
OOH広告の費用は、駅ポスター1枚の数万円から、大型の壁面広告の数百万円まで、媒体や出稿規模によって大きく異なります。月額料金が低くても年単位の契約が必要な看板がある一方、1週間だけ利用できる街頭ビジョンや商業施設のサイネージもあります。
この記事では、媒体社・運営会社などが公開する料金をもとに、OOHの費用を期間や広告面数と合わせて比較します。出稿先がまだ決まっていない方に向けて、予算から候補を絞る方法と、制作・施工・撤去まで含めた費用の考え方を解説します。
OOHには、街中の看板だけでなく、駅・電車・バス・タクシーなどの交通広告や、商業施設内の広告も含まれます。種類や特徴の全体像は、OOH広告とは?種類・効果・出稿の流れをご覧ください。
OOH広告の費用一覧|媒体・期間・掲載規模で比較
まずは、主な媒体の公開料金を紹介します。以下は各商品の料金例で、媒体カテゴリー全体の平均価格ではありません。月額表示の商品は契約期間も併記しているため、短期の広告と比較する際は、実際に申し込む期間の金額で見てください。
媒体・商品
掲載場所・規模
期間・放映条件
広告料金(税別)
別途費用・主な条件
駅ポスター
東京メトロ 駅ばりポスター
東京メトロ 駅ばりポスター
銀座駅または表参道駅(S等級)
B1・1枚
B1・1枚
7日間
36,000円
デザイン・印刷費などは別途
電車広告
東京メトロ 中づりシングル
東京メトロ 中づりシングル
南北線(埼玉高速含む)
B3・納品900枚
B3・納品900枚
7日間
250,000円
デザイン・印刷費などは別途
900枚は納品枚数
900枚は納品枚数
バス車体広告
広島バス 外側1・2号枠
広島バス 外側1・2号枠
広島市内などを運行する同社の路線バス
縦45×横120cm・1枚
縦45×横120cm・1枚
最低1年間
月額5,100円
1年分61,200円
1年分61,200円
製作費別途
野立て看板
三広アド社 公開基本料金
三広アド社 公開基本料金
3畳サイズ
掲載場所は個別相談
掲載場所は個別相談
3年契約
月額10,000円〜
3年分360,000円〜
3年分360,000円〜
看板面仕上げ料30,000円〜
街頭ビジョン
SHIODOME Vision
SHIODOME Vision
東京・新橋/汐留
幅5,000×高さ9,000mm・1面
幅5,000×高さ9,000mm・1面
7日間
15秒×6回/時
8:00〜24:00
15秒×6回/時
8:00〜24:00
385,000円
入稿費30,000円
動画制作費別途
動画制作費別途
商業施設サイネージ
御殿場プレミアム・アウトレット
御殿場プレミアム・アウトレット
WEST ZONE
55インチ・3基6面
55インチ・3基6面
1週間
1枠15秒
1枠15秒
160,000円
媒体費の料金
素材制作などは別途確認
素材制作などは別途確認
アドトラック
WE TRUCK パッケージプラン
WE TRUCK パッケージプラン
内照式車両(3面シート)
希望する走行エリアを指定
希望する走行エリアを指定
1週間
1日8時間
(ドライバーの休憩を含む)
1日8時間
(ドライバーの休憩を含む)
1,300,000円
AI視認解析付き
デザイン・印刷・施工の費用は見積もりで確認
デザイン・印刷・施工の費用は見積もりで確認
大型壁面広告
Flags壁面広告
Flags壁面広告
東京・新宿
高さ9,920×幅9,830mm・1面
高さ9,920×幅9,830mm・1面
14日間
6,800,000円
製作・作業費込み
FLAGS VISIONのCM放映サービス付き
FLAGS VISIONのCM放映サービス付き
※2026年9月現在。
駅ポスター1枚と、路線単位の電車広告や複数画面のサイネージでは、広告を出す範囲が異なります。掲載料の大小だけでなく、自社のターゲットが利用する場所をどこまでカバーできるかが、媒体を比較する際のポイントです。
予算からOOHの候補を絞る
以下は税別予算での検討例です。制作などの費用は依頼内容で変わるため、掲載料と合わせて総額を見積もります。
10万円前後なら、駅や広告面を絞った出稿
小規模に始めたい場合は、対象となる駅や広告面を絞ります。例えば、表の東京メトロのB1ポスターは1枚・7日間で36,000円なので、2枚なら媒体費は72,000円です。総予算が10万円なら、残りの28,000円でデザインや印刷などをまかなえるか、見積もりを取って判断します。
枚数を増やす際は、複数駅に分散させるか、1駅の中で接触箇所を増やすかを検討します。店舗への誘導なら最寄り駅の出口に近い場所、イベント告知なら会場へ向かう人が通る場所など、目的に合う広告枠を優先しましょう。
30万〜50万円前後なら、路線や施設単位の広告も候補
南北線の中づり広告や、御殿場プレミアム・アウトレットのエリア別サイネージなど、路線や施設内の複数箇所へ展開する商品も比較できます。通勤・通学者へ届けたいのか、買い物に訪れた人へ届けたいのかによって、選ぶ場所は変わります。
街頭ビジョンも候補になります。SHIODOME Visionの7日間プランは、放映料金と入稿費の合計が415,000円です。新たに動画を制作する場合はその費用を加えるため、総予算50万円で実施したい場合は、使える映像素材があるかも含めて検討します。
100万円以上なら、複数媒体の併用やアドトラック
予算が増えると、駅ポスターと周辺のビジョンを組み合わせるなど、同じエリア内で接触を増やす計画も立てられます。WE TRUCKの公開パッケージは1週間130万円で、街を回遊する広告も比較対象になります。
ただし、予算が大きくなったからといって、掲載地域を広げる必要はありません。商圏が限られる店舗なら地域内の継続掲載、全国向けの新商品なら主要エリアでの短期展開というように、目的から使い方を決めます。大型の壁面広告など、1媒体で数百万円を要する選択肢もあります。
OOHの費用は何で変わる?
