広告物を掲載する際の雑誌とは、主に季刊誌・月刊誌・隔週誌など定期的に発行・配布されている情報誌を指します。特定のジャンルに絞った情報を掲載するという特性があり、広告を出稿する際、自社の商品・サービスの見込み顧客となり得る属性を持った消費者が購読している情報誌を選定することが重要となります。
一般的には折り込みチラシやポスティングなどと比べると費用は高くなりがちですが、その分ターゲットを絞り込みやすいため、広告出稿する情報誌を正しく選定できればブランドイメージの向上、数値的反響など費用対効果が期待できる紙媒体と言えます。
ビズ男(初心者)
雑誌広告は読む雑誌によって特徴や読者層が異なるから、ターゲットが絞りこみやすそう…。
ただ、その分多くの情報誌があるので出稿する雑誌を選定するのが重要になってきそうですね。
アドクロ先生
その通りです。
情報誌は専門誌と呼ばれるジャンルを絞って濃い情報を掲載しているものも多いので、自社の商品・サービスに合った雑誌を見つけることはとても重要です。
雑誌広告とは?
雑誌広告とは主に定期的に発行されている情報誌に広告や記事を掲載することで企業の商品・サービスを宣伝する広告手法を指します。
どの情報誌も一定の読者をすでに獲得していることや、情報誌の掲載内容から読者の属性を把握しやすいことなどから、広告効果が期待できます。定期的に刊行されている情報誌が多いため、刷り込み効果を狙う意味でも、継続的に同じ雑誌へ広告を出稿することで効果的です。
ビズ男(初心者)
すでに一定の読者がいるっていうところも広告媒体としては大事ですよね。
その雑誌のファンが多ければ多いほど効果がありそうですし!
広告出稿するときにはその掲載誌の発行部数が重要になってきそうですね。
アドクロ先生
発行部数は情報を届けられる母数に直結しますので非常に重要ですね。
もちろん発行部数と比例してある程度広告出稿にかかる費用も上がりますので、ジャンルや広告内容などと合わせて適切な掲載誌を選ぶ必要があります。
雑誌広告の種類
雑誌広告は表紙裏や裏表紙などそれ単体で目立つ場所に掲載するものや、情報誌内でページを割いて掲載されるものなどがあります。雑誌広告の種類は純広告・記事広告・連合広告の3つに分けられます。
ビズ男(初心者)
雑誌広告って言っても確かに色んな形態のものがありますよね。
最近だと「あれ?これって広告だったんだ」っていうような広告も多いですよね…。
アドクロ先生
記事の体裁で書かれている広告とかのことですかね。
Web広告で多く取り入れられている手法でもありますが、雑誌広告でも著名人のコラムやインタビューなどの体裁で広告物を出稿することもできます。
純広告
純広告とは雑誌の表紙裏や裏表紙など広告掲載面に広告出稿をする雑誌広告です。
依頼企業がデザインした広告を掲載するもので、比較的目立つ位置にある広告でスペースも大きいことが多いため、雑誌広告の中でも視認性が高いと言われています。
ビズ菜(ベテラン)
純広告は雑誌を手に取った人ほぼ全員の目に触れる位置に広告出稿が可能なので高い効果が期待できそうですね。
自社でデザインした広告を掲載できるのも特徴ですよね。
アドクロ先生
デザイン費用なども企業で調整できるところも利点の一つですね。
純広告は視認性が高いため同じ雑誌に継続して出稿することで更に高い広告効果が期待できますね。
記事広告
記事広告はタイアップ広告とも呼ばれ、掲載誌側が広告物を記事の体裁にライティングしたものを掲載する雑誌広告のことを指します。
雑誌の中面に掲載記事と同じような体裁で掲載されるため読み飛ばされることが少なく、商品・サービスの詳細な情報を読者に伝えたい際に有効な雑誌広告です。費用はかかりますが有名人やインフルエンサーを利用した記事を出稿することも可能です。
ビズ菜(ベテラン)
純広告とは掲載する内容が大きく違いますよね。
企業の認知向上に利用するというよりは詳細な情報を伝えたい時に有効な雑誌広告ですよね。
アドクロ先生
ビズ菜さんのおっしゃる通りですね。
純広告は企業の認知向上やブランディングに、記事広告は商品・サービスのアピールに利用すると効果が高いと思います。
ビズ男(初心者)
なるほど!
