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TOP 記事一覧 ナレッジ 「最新アルゴリズムから見えた、相互リプで数字を作る限界」GMOサイン中の人が語る

更新日:2026年10月09日

「最新アルゴリズムから見えた、相互リプで数字を作る限界」GMOサイン中の人が語る

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GMOサイン(@GMO_Sign)の中の人「馬」です。
私は新卒で入社したわかさ生活を離れ、2025年3月にGMOインターネットグループのGMOグローバルサイン・HDへ転職しました。AI時代のデジタル社会を支える「信頼の基盤」を提供するテクノロジー企業です。その中で電子契約サービス「GMOサイン」の公式Xを1人で運用しながら、このコラム連載ではAIアルゴリズム時代における生存戦略を、現場視点で包み隠さずお届けしています。
前回は、2026年8月に追加公開されたXのアルゴリズムを読み解き、私が「企業クラスタ」と呼んできた現象をこれまでとは違う角度から捉え直しました。
「Xの最新アルゴリズム公開で見えた“企業クラスタ”の正体」GMOサイン中の人が語る
アカウント全体が一つの箱に閉じ込められているわけではなく、投稿ごとに出会える相手が変わり得る。そう理解できたことで、以前から引っかかっていた数字の違和感も改めて見直せるようになりました。

企業アカウントから100件のリプが来ても、投稿が広がらない理由

第6回では朝の相互挨拶の慣習において、企業アカウントが他社の企業アカウントから100件を超える返信を集めても、impがなかなか伸びない現象についてお話ししました。
「企業アカウント同士の“いい関係”がimpを殺していた 企業が陥る企業クラスタというアリ地獄」
予告なしのアルゴリズムの変化に苦しんでいた当時の私にとって、この現象は「Xの配信はAI中心の仕組みに変わった」と確信した最大のきっかけでした。今回公開されたXの最新アルゴリズム情報を踏まえると、当時の違和感を仕組みから説明できる部分がぐっと増えました。
※下記の画像は実在する投稿をもとにした再現画像です。アカウント名・本文・画像は差し替え、表示回数および各反応数のみ実データを使用しています。
私がこの違和感に気づいた2025年10月頃は、AIによるおすすめ配信の詳しい仕組みは今回のような形では公開されていませんでした。そこで当時の私は毎日AIと壁打ちしながら、この現象について次のような仮説を立てていました。
アカウントにはそれぞれ属しているクラスタがあり、投稿はまず自分のクラスタに優先して初期配信される。そして、投稿に反応したアカウントによって、その投稿の広がり方が決まっていく。
例えば企業クラスタにいる企業アカウントの投稿は、まず企業アカウントに届く。そこで反応があるとAIは「これは企業アカウントが好む投稿だ」と判断し、さらに企業アカウントへ配信を広げていく。投稿ごとに「箱」のようなものがあり、反応した層に向かって配信が寄っていくというイメージでした。
結論から言えば、「企業同士の中で反応が回り続け、impが頭打ちになる」という結果の見立ては、公開された仕組みに照らしても大きく外れてはいませんでした。ただ、そうなる理由の説明は、肝心なところで違っていました。私は「反応した企業アカウントの傾向を見て、Xが投稿を企業クラスタへ寄せていく」と考えていましたが、配信先を決める主役はそこではなかったのです。
Xのおすすめ配信は、大きく二段階で動いています。まず、見る人ごとに表示候補になりそうな投稿を集める「候補探し」。次に、集めた候補一つひとつについて「この人はいいねしそうか、返信しそうか、じっくり読みそうか」といった行動を予測し、表示の順番を決める「順位付け」です。
お伝えしたように、アカウント全体が一つの箱に閉じ込められているわけではありません。それでも、候補探しの中には、見る人が過去に反応した投稿と似た投稿をフォロー外から探してくる仕組みもあり、そこでは投稿に誰が反応したかの傾向が使われます。その意味で、当時の「箱」のイメージもまったくの的外れではありませんでした。ただ、それは配信先を決めるうえでの脇役でした。
最終的に誰のタイムラインの上のほうに出るかを決める主役は、見る人一人ひとりについての予測であり、その予測の材料になるのは、見る人がこれまでどんな投稿に反応してきたかという履歴です。返信やいいねの数も判断材料の一つではありますが、件数がそのまま一律の加点として積み上がるわけではありません。
これを朝の相互挨拶に当てはめると、話はシンプルになります。毎朝「おはようございます」と反応し合う輪に参加しているのは、主に企業アカウントです。このアカウントは企業の挨拶投稿に反応した履歴をたっぷり持っているので、候補探しでも順位付けでも、挨拶投稿は彼らのタイムラインに届きやすくなります。そして届けば、きちんと返信してくれます。
「100件も返信があるのに、約5,000impしかない」当時の私は、返信がこれだけ多いのになぜ表示が伸びないのかと考えていました。しかし、その数字だけでは、返信の多さが表示を抑えたとは言えません。100件の返信は、100件分の拡散力ではなかったのです。
いつもの相手からいつも通り返信が集まっても、それが輪の外にいる人への表示を増やす理由にはなりません。この投稿の表示先の内訳まではわかりませんが、私はあの数字を「反応してくれる人たちにはしっかり届き、その外にはあまり広がらなかった」結果だと見ています。
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朝の返信は、朝だけでは終わらない
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GMOサイン公式X中の人

著者GMOサイン公式X中の人

大阪府出身。新卒でわかさ生活に入社し、広報として公式Xの運用を担当。独自の発信でファンを形成し「企業公式中の人」人気ランキングで1位を獲得するなど、数々の実績を通じて企業SNSの在り方に影響を与えてきた。現在はGMOグローバルサイン・HDの電子契約サービス「GMOサイン(@GMO_Sign)」公式Xを担当。AIによるアルゴリズム変化の最前線で、仮説検証と数値分析を重ねながら、生存戦略を探り続けている。

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