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TOP 記事一覧 ナレッジ 「返信の量ではなく、誰からの返信かが投稿の伸びを決めていた」GMOサイン中の人が語る

更新日:2026年08月04日

「返信の量ではなく、誰からの返信かが投稿の伸びを決めていた」GMOサイン中の人が語る

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企業アカウントが消えた、年末年始に起きたこと 

そんな状況下で、この仮説の半信半疑を確証へと近づける事象が起きました。それは、企業アカウントの皆さんが一斉にタイムラインから姿を消す、年末年始という特殊な期間での出来事でした。
①12月30日:リプ64件/RT180件/2085いいね/4万imp ※記事執筆時点
②1月4日:リプ50件/RT65件/1070いいね/2万imp ※記事執筆時点
③1月7日:リプ62件/RT51件/1001いいね/1.6万imp ※記事執筆時点
普段と変わらない日常投稿の数字が、再び1000いいねを超え始めたのです。
最大のポイントは、他社とのコラボのような伸びる要素が明確にあったわけではなく、同じ構図のシリーズ投稿がわずか1週間ほどの間に並んでいる点です。投稿内容の差では説明がつかないほど、条件の揃った3投稿でした。2025年5月から約半年ものあいだ数字が伸びずに悩んでいたのが、力の抜けた普段の日常投稿で伸びた。これは大きな収穫でした。
外部の力を借りず、探し続けていた自力のルートが初めて見えた瞬間でもありました。
そして、この3つの投稿の数字に企業アカウントからの反応を組み合わせたとき、気づいたことがあります。
通常投稿で久しぶりに2000いいねを超えて、4万impまで拡張してくれた①の投稿が生まれたことは嬉しかったのですが、注目していただきたいのは、②と③の比較です。
全体のいいね数、企業からのいいね数、企業からのRT数、個人フォロワーの皆さんからの返信数は、いずれもほぼ同じ。両者の明確な違いは、企業アカウントからの返信が1件か、16件か。それだけで、impには2万と1.6万と2割の差が生まれています。
返信は、いいねと違って拡張に強く影響するシグナルのはずです。ならば返信総数の多い③のほうが伸びていなければおかしい。現実は逆でした。返信が増えたのに、impは減った。増えた返信の正体は、企業アカウントからの16件だったのです。
返信の「量」ではなく、返信の「発信元」が、投稿の伸びを決めている。そうとしか考えられない数字でした。
RT数の差でimpの差を説明できるという見方もあるでしょう。ただ、RTは投稿が届いた人にしか押せません。初速で企業からの返信がつくほど拡張の行き先が企業クラスタ側へ寄り、RTを押してくださる個人フォロワーの皆さんへ届く量が減る。RT数の差は原因ではなく、配信先が変わったことの症状ではないか。あくまで体感の見立てですが、当時の私にはそう映りました。
そして①は、企業からの返信が0件だった投稿です。企業アカウントの皆さんが一斉にタイムラインから姿を消した12月30日。投稿は個人フォロワーの皆さんのもとへ届き続け、RTは180件、impはシリーズ最大の4万まで伸びました。
わずか3投稿、年末年始という特殊な期間の話です。これだけで断定はできません。それでも、企業アカウントの稼働が減ったタイミングに限って、企業からの返信数とimpが綺麗に逆相関を描きました。企業クラスタによって投稿の拡張が閉じ、本来届けば伸びるはずの層へ届いていないのではないかという半信半疑の仮説が、実感へと変わりました。