記事広告と純広告とでは、広告を出す目的に違いがあるのですね。
宣伝広告の内容によって掲載する広告の内容が違うっていうことですね。
アドクロ先生
掲載タイプを選ぶことも重要ですが、掲載する場所を選ぶことも重要ですよ。
大きく分けると純広告・雑誌広告の二つですが掲載できる場所や範囲は様々なんですよ。
雑誌広告の種類の3つ目として、連合広告という広告掲載の仕方もあります。
連合広告
連合広告は一つの広告枠に複数の広告主の広告を掲載します。純広告型連合広告と記事広告型連合広告があり、純広告型連合広告は一つの広告枠を複数の企業で分割して純広告を掲載するものになります。記事広告型連合広告は複数の企業の商品・サービスを一つの記事で紹介する広告になります。
掲載にかかるコストを抑えられるというメリットがある一方、企業一社一社の印象が薄くなるというデメリットもあります。
雑誌広告の特徴
雑誌広告はすでに流通している情報誌のスペースを使った広告手法です。多くの情報誌が様々な形態で広告出稿を受け付けており、費用やアピールしたい情報を考慮して最適な掲載方法・掲載箇所を選定することが重要です。
雑誌広告は多くの情報誌が純広告だけでなく紙面を利用した広告出稿を募集しています。必要な費用は情報誌のジャンルや発行部数によっても様々ですが、記事広告であれば掲載するサイズによってある程度、自社のコストに合わせて掲載することも可能です。
純広告の掲載箇所
自社がデザインした広告物の出稿が可能な純広告ですが、いくつかの掲載スペースを提供している情報誌が多くあります。
ビズ男(初心者)
裏表紙の裏面…、
なるほど!裏表紙の裏面ですね!
表二とか表三とかちょっと呼び方が特殊なんですね。
アドクロ先生
印刷・出版業界で使われる呼び方ですね。
表紙が表一、その裏が表二で裏表紙が表四、裏表紙の裏面が表三です。
ビズ菜(ベテラン)
表紙だけ外したときに、
前から順番に1~4になるようになっているんですよね。
表一以外のスペースは全て広告出稿に提供されているんですね。
アドクロ先生
もちろん情報誌によって広告が掲載できるスペースは違います。
ですが、どの情報誌も純広告として多くの場所に広告が掲載できるようになっていることが多いです。
記事広告の掲載箇所・範囲
記事広告は情報誌の中面を利用して広告出稿をする雑誌広告ですが、掲載サイズは情報誌によって様々です。
ビズ男(初心者)
見開きで掲載することも可能なんですね。
見開きで広告が出ていると、興味が無くてもつい見てしまいそうです。
ところで観音開きってどんな形なんですか?
アドクロ先生
観音開きは中心から両側に向けて開ける形のことを指します。
中心に取っての付いているクローゼットとかを思い浮かべてもらえるとわかりやすいかもしれませんね。
ビズ男(初心者)
なるほど!
雑誌に観音開きで広告を掲出することもできるんですね。
紙だからこそ使える演出ですね!
