Topics④：シンクロンコーワの広告
シンクロンコーワ（SYNCRON KOWA）ドリンクの広告です。「あらゆるシーンでパフォーマンスをサポート！」というコピーを中心に、大谷翔平選手の実際のプレー写真と製品イメージを効果的に描いています。メジャーリーグという世界最高峰の舞台で活躍する日本人選手のイメージを製品に重ね合わせる戦略が伺えました。
青と白を基調としたスポーティな印象と、オレンジを差し色として使用することで活力や元気さを表現。媒体特性を活かし、縦長フォーマットで複数の画像を組み合わせることで、大谷選手の知名度を上手く活かしたビジュアルになっている様に感じました。
気温の上昇とともに屋外アクティビティも増え、水分補給の重要性が増す季節でもあります。このタイミングでスポーツパフォーマンスをサポートする機能性飲料を訴求することは、季節性を考慮した広告展開とも言えるでしょう。
Topics⑤：ららぽーとEXPOCITYの広告
ららぽーとEXPOCITYのリニューアルオープン広告です。
画面を三分割し、動物園のトラ、エンターテイメント施設、そして「高さ日本一の大観覧車」という主要施設（イベント）を並べることで、多様な楽しみ方ができる施設であることを一目で伝えていました。施設の魅力をコンパクトに伝えながらも、「ワクワク」という感情を前面に押し出した広告でした。
ゴールデンウィーク前のタイミングで展開され、連休中の行き先の一つとして提案する狙いがある様に感じた事例でした。
Topics⑥：なかばグランド花月ゴールデンウィーク特別興行の広告
なかばグランド花月のゴールデンウィーク特別興行の広告です。
画面上部に金色の幕を背景とした「なかばグランド花月 GOLDEN WEEK 特別興行」と描き、期間限定性と特別感を強調。ゴールデンウィーク休暇に合わせた公演スケジュールであり、休暇期間中の娯楽を求める人々をターゲットとしていたと想定されます。
広告の中心には多数の芸人たちが集合写真のように描かれ、出演者の豊富さを瞬時に理解できるクリエイティブとなっています。
駅構内という場所柄、通勤通学客や観光客など幅広い層へのアプローチを確保しつつ、大阪の代表的なコンテンツとしての吉本芸人公演をアピールする展開は、地域性と娯楽性を上手く結びつけた事例と言えるのではないでしょうか。
編集部から一言
今週は、iPhone16の広告が特に印象的でした。同じタイミングで東京都内各所でも展開されており、関東・関西とプロモーションを強めている様子が伺えました。
iPhoneのようなテクノロジー製品において、機能や性能を前面に押し出す広告アプローチが一般的な中、この広告は「ジェン文字」という機能を全面に押し出すという他とは異なる手法を採用。ホットドッグやラクーン、トーストといった食べ物やキャラクターを擬人化することで、無機質さを払拭し、親しみやすさを演出している点が注目でした。
特に印象的だったのは、駅地下通路という長い通路で連続して異なるキャラクターを描いていた点です。キャラクター自体の面白さもありますが、複数並ぶことで異質な雰囲気も感じられ、ちょっとした違和感から目を引く、そんなビジュアルとなっていました。
多機能なスマートフォンの特性を、1種の機能に絞って訴求した手法は、単純な機能説明よりも感情的なつながりを重視する現代のブランディング傾向を反映していると言えそうです。過去のOOH Reportも併せてご覧ください。
アドクロ編集部
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