【第5位】 毎月544駅に掲載 iichikoはなぜ40年以上駅ポスターをやり続けるのか
本格麦焼酎「iichiko」が40年以上続けてきた駅ポスター広告の戦略と舞台裏の取材記事が5位にランクイン。歴代のポスターに懸けた想いを、三和酒類の幡手剛氏と日本ベリエールアートセンターの横田比呂人氏へインタビューしました。
1984年から始まったこの広告展開は「1枚の力は小さくとも、長く続けることで厚みを増す」という信念のもと続けられてきたといいます。現在では全国544駅に毎月866枚のポスターを掲載し、日本人の「心の中の原風景」を切り取った美しい写真と印象的なコピーで多くのファンを獲得。広告のために撮影された場所は500箇所を超え、電線や電柱のない風景を求めて海外にまで撮影に出かけるなど徹底したこだわりがありました。美術館での展示依頼もあるなど芸術作品としても評価される同広告は今後も「やめない」方針。デジタルアーカイブなど新たな展開も計画されているとのことで、これからも変わらず話題となりそうです。
【第4位】 大阪の新たな広告ランドマーク「おおさか天満E-VISION」JR天満駅前に誕生
4位は新たな媒体の紹介記事です。株式会社E-ビジョンが、JR天満駅向かいの国労大阪会館屋上に大型LEDビジョン「おおさか天満E-VISION」を設置し、4月1日から放送を開始。幅6.4m×高さ2.7mのフルカラーLEDディスプレイは1日5万人以上が利用する大阪環状線天満駅の乗降客に向け、電車の発車直後と停車間際に車窓から視認できる戦略的な位置に設置されています。
同社代表取締役の塚本憲太氏は、他のビジョンではまだ少ない3D映像の放送に特に力を入れているとのこと。すでに運用中の「難波E-VISION」の実績を活かし、企業ブランディングやキャンペーン広告の新たな選択肢として、また街の防犯にも貢献する存在として新たな媒体に期待を寄せていました。
【第3位】【2025年3月版】ネットで話題となった面白い広告 7事例
2025年3月にSNS上でバズった注目の広告事例をまとめた記事が第3位となりました。Mrs. GREEN APPLEの10周年を記念した「MGA MAGICAL 10 YEARS」は原宿エリア一帯をミントグリーンで彩り、ロンドンバスまで活用した大規模展開で「#MGA_HARAJUKU」のハッシュタグと共に拡散されました。また、DMM TVオリジナルドラマ「幸せカナコの殺し屋生活」の広告では、SNSで募集した「#限界社会人あるある」を取り入れ、新宿・目黒・品川など各駅で異なるデザインを展開。そのほか、ディズニーツイステッドワンダーランド5周年の新宿駅サイネージ広告、漫画「古見さんは、コミュ症です。」最終巻の黒板風ファンコメント広告も話題になりました。
【第2位】 日本郵政、7万いいねの『ゆうぱっく』を製品化 エイプリルフールネタが現実に
第2位は、日本郵政の「ゆうぱっく」取材記事がランクイン。日本郵政が2024年のエイプリルフールで話題となったフェイスパック『ゆうぱっく』を実際に製品化し、2025年4月1日から都内10か所の郵便局で配布を開始し、大きな話題となりました。
配送サービス「ゆうパック」をもじった名前のこの商品は、2024年に公式Xで発表された際に7万件を超える「いいね」を獲得。多くのユーザーから「製品化してほしい」という声が寄せられたことを受け、エイプリルフールの”冗談”が現実となった興味深い例です。日本郵政広報宣伝部の稲積大輔氏によると、昨年の投稿が話題となった要因として「意外性」「実在する商品をもじった点」「インパクトあるデザイン」の3つがあるとのこと。真っ赤なフェイスパックに「〒」マークが額に印字されたビジュアルのシンプルさと目を引く効果が好評だったようです。
【第1位】【2025年】企業のエイプリルフール投稿まとめ 思わず二度見した70事例
第1位となったのは、2025年4月1日のエイプリルフールに各企業が展開した遊び心あふれる「嘘」投稿の特集記事でした。この記事では、SNSを中心に展開された70もの注目事例を紹介。投稿には、カルピス、シーチキン、うまい棒、シャウエッセン、ガーナチョコレートなどの食品・飲料ブランドをはじめ、幅広い業種の企業がバラエティ豊かな内容で参加しました。普段は真面目なブランドイメージの企業も、この日ばかりは奇抜なアイデアや思わず「実現してほしい」と思わせる企画を投稿。ユーザーを驚かせ、笑わせ、時には実現への期待を抱かせるこれらの投稿は、企業の遊び心とマーケティング戦略が光る一日となりました。トレンドを捉えた話題性の高い投稿から、ブランドの世界観を活かした巧みな「嘘」まで、様々な企業のエイプリルフール施策を一挙に紹介した注目記事です。
編集部から一言
今月はインタビュー記事やレポート記事、媒体紹介など幅広い記事に注目が集まった1か月となったようです。
特にエイプリルフール関連の「ゆうぱっく」や企業投稿の特集記事には大きな反響があり、季節やイベントに合わせたSNS投稿における企業の取り組みへの関心度の高さがうかがえました。
来年のエイプリルフールには、より多くの企業が趣向を凝らした”嘘”投稿を展開することも予想され、引き続き目が離せなくなりそうです。
古田ちほ アドクロ編集部
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