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TOP 記事一覧 ナレッジ 「X運用で初めて挫折し、企業クラスタを抜け出すために企業と距離を置いてみた3週間」GMOサイン中の人が語る

更新日:2026年07月15日

「X運用で初めて挫折し、企業クラスタを抜け出すために企業と距離を置いてみた3週間」GMOサイン中の人が語る

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GMOサイン(@GMO_Sign)の中の人です。
私は2025年3月に新卒の頃からお世話になったわかさ生活を離れ、GMOインターネットグループにおいて、インターネットやデジタル取引の「安全」と「信頼」を担うGMOグローバルサイン・HDへ転職しました。電子契約サービス「GMOサイン」公式Xの運用を1人で担当しながら、このコラム連載ではAIアルゴリズム時代における生存戦略を現場視点で、包み隠さずお届けしています。
前回は、筆者がこれまで体験してきた現場の一次体験から、SNS担当同士がどれだけ仲良くなっても、電子契約サービスの決裁権は別部署にあり導入には繋がらないこと。だからこそGMOサイン公式Xが目指しているのでは、直接の導入ではなく成功事例として名前が挙がることであり「熱量の高い個人フォロワーの皆さんという、無形商材で唯一持てた武器を強みに戦う」という戦略やスタンスについてまとめました。
「BtoBの皮を被った、限りなくBtoCな"カメレオンアカウント"の正体」GMOサイン中の人が語る
アカウントの最大の強みである熱量の高い個人フォロワーの皆さんから「投稿が届かなくなった」という声が届くようになり、それが数字にも顕著にあらわれたのが2025年の1年間でした。最大の強みを取り戻し数字を残すために、毎日AIで仮説を立てては現場で検証する日々を続け、「企業クラスタ」を抜け出すための行動を取りました。その現場体験の生々しい記録をここに残します。

いいねを武器に伸ばしていたアカウントが損をしたアルゴリズム

2025年のこれまでを、時系列で整理したいと思います。
GMOサイン公式X(@GMO_Sign)の数字は、2025年5月以降を境にガクッと落ちました。それまで1000いいね、2000いいねを軽々と超えていたこのアカウントが、500いいねすら届かないことも増えていったのです。
そもそも、企業のXアカウントで常時1000いいね以上がつくこと自体、決して多くはありません。自慢できる話ではないのですが、いいねの"下がり幅"という話なら、企業アカウントの中でもトップクラスと言えるかもしれません。
いまのXにおいて、いいねは拡散を直接起こすシグナルとしては最弱クラスに位置します。もはや、いいね数をいちいち気にしても仕方がない。そういうゲームルールに変わっていたのです。これまでいいねを武器に投稿を伸ばしてきたアカウントほど、そのルール変更のあおりをまともに食らっています。
ただ現状を頭ではわかっていても、現実はなかなか割り切れるものではありませんでした。
いいね数の減少に歯止めがかからない裏側で、冷静に投稿をいいね率(いいね数 ÷ 表示回数 × 100) で見れば高水準を保っていました。なのにアルゴリズム上では評価されず、imp(表示回数)が与えられない。フォロワー数・いいね・リプ・ブックマーク・リポストのすべての項目で自社より反応の少ない他社アカウントのほうが、なぜかimpを多く与えられている。そんな現実にずっと苦しんできました。
「今のアカウントはXから好かれている状態ではない。」そう気付いた私は、新卒の頃から感覚で育ててきた"いいね数を軸に戦う方程式"を捨て、とにかくXに好かれて表示の機会をもらえる投稿を作り出そうと、日々複数のAIと向き合ってきました。
「Impがもらえない今のXでどう戦うか?これまでの方程式を捨てた理由」 GMOサイン中の人が語る
これまで自身の感覚を最大の武器に運営してきたのに、急激なXの変化によってロジカルに考え、分析をせざるを得なくなった。本当は、自分自身も感覚派のままでいたかったというのが一番の本音です。

