TBSは、2026年9月16日から独占生放送した『アジア大会 愛知・名古屋』に合わせ、日本代表選手21名の母校やゆかりの地で、在校生や地域住民へ直接語りかける「名指し広告」を全国20カ所で展開した。学校周辺や最寄り駅、通学路など、選手とのつながりがある場所を選び、地域から日本代表を応援するきっかけをつくった。

『アジア大会 愛知・名古屋』は、約45の国と地域が参加するアジア最大級のスポーツ大会で、日本での開催は1994年の広島大会以来32年ぶりとなった。大会への関心を全国へ広げるため、今回の広告では著名な選手を一律に訴求するのではなく、それぞれの選手と母校や地域との関係に着目した。
広告では、「松戸国際高等学校のみなさん」「柳井商工に通ってるんですか?」など、掲出場所を利用する人を名指しするようなコピーを採用。選手の競技やエピソード、学校文化を踏まえた言葉も盛り込み、その場所で見るからこそ意味が伝わるクリエイティブに仕上げた。

例えば、やり投の北口榛花選手にゆかりのある北海道旭川市では「駅からここまで、『やり』飛ばせます。」というコピーを掲出。110mハードルの村竹ラシッド選手に関連する千葉県では、母校である松戸国際高等学校にちなんだメッセージを展開した。山口県ではバドミントンの宮崎友花選手、東京都では陸上の中島佑気ジョセフ選手や競泳の池江璃花子選手など、それぞれの母校や周辺地域に合わせた広告が登場した。

媒体も野立看板、駅貼りポスター、バス停広告、郵便局の窓ガラスなど、地域ごとに異なるものを活用。全国一律の広告表現ではなく、選手と土地との関係に合わせて掲出場所やコピーを変えることで、地元の人にとって身近な話題として大会を届ける構成となっている。


今回の施策で特徴的なのは、日本代表選手と母校・地域とのつながりを前面に出し、大会を「全国的なスポーツイベント」から「地元の先輩を応援する出来事」へと変換した点にある。自分が通う学校や暮らす地域から日本代表選手が出ていることを改めて可視化することで、在校生や地域住民の母校愛や郷土愛を刺激し、大会を自分ごととして捉えるきっかけを生み出している。

さらに、「駅からここまで、『やり』飛ばせます。」や「ケツワレしてますか?」など、その土地の地理や部活動の文化を知らなければ伝わりにくいコピーをあえて採用したこともポイントだ。「分かる人には分かる」というローカルな文脈が広告への親近感を高め、見つけた人が写真を撮ってSNSで共有したくなる仕掛けにもなっている。

掲出場所そのものは全国各地の限られた学校周辺や駅、通学路だが、SNSで共有されれば地域外にも広告が広がっていく。地域に深く刺さるメッセージをOOHで届け、その熱量をSNSによって全国へ波及させる、ローカルとSNSを組み合わせたプロモーションと位置付けられる。

