オフィスに突撃する動画でUGC6倍　「バズの確度」を意識せよ

更新日：2024年10月03日

UGCが6倍に！オフィスに突撃するタイアップコンテンツ

編集部: 具体的な成功事例の背景や成果を紹介してもらえますか。

有末: 一つ目の事例は、自然派のヘアケア製品を取り扱う「ViCRȆA（ヴィークレア）」さんの商品「＆honey」との取り組みです。YouTuberの「くれいじーまぐねっと」さん（登録者数200万人ほど）が普段から&honeyを使用している様子をUGC（ユーザー生成コンテンツ）としてオーガニック投稿をしていました。これを見た私たちがクライアント様に提案し、「PR感を抑えつつ、より面白い企画として案件動画を作れるのではないか」という形でプロジェクトがスタートしました。

編集部: この事例では特に「UGCが約6倍」という部分が目を引きますが、具体的な施策や成果はどのようなものだったのでしょうか。

有末: この施策では、クライアント様がSNSマーケティングやインフルエンサーマーケティングを活用して、小売業者にアプローチし、商品棚を良い位置に配置してもらうことを目標にしていました。

そこで、&honeyを開発した販売元である「ViCRȆA（ヴィークレア）」さんのオフィスに突撃するコンテンツを作成し、その中で小売に対しての訴求を強化しました。さらに、商品をファンにプレゼントすることで、X（旧Twitter）上でファンの発話が起きるような仕掛けを取り入れました。

【株式会ヴィークレアとくれいじーまぐねっとのタイアップ動画】

編集部: 冒頭は寝起きのシーンから始まっていましたね。あの自然な距離感も効果的だったのですね。

有末: そうです。案件動画だからといって冒頭からフォーマルに始めると、視聴者は興味を失いやすくなります。通常の動画のようにリラックスした雰囲気で始めることで、視聴者が自然と引き込まれ、最後まで見てもらいやすくなりますね。

編集部: X（旧Twitter）の投稿では、プレゼントキャンペーンによって多くのリツイートやフォロワーを獲得していたように感じました。成果としてはどのような結果が出たのでしょうか？

有末: この事例では売上が一番の成果指標だったのですが、YouTubeの動画公開とXでのキャンペーン投稿を同時に行った結果、Xでの拡散が急速に進み、翌日にはドラッグストアの売上が大幅に増加しました。ファン層での拡散がYouTubeとXの両方で行われたことが、大きな要因だったと考えています。

編集部: やはりファンの影響が大きかったのですね。

有末: そうですね、くれまぐさんの既存ファンが主に影響を与えている印象を受けました。元々、美容感度が高い浅見めいさんという方が&honeyを使用していて、その方がSNS上でおすすめしたことによってファンが「めいさんがここまで言うなら買ってみよう」と思い、実際にドラッグストアで購入してくれたという流れですね。

編集部: ドラッグストアなど実際の販売店ではどのような工夫をされたのでしょうか？

有末：ドラッグストアでは、売上を持続的に伸ばすためにオフラインのサイネージを活用しました。投稿の翌日やその次の日が一番効果が現れやすいのですが、SNSの投稿だけでは効果は短期的にとどまることが多いんです。そのために、「くれまぐさんが紹介しました」といった文言を入れたオフラインサイネージを店舗に設置したところ、導入した店舗では売上が大幅に上がりました。