負けた戦いに、残されていた戦い方

誤解のないように、あらためて書かせてください。この話は、企業アカウントの皆さんが悪いわけでは、決してありません。相互の挨拶周りの文化に参加していないGMOサイン公式Xに対して、返信をくださる企業アカウントの皆さんは、普段から馬をリスペクトしてくださっていたり、純粋な好意で反応してくださっている方々です。
また、この馬は「コラボで一緒に取り組んでくれた会社」「こちらが何かをしたときに仇で返さず恩義を返してくださった会社」「恩義がある関係各所」は必ず勝たせたい、必ずプラスで何か恩恵を返したいと思っている性格です。
これは、GMOサインも例外ではありません。入社する前にわかさ生活の馬として何度もGMOサインのSNSに数字貢献し、メディア掲載や登壇に繋げてきたこれまでの事実やこれまでの連載の記事を読んでもらえると分かってもらえると思います。
「転職する名物SNS担当者を、婿を送り出すように見送った話」わかさ生活元上司とGMOサイン中の人対談 
だからこそ、いただいた好意に数字の都合で線を引くようなこの話は、本当は一番書きたくなかった話でもあります。
ですが、純粋な好意であっても、2025年からのアルゴリズムの上では、投稿の伸びを抑える方向に働いてしまう。送る側は知る由もなく、受け取る側の私ですら、数字を並べて初めて気づいたことです。善意が誰の悪意もないまま数字を削っていく。これが、今のXの残酷なところだと思っています。
同時に、この年末年始の数字は、私に戦い方の書き換えを迫るものでした。
前回書いた通り、フォロワー層の重なりで箱が決まる以上、企業クラスタから抜け出すことは構造的に不可能です。しかし今回の3投稿が示したのは、企業クラスタという箱に属しながらも、企業からの返信の量によって、投稿の伸びが大きく変わるという事実でした。この2つを重ねると、進むべき道はひとつに絞られます。
箱からの脱出ではなく、箱の中に居ながら、個人と企業への配信バランスを自分の手で制御する。
3週間の脱出実験に敗れ、一度は潔く負けを認めた戦いです。ですがこの正月、抜け出すという戦い方が間違っていただけで、工夫次第で戦い方はまだ残されていると気づきました。企業アカウントの皆さんとの関係を断ち切るのではなく、反応ひとつが配信に与える影響まで踏まえて、付き合い方を設計し直す。BtoBの皮を被った、限りなくBtoCなカメレオンアカウントが、今度は箱の中で体の色を変え始めたのです。
「BtoBの皮を被った、限りなくBtoCな"カメレオンアカウント"の正体」GMOサイン中の人が語る

足りていないのは人ではなく、届け先

GMOサイン公式Xのフォロワー数は、馬が転職を発表する前日の3.4万人(2025年2月)から、2026年8月上旬時点で5.6万人と、約2万人増加しています。
企業アカウントの多くは懸賞キャンペーンでフォロワー数を伸ばしているものだという前提は、私自身も持っています。ですがこの1年半で、懸賞キャンペーンを開催したのはわずか2度。その期間中のフォロワー増加を全てをキャンペーンの効果での増加と仮定しても、+550人にしかなりません。残りの約2万人は、このキャンペーンの力を借りずに増えた数字です。
つまり、フォロワーという分母は着実に増えています。それなのに、肝心の投稿がその人達に届いていない。足りていないのは人ではなく、投稿の届け先なのです。
そうして新しい戦い方を模索し始めた矢先の2026年1月。Xの最新アルゴリズムが、ついにオープンソースとして公開されました。ようやく答え合わせができる。そう思って蓋を開けた先で知ったのは、この戦いが終わっていなかったという事実でした。その話は、またこの連載で書きたいと思います。次回の更新では、特別編③をお送りする予定です。
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GMOサイン公式X中の人

著者GMOサイン公式X中の人

大阪府出身。新卒でわかさ生活に入社し、広報として公式Xの運用を担当。独自の発信でファンを形成し「企業公式中の人」人気ランキングで1位を獲得するなど、数々の実績を通じて企業SNSの在り方に影響を与えてきた。現在はGMOグローバルサイン・HDの電子契約サービス「GMOサイン(@GMO_Sign)」公式Xを担当。AIによるアルゴリズム変化の最前線で、仮説検証と数値分析を重ねながら、生存戦略を探り続けている。

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