公益社団法人 色彩検定協会は、「文部科学省後援 色彩検定®UC(色のユニバーサルデザイン)級」の新たな交通広告を、2026年9月7日から大阪メトロ、阪急電鉄、近鉄、名古屋地下鉄で順次掲出した。

色の見え方には個人差があり、生まれ持った色覚特性によって特定の色を区別しにくい人は、男性の約20人に1人、日本国内では約300万人いるとされている。色のユニバーサルデザインは、こうした色覚の多様性に配慮し、誰にでも情報が伝わりやすい配色を目指す考え方だ。
今回の広告では、「日本人の約300万人には、こんなふうに見えています。」というコピーと、「『見える』は、同じじゃない。」というスローガンを掲げ、「トイレ」と「マフラー」の2つの日常的な場面を題材に、色の見え方の違いを表現。イラストレーターのkedamasugoine氏を起用し、親しみやすくユーモラスなビジュアルに仕上げた。

色彩検定協会の本企画担当者によると、同協会ではこれまでも夏期、冬期の検定試験の申込時期に合わせて交通広告を掲出してきた。今回はUC級に特化した広告に加え、2つの広告枠を活用するツイン広告という新たな展開を取り入れ、より多くの人の印象に残ることを意識したという。交通広告を選んだ理由については、「色彩検定」という名称を知らない人にも広く接触できる媒体の一つと捉えている。
広告の題材については、「社会に色のユニバーサルデザインを」という考えのもと、多くの人に知ってもらう入口としてどのような日常の場面が適しているか、広告代理店の担当者と検討を重ねた。その中で選ばれたのが「トイレ」と「マフラー」だった。職種や年齢を問わず遭遇しやすく、自分自身の日常に置き換えやすい場面であることが理由だという。単に課題を伝えるのではなく、「学びたい」「知ってみたい」と興味を持ってもらうことも重視した。色のユニバーサルデザインを知ることで、少しの工夫によって改善できる場面があることも今回の表現に込められている。

センシティブなテーマであることから、制作過程では文字の表現やイラストの表情、色使いなどを何度も修正、検討したという。イラスト自体に強いインパクトがあるため、コピーについてはビジュアルの力を活かすことを意識して調整した。広告は大阪メトロ、阪急電鉄、近鉄、名古屋地下鉄の車内ドア横ポスターで展開。色の見え方の多様性を知るきっかけをつくるとともに、2026年度色彩検定UC級の認知向上と受検申込促進を図った。