立地と広告を届けられる範囲
同じ駅広告でも、どの駅のどの改札付近にあるかで接触する人は異なります。看板も、駅前の歩行者へ見せる場所と、幹線道路を走る車へ見せる場所では役割が変わります。
比較するときは、駅の利用者数や施設の来場者数だけでなく、広告面の前を通る動線まで見ます。人が多い場所でも、ターゲットの通行経路から外れていたり、別の出口を使う人が多かったりすれば、自社の広告に適した場所とは限りません。
面数・車両数・施設数

サイネージには1画面だけの商品も、複数の施設へまとめて配信する商品もあります。電車広告も、対象路線や編成、車内で使える広告面によって規模が変わります。広告の種類が同じでも、料金に含まれる掲載範囲をそろえて比較することが大切です。
御殿場プレミアム・アウトレットのサイネージでは、WEST ZONEの3基6面が1週間16万円、全エリアの15基30面が1週間75万円です。施設全体に広げる必要があるのか、特定エリアの来場者に届けられればよいのかで選びます。なお、全エリア商品にはHILL SIDEインフォメーションセンター横の3連サイネージは含まれません。
掲載期間と最低契約期間
イベントや期間限定商品の告知には、開催前後の時期に合わせて出せる媒体が適しています。一方、店舗や企業名を地域内で継続して知らせたい場合は、長期掲載の看板や車体広告も候補です。
例えば、表の野立て看板は月額1万円からですが、3年契約が条件です。広島バスの側面広告も月額5,100円に対して最低期間は1年です。短期のポスターと比較するときは、月額表示をそのまま予算とせず、契約期間全体の掲載料を計算します。
デジタル広告の秒数・放映回数・放映時間帯

街頭ビジョンや施設内サイネージでは、同じ1週間でも、自社の広告が流れる秒数や回数が異なります。15秒枠の料金を見ても、それが何分おきに流れるのか、1日に何時間放映されるのかが分からなければ、接触機会を比較できません。
SHIODOME Visionの掲載例は15秒を1時間に6回、1日16時間放映するため、1日96回という条件です。放映回数は広告が流れる回数を表し、視聴者数を示すものではありません。また、複数画面の媒体では、回数が1画面あたりか全画面の合計かも見積もりでそろえます。
OOHの総予算に含める費用
出稿に必要な費用は、広告枠の料金に加え、原稿の制作、印刷や施工、掲載終了時の撤去などで構成されます。各項目の金額は、媒体の仕様と依頼する作業によって変わります。
費用項目
主な内容
見積もりで押さえる点
媒体費
広告枠の掲載・放映・車両運行
掲載場所、数量、期間、放映条件
デザイン・映像制作費
コピー、レイアウト、撮影、動画・音源の制作
既存素材の使用範囲、新規制作の内容、修正回数
印刷・出力費
ポスター、シート、幕などの製作
寸法、納品枚数、素材
施工・撤去費
取り付け、貼り替え、撤去、原状回復
料金に含む作業と、掲載終了時の費用負担
入稿・管理などの費用
データ登録、照明、保守管理など
初回だけの費用か、期間中に継続してかかる費用か
調査・記録の費用
効果測定、掲出写真・動画の撮影など
標準の報告内容と、追加で依頼する調査・撮影
「制作込み」の範囲で総額が変わる
媒体によって、支給されたデザインを印刷して取り付ける費用まで含む商品もあれば、広告枠だけの料金を表示している商品もあります。デザインを一から作るのか、完成データを渡すのかによっても見積もりは変わります。
例えば、Flags壁面広告は製作・作業費込みで、完全データ原稿の入稿が条件です。クリエイティブの企画やデザインから依頼する場合は、その作業も含めて見積もりを取ります。複数媒体を使う際は、基本となるビジュアルの制作費と、媒体ごとの展開費を整理すると、必要な作業を把握しやすくなります。
掲載終了時の撤去費も予算に入れる
看板や大型のシート広告では、終了後の撤去や原状回復に費用がかかることがあります。初回の見積書に撤去費が含まれていない場合は、誰が負担するのか、いつ金額が決まるのかを契約前に押さえておきます。
