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TOP 記事一覧 成功事例・ノウハウ ブランド指標を共通言語に タイミーが仕掛けるブランド施策の秘密

更新日:2024年10月03日

ブランド指標を共通言語に タイミーが仕掛けるブランド施策の秘密

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OOHや新聞広告など、リアル媒体を使う意図は?

木村:ブランドの状態を把握するため、半年ごとにブランド認知度やミッションの浸透度、そして顧客の心理的ロイヤルティの変化の調査を行っています。
【株式会社タイミー BX部 部長 木村真依 氏】
最近の調査結果ではとても良好で、これらの指標が大幅に向上しました。もちろん、上場に伴うPR活動が効いていた側面もありますが、体感でもOOHや日経新聞への広告掲載の影響もとても大きかったと思います。
編集部:OOHや新聞広告など、リアル媒体を使う意図は何かありますか。
木村:BX部として、OOHや新聞広告を活用している理由に、私達がオンラインサービスである事が挙げられます。ワーカーや事業者を始めとしたステークホルダーとWEB以外の接点を増やし、「ブランド認知を高める」「ミッションを体現する」意味でも今後もやっていくつもりです。
あと、実施するからにはPR効果を意識し、広告が出されたエリア内だけで見られて終わりではなく、話題化を狙って仕掛けていきたいと考えています。
一方で、OOHなどリアル媒体を活用するのはBX部だけではありません。
例えばマーケティング部が、工場や物流倉庫で働く方向けに「タイミー」を知ってもらいたいと考えたときに、最寄り駅に交通広告をすることがあります。場所の特性上、そこで勤務する方しか行かなかったりすると思うのですが、個別にターゲティングしてアプローチする手段としてOOHを使ったりすることもあります。
編集部:各部が持つKPI達成のため、それにマッチした媒体を使っていくわけですね。
木村:はい。なので、クリエイティブにもその違いは反映されています。
例えば、マーケティング部が出す広告は「その場で即金されます」「案件量が一番多い」など実際にワーカーが使う事を想定した、よりサービス詳細や特徴を訴求しています。
一方、BX部としては「ミッションを伝えていく」ことが中心なので、スキマ広告のように「スキマの可能性」とか「人生の可能性が広がる働き方ができる」といった概念に近い部分を訴求しています。
【福岡でマーケティング部が展開した広告】
各部で目的とKPIが違うため、訴求の仕方は全然違いますが、同じ手法をとることはあって、その1つがOOHであり新聞広告ということはありますね。

「共通言語」でブランディングの価値を社内に理解してもらう

編集部:今回お話を聞く中で、ブランディング施策について社内の理解が非常に強いように感じました。
木村:はい、BX部が実施する各キャンペーンの目的や意義が経営陣を含めて広く理解されています。ですので、アプリダウンロード数などの短期的な指標ではなく、ブランド価値の向上という長期的な視点で評価されているのはとても心強いと思っています。
一方で、ブランディング施策への予算配分は常に難しい課題です。私自身も、多くの企業がこの点で苦労していると聞きます。この課題に対処するには、ブランド指標など共通言語を作り、それが間接的にでも事業にどう繋がるかを説明することが重要だと思っています。
ブランディングの価値を社内で理解してもらうのは簡単ではありませんが、取り組むべき重要な課題だと考えています。
編集部:中長期的な視点で実施を検討している施策や予定について教えてください。
木村:タイミーのブランド戦略において、「選ばれ続けるブランド」であり続けることが重要だと思っています。これは単に好かれるだけでなく、嫌われないようにすることも含まれます。
上場を果たし、事業が成長する中で、競合他社も増加しています。こうした競争の激しい環境下でも、タイミーが選ばれ続けるブランドであるために、様々な施策を展開する必要があると思っています。
一方で、これまで築き上げてきた信頼関係や実績のデータも私たちの強みです。これらの資産を活用し、ブランドとして選ばれ続けるための施策を考え、実行していくことが今後の課題です。競争が激しくなる中で、タイミーならではの価値を常に提供し続けることが、ブランド戦略の核心となっています。
編集部:現状、何か考えている施策はありますか。
木村:ブランド戦略は、広告やプロモーションだけでなく、ユーザーが直接触れるプロダクトと現場でのアルバイト体験がブランドイメージを形成する上でとても重要な要素です。なので、これらの領域での改善や新たな施策に力を入れていこうと考えています。
「スキマバイト」というキャッチコピーに代表されるように、従来の労働市場の課題に対して、「なぜこれまでこうだったのか」という疑問を持ち、解決していきたいと思っています(取材協力:株式会社タイミー)
第1回:タイミーブランド戦略の舞台裏 渋谷の“スキマ”で魅せた可能性
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加藤誠也 アドクロ編集部

著者加藤誠也 アドクロ編集部

食品メーカーで営業職を経験後、2019年に入社。アドクロ編集部の編集担当として広告の情報メディア「アドクロ」のコンテンツ制作を統括。「広告巡礼」を日課としており、見つけた広告の事例をXで発信中。テレビ出演やセミナー登壇も多数。

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