アドクロ先生
両側に開いて4P分利用するのではなく、片側だけ外に開けることで3P分のスペースを利用する観音開きが多いようですね。
観音開きでの広告掲出はより多くの情報量を掲載できるためその分費用も高くなります。
雑誌広告のメリット
雑誌広告のメリットとしては以下の2点が挙げられます。
- ターゲティングが容易
- 反復性の高さ
ターゲティングが容易
広告物と親和性の高い情報誌を選ぶことで多くの見込み客へダイレクトにアプローチすることが可能なため、高い費用対効果が期待できます。
情報誌によってどのジャンルの情報が掲載されているかを予め知ることができるため、雑誌広告は読者の属性を把握した上で掲載する情報誌を選定することが可能です。
不特定多数の消費者へ情報発信する広告媒体に比べると、情報を受け取る消費者数は少ないものの、一人一人が既に見込み顧客であることがわかっているため、ある程度大胆な広告出稿が可能な点も特徴です。
ビズ男(初心者)
多くの人が興味を持って見てくれることがわかっているわけですもんね。
ある程度情報を詰め込んでも最後まで見てもらえる可能性が高いのは企業にとっては有難いですよね。
アドクロ先生
広告物に興味を持ってもらうという難しいステップはある程度クリアされていると言えますからね。
企業のマーケティング担当者からすると使いやすい広告媒体だと思います。
雑誌以外の紙媒体については、以下の記事で詳しく説明しています。雑誌以外にもフリーペーパーや新聞等での広告も検討したい方は是非ご覧ください。
反復性の高さ
広告を出稿する情報誌の多くは一定期間毎に発行されている定期刊行誌であることが多く、次号が手元に届くまでに繰り返し見られる可能性が高い印刷物でもあります。
必然、掲載されている広告物も繰り返し目に留まることになりますので、情報が記憶にとどまりやすく、その分広告効果も高くなる傾向にあります。
ビズ男(初心者)
確かに好きで定期購読している人がほとんどなわけだから、繰り返し見る人も多そうですよね。
広告を一度見ただけで購買行動にまでつながることは少なそうですもんね。
アドクロ先生
その通りですね。
繰り返し同じ情報を目にすることで記憶に残りやすく、いくつかある選択肢の一つになったときに選ばれやすくなるという効果があります。
ビズ菜(ベテラン)
繰り返し見ることで親近感や安心感が芽生えるそうですね。
繰り返し広告を目にすることで「好きな雑誌に載っていたものなら大丈夫だろう。」という心理が無意識に働いて購買行動に結びつきやすくなるわけですね。
雑誌広告のデメリット
雑誌広告のデメリットとしては以下の2点が挙げられます。
- 広告掲載までに時間がかかる
- 発行部数が減少傾向にある
広告掲載までに時間がかかる
広告を掲載するには、原稿制作・原稿修正・媒体社による審査などの手順が必要になります。広告掲載までには数週間から数カ月かかるため、急なキャンペーンのような広告掲載を急ぎたい場合には、雑誌広告はあまり向いていません。
発行部数が減少傾向にある
近年、デジタルシフトの影響により、雑誌の発行部数が減少傾向にあります。読者層も狭まっているため、大勢に向けてアプローチしたい場合は、思うような成果が出にくい可能性があります。
雑誌広告の探し方
早速、雑誌に広告を出してみたいと思っても、無数にある雑誌の中から自社商品・サービスに適した雑誌を選定するのは一筋縄ではありません。一概に女性向けの雑誌と言っても、F1層と呼ばれる比較的若い層向けの雑誌もあれば、50代以上の女性をターゲットにした雑誌もあります。雑誌広告で反響を出すためには、クリエイティブももちろん大事ですが、それ以上に広告を出す雑誌の選定が重要になってきます。
こちらでは、自社に適した雑誌媒体の探し方について説明します。
取引のある広告代理店に確認する
いつも取引している広告代理店や、雑誌を専門に扱う広告代理店に問い合わせる方法があります。広告を出したい雑誌のジャンルや予算を伝えることで、様々な雑誌、広告枠の中からマッチしたメディアを提案してもらう事ができます。また、雑誌広告は「記事広告」や「表3」、「中面1/2P」といった専門用語も多くて分かりにくい部分もあるため、広告代理店にレクチャーをしてもらうのも1つの手です。
一方で、広告代理店を仲介することで、雑誌を発行している媒体社と直接やり取りする時に比べて、レスポンスが遅くなってしまう可能性があります。
直接、雑誌社に問い合わせてみる
