【2025年11月版】ネットで話題となった面白い広告 7事例

更新日：2025年12月29日

東京都内を中心に、SNS上でバズったり、話題になったり、アドクロ編集部で注目した広告事例をまとめました。今回は2025年11月に実施された広告を紹介します。

Topics①：明治プロビオヨーグルトR-1の広告

渋谷駅で展開された、「明治プロビオヨーグルトR-1」の広告です。

東日本での販売が終了しているスナック菓子「カール」のキャラクターであるカールおじさんに似たキャラクターを起用し、道行く人々に強烈な違和感と懐かしさを同時に与えていました。

カールおじさんという、消費者の記憶に深く刻まれたブランド資産を別製品へと転移させ、意外性や話題性を意識した展開と言えそうです。「！？」は、カールの販売圏外である東京・渋谷に彼が登場したことを自ら強調しており、歩行者の視線を釘付けにするフックとして機能していました。

広告内に大きく配置された二次元コードからは、動画が見れる仕組みに。つい、チェックしたくなるような思い切ったデザインが特徴的でした。歴史あるキャラクター（に似たキャラクター）を別の製品カテゴリーの販促に活用することで、新たな文脈で商品の存在感を示す印象的な事例でした。

Topics②：ロート製薬「メラノCC」の広告

ロート製薬のスキンケアブランド「メラノCC」の広告です。

渋谷の象徴的な待ち合わせスポットであるモヤイ像を「長年、肌悩みを抱えてきた主体」に見立てる演出によって、無機質な石像に人間味を与え、通行人の共感を誘発。実際に巨大なフェイスマスクをモヤイ像に装着させるという物理的な演出は、製品の用途と「肌に潤いや透明感を与える」という利点を直感的に表現していました。

渋谷駅構内で展開された広告では、短期間でビジュアルが変化する仕掛けを採用。青色を基調とした「悩み」のフェーズから、ブランドカラーである黄色を基調とした晴れやかなフェーズへと広告デザインを変化させることで、製品使用後の期待効果をストーリーとして展開していました。

企画では「おでかけ中」と場所を移動させた演出もあり、つい見に行きたくなってしまうような内容となっていました。Xでは「#おでかけモヤイ像」から多くの投稿が確認できます。

自社製品を伝えるだけでなく、街のランドマークそのものを広告媒体としてジャックすることで、印象に残る企画となっていました。

Topics③：ノーベル製菓「VC-3000のど飴」の広告

ノーベル製菓の「VC-3000のど飴」の広告です。一般的にベンチャーキャピタルを指す「VC」という言葉を「ビタミンC」の略称へと転じさせ、健康管理を「投資」という文脈で再定義する知的な言葉遊びが展開。渋谷スクランブルスクエア地下という、多くのベンチャー・スタートアップ企業が集積するエリアで展開した点も戦略的です。

ブランドカラーである鮮やかな黄色を基調とした設計は、ビタミンCが含有されている事実を直感的に想起させ、圧倒的な存在感を放っていました。