あなたのビジネスでCEPを見つけ出し、活用する3つのステップ
IKEAの事例から、CEPを活用したマーケティングの可能性をご理解いただけたと思います。では、実際にあなたのビジネスでCEPを見つけ、活用していくために、具体的な3つのステップをご紹介します。
ステップ1：顧客理解を深める
まずは、あなたのビジネスの顧客を深く理解することから始めましょう。ここで重要なのは、表面的な属性情報だけでなく、以下のような観点から顧客を理解することです。
・日常生活の中での行動パターン
・商品やサービスを使用する際の状況
・抱えている課題や不満
・理想としている生活像
これらを理解するための効果的な方法は、実際の顧客との対話です。例えば、既存顧客への短時間のインタビューや、購入後のフォローアップの際の会話の中から、貴重な気づきが得られることがあります。
ステップ2：CEPを特定する
顧客理解を深めたら、次は具体的なCEPを特定していきます。以下の質問に答えていくことで、あなたのビジネスに関連するCEPが見えてきます。
・顧客はどんな時に商品やサービスを探し始めるのか?
・どんな出来事やきっかけが購入検討のトリガーとなるのか?
・季節や時期による需要の変化はあるか?
・顧客のライフイベントとの関連性はあるか?
ステップ3：CEPに合わせた接点設計
特定したCEPに基づき、顧客との接点を設計します。例えば、
・SNSでの情報発信：CEPに関連するキーワードやハッシュタグを活用
・ブログやメールマガジン：CEPに応じたコンテンツを定期的に配信
・実店舗での展示：IKEAのように、生活シーンを意識した商品展示
重要なのは、これらの施策を「顧客が必要とするタイミング」に合わせて展開することです。
CEPで実現する、真の顧客中心マーケティング
本コラムでは、効果的な集客を実現するための新しいアプローチとして、カテゴリーエントリーポイント（CEP）戦略をご紹介しました。CEPの本質は、「商品やサービスを必要とするタイミング」を深く理解し、そのタイミングで適切にアプローチすることにあります。
従来の属性ベースのターゲティングと異なり、CEP戦略は顧客の生活文脈に基づいたアプローチを可能にします。IKEAの事例で見たように、顧客の理想とする生活シーンを理解し、それを実現する手段として自社の商品やサービスを位置づけることで、より効果的な集客が実現できます。
本コラムで紹介した3つのステップを実践することで、あなたのビジネスでもCEP戦略を展開することができます。まずは小規模な実験から始め、顧客の反応を見ながら改善を重ねていくことをお勧めします。
CEPを軸としたマーケティング活動は、未顧客を顧客に変え、さらには熱狂的なファンへと育てていく強力なアプローチとなるはずです。
次回は未顧客理解をさらに進め、「競合分析」について解説します。
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山本達巳 つきみ株式会社
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