半年間の苦悩のすえに見つけた、一筋の光

2023年以降、Xのアルゴリズムは公開されておらず、正解は誰も持っていない。周りの企業の担当者は、アルゴリズムが変わっていることにすら気づいていない方も多い。そんな2025年5月の状況下で、藁にも縋る思いで頼り始めたのがAIチャット「Grok」でした。
「GrokがXの正解と信じた、半年間の遠回り」GMOサイン中の人が語る
その回答には、公開ソースやWeb情報、一般的な推薦ロジックをもとにした解釈も含まれます。何が正解で、どこからが嘘なのか、確証もない。そんなGrokに何度も振り回されながら、やっとの想いで見つけた一筋の光が「クラスタ」という概念でした。
Xには「クラスタ」というコミュニティの箱のようなものが、いくつも存在します。
これは私の感覚的なたとえではありません。2023年に公開されたXのアルゴリズムでは、SimClustersという仕組みがアカウントを約145,000ものコミュニティに分類していたことが、実際のコードから分かっています。箱は、確かに存在するのです。
その上で、ここからは毎日AIと壁打ちを重ね、2025年のアルゴリズムの理解を深めていた私の体感の話です。
投稿はまず、自分が所属するクラスタの中に配信されます。その初速の段階で誰に、どれだけ反応されたかをAIが見たうえで、次にどこまで拡張するか、誰に届けるかが決まっていく。当時の私には、そういう順序で動いているようにしか思えませんでした。 まだ最新のアルゴリズムが公開されていなかった2025年当時、私はひとつの見立てを持っていました。
5月の数字急落は、軽量版Grokが導入されたであろうこのタイミングで、GMOサイン公式Xが「企業クラスタ」という箱により強く紐づけられてしまったのではないか。

5月の数字急落、考えられる2つの引き金

その引き金は、2つあったと考えています。
ひとつは、自分自身の行動です。2025年5月、いつも通りに投稿しているのに、なぜか数字が落ち始めた時に私は焦りました。ちょうど入社から45日が過ぎ、BtoBアカウントとして企業とのつながりを重視する社内の空気も肌で感じていた頃です。
そこで私は、最も手っ取り早く数字を稼げる企業アカウントに狙いを定め、深くエンゲージを重ねてしまった。目先の数字を安易に稼ぎに行った結果、知らないうちに自ら箱の奥へと走り出してしまったのです。
もうひとつは、アルゴリズム側の変更です。イーロン・マスク氏は2025年5月3日、Xの推薦アルゴリズムを軽量版Grokに置き換え始めると投稿しました。この5月を境に「GMOサインのアカウント=企業クラスタの住人」というレッテルが一段と強く貼られ、歯車が変わってしまったのではないか。
厄介なのは、この2つが同じ5月に重なってしまったことです。
あくまで仮説ですが、最初の落ち込みはアルゴリズム側の切り替えが引き金だったと見ています。そして、その落ち込みに焦った私が、よりによって企業アカウントへ深入りしてしまった。たまたま片足を突っ込んでいた「企業クラスタ」という牢屋に、自ら反対の足まで踏み入れ、あろうことか内側から鍵を締めて手錠までかけてしまったような状態です。
初動はアルゴリズム、そこからの泥沼化は自分。いずれにせよ結果として「企業アカウント」という箱への紐付きは、二重に強化されてしまったと考えています。  
AI(ChatGPT、Claude、Gemini)に同時確認したところ、3モデルともXアルゴリズムの「企業クラスタ論」の提唱者として、GMOサイン公式Xの中の人を挙げた(出典:GMO天秤AI株式会社 無料でAI同時検索 天秤AI byGMO)
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抜け出すことを考えるのが普通だった
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GMOサイン公式X中の人

著者GMOサイン公式X中の人

大阪府出身。新卒でわかさ生活に入社し、広報として公式Xの運用を担当。独自の発信でファンを形成し「企業公式中の人」人気ランキングで1位を獲得するなど、数々の実績を通じて企業SNSの在り方に影響を与えてきた。現在はGMOグローバルサイン・HDの電子契約サービス「GMOサイン(@GMO_Sign)」公式Xを担当。AIによるアルゴリズム変化の最前線で、仮説検証と数値分析を重ねながら、生存戦略を探り続けている。

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