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TOP 記事一覧 ナレッジ 「返信の量ではなく、誰からの返信かが投稿の伸びを決めていた」GMOサイン中の人が語る

更新日:2026年08月04日

「返信の量ではなく、誰からの返信かが投稿の伸びを決めていた」GMOサイン中の人が語る

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GMOサイン(@GMO_Sign)の中の人です。
私は2025年3月に新卒の頃からお世話になったわかさ生活を離れ、GMOインターネットグループにおいて、インターネットやデジタル取引の「安全」と「信頼」を担うGMOグローバルサイン・HDへ転職しました。電子契約サービス「GMOサイン」公式Xの運用を1人で担当しながら、このコラム連載ではAIアルゴリズム時代における生存戦略を現場視点で、包み隠さずお届けしています。
この連載ではこれまで、2025年5月を境に数字が下降し始めた原因が分からないまま、企業同士のやり取りを数字の土台にしている周りのアカウントほどimpが伸びていないという現象に気づいたことを赤裸々にまとめてきました。
そして前回の記事では、GMOサインのXも意図せず「企業クラスタ」に紐づいてしまい、本来投稿を届けたい個人フォロワーの皆さんとは異なる層へ配信され続けたことで、数字が減少しているのではないかという仮説を立て、企業アカウントへのいいねや返信を3週間の間に一切絶ち、企業クラスタからの脱出を試みた話をお伝えしました。
「X運用で初めて挫折し、企業クラスタを抜け出すために企業と距離を置いてみた3週間」GMOサイン中の人が語る
このコラム連載で何度も繰り返し書いてきた通り、アルゴリズムに関する正式なルールブックは公開されておらず、2025年当時のXでは「投稿がどう拡張していくか」の答えがわかりませんでした。X社のAI「Grok」の回答も話半分で聞かなければならず、何が答えなのかは仮説を立て、アカウントの実数を突き合わせる以外に正解を見いだす方法がありませんでした。
そんな中、「企業クラスタに属する企業アカウント達に投稿が届くほど、企業の投稿が伸びにくい」という半信半疑だった仮説を確証へと近づけた投稿が存在しました。その現象について、まとめていきます。

数字を外部から与えてくれる存在は、もういない

2025年は、これまで軽々と超えていた1000いいねという1つの基準に簡単に届かなくなり、とにかくもがき苦しんだ1年でした。これは私の感覚の話になりますが、例えば下記の投稿は今までであれば簡単に1000いいねを超えていた投稿です。
投稿の拡張において、いいねが持つ影響力は弱い。頭では理解していました。それでも、これまでいいねの数を1つの武器として運営し、他社アカウントとの差別化の拠り所にしてきた自分にとって、その現実はそう簡単に飲み込めるものではありませんでした。
そして何より怖かったのは、「この投稿ならこれくらいの数字に届くはず」という、これまで自分の中で積み上げてきた感覚が、突然通用しなくなり、数字と感覚の間にズレが生まれ始めていたことでした。
GMOサインは、無形商材のBtoBというサービス特性を踏まえれば、一般消費者に近いBtoCのアカウントと混じっても企業アカウントの中ではかなり健闘している方のアカウントだと思います。これは私が運用を担当する前も、担当する今も変わらない事実です。
企業アカウントの運営は、運用担当者のスキルやセンスがアカウントへ与える影響も大きいですが、それ以前に知名度や商材特性というのも大事な要素です。電子契約サービスという硬くて目に見えない無形の商材である以上、消費者の皆さんに知られていない分だけ新規のフォロワー獲得のハードルは高くなる。そこが一番の壁でした。
その壁を、GMOサイン公式Xの前身であったGMOサインブログXは、わかさ生活の馬とのコラボという極めて特殊な形で突破し、一定数の個人ユーザーの皆さんをフォロワーとして獲得していました。
これは、私が運営を始める前、2023年から2025年1月末までの投稿をいいね数で並べたときに、 懸賞キャンペーンを除く投稿のいいね数上位50投稿のうち43投稿(86%)が「わかさ生活関連」の投稿で占められていたことに裏付けられています。
いいね数が最も多かったコラボ投稿は、1投稿でその他の月間投稿を合算した累計のimpを超えている状況でした。
このGMOサインXアカウントの成長の大きなきっかけになった“馬”自身が、GMOサインへと移動してきたことにより、数字を外部から与えてくれる存在はもうどこにもいません。
そうなると、当時のわかさ生活の馬と同じように投稿を伸ばしてくれて、新規フォロワーまで連れてきてくれるような存在を見つけるか、自社の投稿が最も伸びる人たちに届けるための最適なルートを自力で探すか。そのどちらかをしない限り、このアカウントを伸ばしていくことはできません。
私にも、わかさ生活の馬が近くに居てくれればと、本気で思った1年でした。

選んでいないはずの戦い方の、デメリットだけを背負う理不尽

意図せずGMOサイン公式Xアカウントが企業クラスタへの結びつきが強くなり、投稿に反応をくださる多種多様な個人のフォロワーの皆さんへ投稿が届かなくなった。この仮説を立て、企業クラスタから様々脱出を試みても、まったく抜け出すことができなかったのが2025年の下半期でした。
正直に書くと、納得できない想いがありました。GMOサイン公式Xは、企業アカウント同士の相互エンゲージで数字を積み上げる戦い方をしていません。唯一の武器である個人フォロワーの皆さんとの繋がりを守るためには、企業クラスタへの紐付けを強めるその戦い方は、そもそも選べないからです。新卒でXの運用を始めた頃から、独自のフォロワー層を持つことに、私はずっと意味を置いてきました。
また、客観的に見ても、企業アカウントから数字を得る戦い方には、ひとつの構造的な欠点があります。企業アカウントが挨拶に回るのは、主に平日の朝の時間帯です。その時間の投稿は数字が伸びやすい一方で、それ以外の時間帯では同じ数字は期待できません。
企業からの反応を数字の土台にする以上、伸ばしたい投稿は朝に置かざるを得ないという制約が生まれてしまうのです。つまり、数字の供給源を企業に預けるということは、投稿する時間の自由まで預けるということでもあります。
1日のうち、隣の店にあわせて朝しか勝負できないアカウントと、24時間どこでも勝負ができるアカウント。長い目で見てどちらが強いかは、言うまでもありません。
こうした理由もあり、GMOサイン公式Xはこの戦い方を選んでいません。それなのに、選んでいないはずの戦い方のデメリットだけを背負い、本来届けば伸びるはずの層へ投稿が届かず、数字だけが落ちていく。
「企業アカウント同士の“いい関係”がimpを殺していた 企業が陥る企業クラスタというアリ地獄」GMOサイン中の人が語る
そして外からは、その戦い方で数字を積み重ねるアカウント達と同じ「数字」として横並びで比較される。理屈では仕方ないとわかっているものの、感情の部分ではなかなか納得がいかず、諦めに近いものを抱えていました。
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企業アカウントが消えた、年末年始に起きたこと
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GMOサイン公式X中の人

著者GMOサイン公式X中の人

大阪府出身。新卒でわかさ生活に入社し、広報として公式Xの運用を担当。独自の発信でファンを形成し「企業公式中の人」人気ランキングで1位を獲得するなど、数々の実績を通じて企業SNSの在り方に影響を与えてきた。現在はGMOグローバルサイン・HDの電子契約サービス「GMOサイン(@GMO_Sign)」公式Xを担当。AIによるアルゴリズム変化の最前線で、仮説検証と数値分析を重ねながら、生存戦略を探り続けている。

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