長期掲載の看板では、撤去時点での見積もりとなるケースもあります。掲載料と初回の施工費だけで予算を確定せず、終了時に必要な作業も含めて検討しましょう。
同じ予算でも、期間とエリアで出稿内容は変わる
予算配分では、掲載箇所を増やすか、同じ場所で長く出すかを決めます。短期間の告知なら開始日や開催日に接触を集中させ、日常的な来店を促したい場合は生活動線上で繰り返し見られる期間を確保します。
広告の目的
媒体の組み方
予算をかける部分
店舗・施設への来店促進
最寄り駅の広告や来店経路の看板など、商圏内に絞る
店舗へ向かいやすい掲載位置と継続期間
新商品・サービスの認知
ターゲットが集まる駅、街頭ビジョン、商業施設などを選ぶ
必要な地域のカバーと、広告内容を伝える面積・放映枠
イベント・発売日の告知
開催前の駅広告やビジョン、期間を合わせたアドトラックなど
告知する時期と、会場周辺・来場者の移動経路
採用・法人向けサービスの認知
対象となる人の通勤路線やオフィス周辺などに絞る
対象者が利用する場所への継続的な接触
複数媒体を組み合わせる場合は、出稿先を増やす目的も明確にします。同じ街で繰り返し見せたいのか、新しいエリアの人にも届けたいのかによって、適した組み合わせは変わります。媒体数を増やすほど素材展開や進行の作業も増えるため、掲載料と制作費の両方から判断します。
OOHの費用対効果を判断するには
広告で増やしたい行動を先に決める
OOHの予算を検討するときは、認知を広げたいのか、来店や問い合わせを増やしたいのかを先に決めます。認知目的なら対象エリアでの広告認知や指名検索、来店目的なら店舗への来訪やクーポン利用など、目的に合う指標を選びます。
掲載後の数字だけを見るのではなく、掲出前の同じ曜日や、実施していない地域の動きも参考にします。季節要因や同時に行ったWeb広告の影響もあるため、増えた成果のすべてをOOHだけの効果とは判断しません。
接触人数の算出条件をそろえる
媒体資料に推定接触人数がある場合は、集計期間や対象となる場所、同じ人への繰り返し接触を含むかを見ます。駅の乗降人員と広告の推定接触人数では集計対象が異なるため、そのまま同じ指標として比較することはできません。
接触単価を使う場合も、人数の定義と期間をそろえたうえで計算します。単価が低い媒体でも、届けたい顧客が少なければ目的に合いません。掲載場所の適合性と、出稿後に見る成果を合わせて判断することが大切です。
見積もりを依頼するときに伝えること
具体的な媒体が決まっていなくても、広告の目的、対象者、希望エリア、開始時期と期間、総予算が分かれば候補を比較できます。既存の写真や動画、デザインデータを使用できるかも伝えましょう。
予算は「広告枠だけで100万円」か「制作などを含めて100万円」かを明確にします。掲載期間や制作範囲が異なる見積もりを価格だけで並べず、希望条件に対して何が含まれているかを確認します。
空き状況や料金を公開していない看板、希望する組み合わせで見積もりが必要なセット商品もあります。公開価格だけで候補を絞り切らず、希望エリアと総予算を伝えて比較する方法もあります。
媒体別の費用を詳しく知りたい方へ
まとめ
OOH広告の費用は、広告の種類だけでなく、場所、面数、期間、放映回数、制作・施工の条件によって変わります。公開料金を参考にするときは、月額や1枠の価格から、希望する出稿内容に必要な総額へ置き換えて検討しましょう。
予算内で広告を展開するには、届けたい人が利用する場所と、告知が必要な時期を絞ることが大切です。媒体が決まっていない段階でも、目的・エリア・期間・総予算を整理することで、候補を比較しやすくなります。
OOHの媒体選びや制作を含めた見積もりは、交通広告・屋外広告の相談窓口からお問い合わせいただけます。
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