現場スタッフとの雑談が企画のタネに アイデア発想の原点
コラボアイデアを考える上で、普段情報はどこから得ることが多いですか？
これといった情報源はないのですが、普段の些細な気づきを大切にするようにしています。リアルに現場でお客様と接している社内のスタッフからアイデアの種をもらうことが多いですね。
SNSなどで情報収集もしますが、現場視点で「いかに楽しんでもらうか」が重要なので、現場スタッフの話を元に、アイデアを膨らませるケースが多いです。過去振り返っても、日常会話の中で「何か最近流行っているものある？」といった雑談からアイデアが出て、実現に至った企画がほとんどです。
企画を実現して、反響を出すコツがあれば教えてください
実は、100個企画しても実現するのは数個程度なんです。ただ、振り返ってみると、企画書の段階で具体的なイメージが描ける企画は、反響が出やすいと感じています。
例えばエステーさんとの企画「香りの観覧車」の際は、企画書を作る前に、実際にゴンドラの中に10種類の消臭剤を入れて「この香りが受けそうだ」と事前にテストまでしていました。
その様子を写真に収め、具体的な企画書として持ち込んだことで、相手方もイメージしやすく、実施にいたりました。
コラボを企画して提案するにしても、「なんか面白そう」「日本一の観覧車だから」といったように、イメージがふわっとしていたり、ただ数字を並べるだけではダメですね。そういう時は企画を組んで企業に打診しても、門前払いされることが多かったです。
また、例えば「観覧車でパスタを食べる」といった食のコラボレーションを一度すると、次に似たような企画を持ち込んだ際に「唯一感」が薄れてしまって断られることもあります。いかにその企画に“唯一性”や“話題性”、“目新しさ”があるか、そして“メディアやお客様にどう受け入れられるか”を考えていかないと、反響に繋がらないと考えています。
【推し活ライトアップなど、様々な企画を続々と行っている】
私たちEXPO観覧車合同会社は、観覧車だけを運営する小さな会社です。だからこそ、自社が今持っている事業価値が非常にクリアに見えやすいというメリットがあります。
限られたリソースや資源に「何を付け加えると化学反応が起き、新しいものが生まれるのか？」を常に考え続けることで、世の中を変えるようなクリエイティブや新たな発見が得られると思います。これからも既存の価値を大切にしながら、そこに新たなアイデアを付け加え、新しい可能性を生み出していきたいと考えています。
古田ちほ アドクロ編集部
加藤誠也 アドクロ編集部
記事ランキング
