8割以上が新規取引でCM初挑戦 取り組みやすい仕組みを一層強化
どういった企業が「テレ東広告」を活用されているのでしょうか
三浦：広告会社を通じて出稿するような大手企業ではなく、自社で広告運用をされている中小企業が多い印象です。特にBtoB領域の企業が多く、業態としては少しニッチな市場をターゲットにしているケースが目立ちます。
出稿した企業からどういった声がありましたか
三浦：ある企業から「指名検索は増えた。ただ、広告から直接の購入にはつながらなかった」との声をいただいたことがあります。これは手法を問わず、認知獲得施策ではよくあることですが「コンバージョンへの貢献が見えづらい」傾向があります。
動画広告という特性上、上流の認知や理解といったフェーズに強みを持ちつつも、最終的な行動（コンバージョン）には結び付きにくい、というのは課題として感じています。
「クリックブースター」と呼ばれる、CM放映時に動画内でCTAボタンを設置するなど、クリエイティブの表現を柔軟にカスタマイズできる機能も用意はしています。ただ、今後はこうした機能をさらに強化していくことで、「直接的にコンバージョンを取りたい」「ロウワーファネル（商品やサービスを購入する直前、購入意欲が高くて具体的な検討をしているタイミング）にも効く施策を期待している」といったお客様にとっても、より有用なサービスになるよう取り組んでいきたいと考えています。
配信するCM（動画）は各社どうやって準備されているのでしょうか
岸：それぞれ動画をご用意いただいています。ただ、制作の手間がハードルになっているとも感じています。
現時点でも、動画制作に課題を抱えている企業様に対しては、弊社のパートナー企業をご紹介し、サポートできる体制を提供できるよう準備中です。とはいえ、例えば「10万円でCMを出したい」と思っているのに、「制作に30万円かかる」となってしまっては本末転倒です。簡易的に制作できるような仕組みをどう提供するかが、社内でも大きな検討テーマとなっています。
「テレ東広告」開始から1年、どんな手応えがありますか
岸：サービス自体軌道に乗り始めたものの、企業のニーズや求められている機能、広告商品としてのパッケージやスペック面についても、まだまだ改善の余地があると考えています。
一方で、8割以上の取引が新規取引という状況ですので、ハードルが下がったことは間違いなく、そこには大きな意味があると感じています。
「自動取引」という言葉を使っている一方で、こうしてお客様からの声を直接いただくことが重要だと申し上げるのは矛盾しているかもしれません。ただ、今後より良いサービスに育てていくためには、実際に使ってくださる皆様からのご意見が不可欠だと感じています。ご要望をいただきながら、皆様と一緒にサービスを育てていければと思っています。
加藤誠也 アドクロ編集部
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