ある程度自分で広告を出したい雑誌にめどを付けているのであれば、直接雑誌の発行元に問い合わせる方法も1つの手段としてあります。各社、広告専用の部署、もしくは専用の子会社を持っていることが多く、直接問い合わせることでスピーディーな広告展開が可能になります。
一方、問い合わせたその会社の雑誌しか選択肢がないため、自分が思っていた以上に良い条件の雑誌があったとしても、見逃してしまう可能性もあります。もっと詳しく調べてみたら、読者層がもっとマッチした別の雑誌があった…なんてことも。
アドクロを使って検索する
雑誌広告を探すなら、広告に特化したプラットフォームであるアドクロを使って検索する方法があります。アドクロでは、全国各地の広告が出せる雑誌を数百媒体掲載。キーワードやタグ、カテゴリーなどから絞り込んで雑誌を探すことができます。
カテゴリーから探す
雑誌広告というカテゴリーでの検索が可能なのはもちろん、特定の業界や趣味に特化した専門的な内容の専門誌、無料配布されているエリアやジャンルに特化したフリーペーパーなど、様々なジャンルの紙媒体の検索が可能です。
タグから探す
雑誌にそれぞれ割り振られたタグから探すこともできます。「週刊」や「月刊」などの発行タイミング、「BtoB」向けなど属性、「スポーツ」などの媒体特徴から探すことができます。同じスポーツ雑誌でも、各誌の読者や特徴を比較しながら自分で検索・検討できる点は大きなメリットといえます。
フリーワードから探す
フリーワードなどから検索して雑誌広告を探すこともできます。アドクロでは、雑誌広告はもちろん、デジタルサイネージや看板、WEB広告などジャンルを問わず様々な広告媒体を掲載しているので、検索してみたらもっとマッチしそうな広告媒体が見つかった…なんてことも多々あります。
例えば、「女性」と検索すると、インフルエンサー広告やママ向けメディア、ECサイトの同封同梱プランが出てきます。
無料の会員登録後、アドクロを利用することができるようになります。気になった商品があれば各商品ごとに具体的な問い合わせも可能なので、手間もかかりません。実際に広告を出稿するまで一切料金がかからない点も安心して使えるポイントですね。
雑誌広告ジャンル別の例
その他の雑誌広告の例
雑誌広告の今後
情報誌自体の発行部数は年々減少傾向にあります。Webメディアが急速に成長してきていることが影響の一つで、多くの情報誌がデジタル版を発行し消費者をいつでもどこでも購入できるデジタル版へ誘導していっています。
そんな中でも雑誌広告は、情報誌本誌を自らが能動的に購入している消費者にのみ発信できるため、発行部数の減少に関わらず今でも広告効果が期待できると言われています。
オンライン広告の台頭や動画広告市場の急成長、活字離れや雑誌発行部数の減少など、情報誌業界において向かい風になる言葉が広告業界には乱立しているかに思われます。ですが、こと雑誌広告においては限られたコストで消費者とより濃度の高い接触が可能になっているとも言えます。
多くのジャンルで専門誌と呼ばれる雑誌が発行されており、その多くが広告スペースを設けています。今まで様々な理由から広告掲載を断念していた企業もミニマムなところからでも雑誌広告への広告出稿を考えてみてはいかがでしょうか。
ビズ菜(ベテラン)
紙媒体の発行部数はデジタル化の影響で減少傾向にあるのは事実です。
しかし、雑誌広告においては業界全体の発行部数の減少はそんなに影響がないとも言えると思います。もちろん情報を届けられる読者は多い方が良いですが、しっかりターゲットを絞れていれば発行部数が減っていたとしても依然高い効果は期待できると思います。
アドクロ先生
さすがビズ菜さん。よく考えていますね。
広告を出す上でやはり重要なのはターゲティングですよね。
ビズ男(初心者)
もし、ポスティングと雑誌広告を同じ部数であれば、より情報に興味を持ってもらいやすいのは雑誌広告の気がします。
ポスティングだと、興味のない人にもランダムで配布されてしまいますよね。
その点、雑誌は「興味があるから買っている」という点で、関連広告の関心度は高いのではないでしょうか‥‥!?
アドクロ先生
そうそう。興味のある・なしってすごく重要ですよね!
今は広告効果を高めるためには紙媒体を利用したオフライン広告とWebサイトやSNSなどを利用したオンライン広告を併用した施策を展開する媒体も多くなっているんですよ。
ビズ菜(ベテラン)
オフライン広告からWebサイトなどへ誘導したりっていう取り組みは各企業で見られますよね。今はQRコードで簡単にWebサイトを閲覧できるようになったので、そういう技術を利用したオフライン広告を作成することも重要ですよね。
今後も雑誌広告は進化し続けていきそうですね!