、持ち帰った後に献血について知り、周囲の人と話すきっかけをつくる構成となっている。
同時期には、新CM「わたしの一歩」篇も全国のテレビやYouTube、TVer、Netflixなどで展開した。CMでも、まだ献血を経験していない人が献血について考える、調べる、誰かと話すといった姿を描き、いきなり献血を求めるのではなく、その手前にある小さな行動を後押しするメッセージを打ち出している。

献血のように、重要性を理解していても実際の行動までには心理的な距離があるテーマでは、「献血してください」と直接訴えるだけでは動きにつながりにくい。今回の施策は、広告からステッカーを「はがす」という小さなアクションを入口に、献血について知る、考える、話すという次の行動へつなげている点が特徴。実際に手を動かす体験と、ステッカーを持ち帰った後の情報接触までを一連のコミュニケーションとしてピールオフ広告を利用している。

