アドクロ編集部がお届けする2025年7月7日週の渋谷OOHレポート。渋谷で展開された広告で、押さえておきたい広告事例をピックアップしていきます。過去のOOH事例は、下記を併せてご確認ください。
Topics①：転職サービス「Findy」の広告
転職サービス「Findy」の広告です。アニメ「ドラゴンボールZ」のキャラクターであるブルマとミスター・ポポを起用し、開発中のロボットを前にしたシーンを大きくビジュアルに使用したクリエイティブとなっていました。
背景には鮮やかなブルーを全面に敷き、「つくろうぜ」「つくる人が世界を面白くする」といったメッセージを記載。Findyが提供するエンジニア向け転職・キャリア支援サービスと、ブルマの「発明家」というキャラクター性を重ね合わせることで、エンジニアという職業に対する尊敬や希望を感じさせる内容になっています。
作品の自然な一場面を切り取り、見る側にストーリーを委ねるような構成が、通行中の視認だけでなく記憶にも残る広告になっていました。
Topics②：モバイルゲーム「ブルブル三国」の広告
モバイルゲーム「ブルブル三国」の広告です。全体のトーンは明るく、空のブルーや芝のグリーンなど彩度の高い色調で統一され、キャラクターや建築物の3Dグラフィックがポップで視認性の高い印象を与えていました。
「トリトリ」「天下トリ！」といったコピーに鶏のイラストが印象的なビジュアルは、親しみやすい語感とともに、ゲーム内の陣地争奪という要素を直感的に伝える役割を担っていたように感じます。
「日本期間限定 お城のスキンGET」と、ユーザーの所有欲を刺激し、リリースに合わせて即時的なインストールや体験への動機付けを強化していました。キャンペーンに合わせて短期集中の展開により、新規ユーザーを一気に狙う意図がうかがえた施策でした。
Topics③：エクスペディアの広告
エクスペディアの広告です。渋谷駅構内、複数箇所で様々なビジュアルとコピーを組み合わせて展開されていました。
「私たちは旅をする。童心にかえるために」「マジックアワーに包まれるために」「冬に真夏を味わうために」といったメッセージを軸に、旅の目的や感情を喚起するコピーで構成されているのが特徴です。観光地や宿泊施設の具体的な紹介は控え、「気持ち」にフォーカスしたストーリー性のある訴求が印象的でした。
各広告に使われている写真は、自然の中での探検、リゾート地でのリラックス、夕暮れの海辺など、旅の中でも特別な瞬間を切り取ったものが中心で、非日常性と感情的な余韻を感じさせるデザインになっています。場所によっては、同じフォーマットの広告が柱ごとに連続して並び、ジャック感を演出していました。
掲載時期は7月初旬。夏休み前に旅行需要が高まるタイミングであり、加えて猛暑が続く都市部において、「真夏を味わう」や「童心にかえる」などの言葉が一層魅力的に響く環境要因もありそうです。旅先そのものではなく、“旅の動機”にフォーカスしたこのクリエイティブは、価格訴求やパッケージ提案では得られない長期的なブランドロイヤリティを高める広告であったように感じた事例でした。
次のページ
大森元貴さんと多部未華子さん起用 「淡麗グリーンラベル」の広告
大森元貴さんと多部未華子さん起用 「淡麗グリーンラベル」の広告
アドクロ編集部
記事ランキング
