アドクロ編集部がお届けする2025年9月29日週の新宿OOHレポート。新宿で展開された広告で、押さえておきたい広告事例をピックアップしていきます。過去のOOHレポートはこちら。
Topics①：オーストラリア政府観光局の広告
オーストラリア政府観光局の観光プロモーション広告です。新宿駅を代表する大型サイネージ2箇所で展開し、自然の壮大さと食体験を組み合わせて表現していました。
タレント・あばれる君が体験者として登場する構成により、現地での臨場感を強調しているのが特徴です。絶景写真だけでなく、食や体験を通じて「五感で感じるオーストラリア」という文脈を伝えようとしている点が目を引きます。
また、オーストラリアの象徴であるカンガルーのキャラクターや「G’day」の挨拶を織り込むことで、観光地の魅力と国全体の親しみやすさを一体的に訴求。これから日本国内が寒くなっていくタイミングに合わせて、旅行検討層に直接的に響かせる狙いが感じられました。
Topics②：「ELIXIR」新リンクルクリームの広告
資生堂「ELIXIR」新リンクルクリームの広告です。大型枠複数とデジタルサイネージ複数面を活用し、圧倒的な存在感で展開されていました。
ビジュアルの中心には、輝きを放つようにデザインされたクリームのパッケージが描かれ、まるでターゲットをロックオンする光線のように表現。化粧品のイメージ訴求にとどまらず、「狙う」という強い意志を感じさせるデザインです。
特徴的なのは、デジタルサイネージにおける複数人のリアルな声の展開。複数名が具体的なコメントと共に描かれ、消費者が自分ごととして課題を投影しやすくしていました。高級感を演出しつつも、生活者目線を交えたリアリティを組み合わせることで、機能と共感を同時に獲得しようとする構成が感じられた事例です。
Topics③：一迅社の書籍広告
「悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。」と「ふつつかな悪女ではございますが」の広告です。いずれもシリーズ累計発行部数を大きく掲げ、アニメ化決定や最新刊発売といった複数のニュースを一度に告知する形で展開されていました。
作品世界観を余すことなく通路空間に展開し、物語の熱量をダイレクトに伝える構成で、数字や実績で信頼を与えつつ、ビジュアルとコピーで感情を揺さぶることで、アニメ放送に向けての期待感を最大限に高める広告でした。
次のページ
アニメ「無限ガチャ」とdアニメストアの広告
アニメ「無限ガチャ」とdアニメストアの広告
アドクロ編集部
記事ランキング
