映画『バックルームズ』は、劇中に登場する異空間を再現したリアル3D広告を、2026年9月1日から13日まで東京・赤坂で展開した。広告は赤坂のビル2階にあるガラス張りの一室を使い、建物の中に突然"バックルームズ"が現れたような空間をつくり出している。

『バックルームズ』は、インターネット発の都市伝説「Backrooms」をモチーフにした不条理スリラー。家具店を営む主人公が、店内に現れた"あるはずのない隙間"の先で、黄色い壁に囲まれた迷路のような空間へ迷い込む物語となっている。2026年9月4日に日本で公開された。
赤坂に登場した広告も、映画を象徴する黄色い空間をそのまま街中へ持ち込んだようなビジュアルが特徴だ。ガラス越しに見える室内は黄色い光で満たされ、その中には椅子や棚などの家具が不自然な形で積み上げられている。通常の広告看板とは異なり、ビルの一室そのものが映画のセットに変わったように見える構成となっている。

特に夜間は、周囲が暗くなることで黄色く照らされた部屋が街中に浮かび上がる。飲食店やビルが並ぶ赤坂の風景の中に、用途の分からない不気味な部屋が突然現れることで、知らずに通りかかった人にとっても目を引く広告となった。

作品を象徴する「場所」そのものを現実の街に持ち込んでいる。もともと『バックルームズ』は、どこにでもありそうな空間が少しずつ現実からずれていく不気味さを題材としている。実際のビルの一室を使うことで、「もしかすると本当に存在するかもしれない」という作品の感覚を街中で再現。作品世界を説明するのではなく、都市の中に紛れ込ませることで映画の世界観を体験させたOOHの事例といえる。

